[CML 016142] 保安院宛、大飯原発3・4号の地震動の過小評価等に関する質問書(4月3日)

MASUDA Tetsuya masuda at osaka.email.ne.jp
2012年 4月 3日 (火) 23:47:05 JST


大阪の増田です。
美浜の会HPより転載します。
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大飯原発3・4号の地震動の過小評価等に関する質問書

「活断層の3連動で760ガル」は断層モデルに基づく評価
審査指針では、応答スペクトルに基づく評価とあわせ「双方の実施」を求めている
断層モデルだけで760ガルと断定するのは審査指針に違反


原子力安全・保安院長 深野 弘行様

 大飯3・4号の運転再開の安全性確認について、大飯原発近傍の活断層、FoB−
FoA−熊川断層の3連動問題が大きな焦点になっています。おおい町、福井県、小
浜市はもちろんのこと、事故になれば被害を受ける関西一円の自治体と住民の間でも
、また全国の人々が、保安院の評価について大きな関心を寄せています。同時に、現
行の2連動で700ガルなのに、3連動で760ガルとは、あまりにも過小評価では
ないのかと、多くの人々が疑念を抱いています。
 この問題は、3月27日の政府交渉とも関連する問題であるため、いつものように
、下記質問について書面での回答を求めます。回答は4月4日までにお願いします。

1.「活断層の3連動で760ガル」との断定は国の耐震設計審査指針に違反

 3月28日の「地震・津波に関する意見聴取会」で、大飯原発に関する活断層の連
動について、保安院は次のような判断を示しました。

 「FoB〜FoA断層と熊川断層については、念のために連動を考慮した地震動評価
結果(760ガル)が事業者より示されており、妥当と判断する。更に、この地震動
を用いた施設の耐震安全性評価の実施が必要」
http://www.atom.pref.fukui.jp/senmon/dai68kai/2-1.pdf

 このように、「活断層の3連動で760ガル」という評価について、保安院は、断
層モデルを用いた評価であると、30日に行われた福井県原子力安全専門委員会の場
で説明しました。

(1)760ガルを基準地震動と見なすのですか。また機器や制御棒などの耐震安全
性評価はこの760ガルの地震動に基づいて行うのですか。

(2)原子力安全委員会の「発電用原子炉施設に関する耐震設計審査指針」(2006年
9月19日、原子力安全委員会決定)では、基準地震動の策定について下記のように明
記されています。
「i)の応答スペクトルに基づく地震動評価及びii)の断層モデルを用いた手法による
地震動評価の双方を実施し、それぞれによる基準地震動Ssを策定する」(下線は引用
者。以下同)。
http://www.nsc.go.jp/shinsashishin/pdf/1/si004.pdf (4頁の「5.基準地震動
の策定)

 しかし、760ガルは断層モデルによる評価であり、応答スペクトルに基づく評価
は行われていません。このことは、「安全設計審査指針」が求めている「双方を実施
し」に違反しているのではないですか。なぜ、「双方を実施し」を守らずに、断層モ
デルによる760ガルだけで、「妥当と判断」したのですか。

(3)現行の2つの活断層の連動による基準地震動700ガルは、応答スペクトルに
基づく評価です。3つの活断層が連動した場合、応答スペクトルに基づく地震動評価
の値を示してください。


2.耐震安全性評価の確認は、当然、再稼働の前に行うべき

(1)3月30日の福井県原子力安全専門委員会に保安院が提出した資料2−2(ま
たは、地震・津波15−2−1,6頁)では、3連動等に関して、「耐震バックチェ
ックにおける地震動評価の今後の予定について」という図式が示されています。
http://www.atom.pref.fukui.jp/senmon/dai68kai/2-2.pdf

 大飯原発3・4号の耐震安全性評価の確認は、当然、再稼働の前に行うという理解
でいいですか。

(2)その図には、「事業者による耐震安全性評価結果の確認及び耐震補強計画の策
定」が書かれていますが、これはある機器等の評価値が評価基準値を超えた場合、運
転のためには補強計画が必要だということですか。

(3)同時に、同資料では、「事業者による耐震安全性評価結果の確認及び耐震補強
計画の策定」までしか書かれていません。
 これは、実際に補強工事をしなくても、策定された補強計画を規制当局が確認すれ
ば再稼働を認めるという意味ですか。


3.耐震安全性評価の基準は、ストレステストのクリフエッジ(崖っぷち、Ssの1.8
倍=1260ガル)とは別の基準

 3月30日の福井県原子力安全専門委員会に保安院が提出した資料2−3(または
、地震・津波15−2−1添付資料)の3頁では、次のように記載されています。

  	「さらに、地震動評価における不確かさを考慮したケースについて評価した結
果、大飯3・4号機ストレステスト1次評価で確認したクリフエッジ(基準地震動Ss
−1の1.8倍)を下回る。」
http://www.atom.pref.fukui.jp/senmon/dai68kai/2-3.pdf

 しかし、ストレステストによるクリフエッジ(崖っぷち)は、炉心溶融の一歩手前
の「基準」であり、そのような崩壊ギリギリの値と、耐震安全性の評価基準とは別も
ののはずです。

(1)この資料には出所が書かれていませんが、元は関西電力作成の地震・津波(活
断層)4−2−2、29頁だと思われます。原子力安全・保安院としてそのまま認め
たということですか。

(2)耐震安全性評価の基準については、ストレステストのクリフエッジとは別に、
相当な安全余裕(裕度)をとって、設定しているのではないですか。

(3)3月27日の政府交渉で確認したように、現在も有効である従来の耐震安全性
評価では、大飯3・4号の地震時の制御棒挿入時間について、評価基準値(許容値)
2.2秒、評価値2.16秒ということでした。
 この場合は、評価基準値と評価値の間の余裕はわずか2%しかありません。3連動
の場合に、仮に760ガルを採用しても、制御棒挿入時間は評価基準値の2.2秒を
超えるのではありませんか。その場合、大飯3・4号の運転はできないのではないで
すか。


2012年4月3日

国際環境NGO FoE Japan
東京都豊島区池袋3−30−8−1F TEL 03-6907-7217  FAX 03-6907-7219

国際環境NGO グリーンピース・ジャパン
東京都新宿区西新宿 8-13-11N・F ビル2F TEL 03-5338-9800 FAX03-5338-9817

福島老朽原発を考える会(フクロウの会)
東京都新宿区神楽坂2-19 銀鈴会館405共同事務所AIR TEL/FAX 03-5225-7213 

グリーン・アクション
京都市左京区田中関田町22-75-103 TEL 075-701-7223  FAX 075-702-1952

美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会(美浜の会)
大阪市北区西天満4-3-3 星光ビル3 階 TEL 06-6367-6580  FAX 06-6367-6581


(12/04/03UP )

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転載元:美浜の会HP
http://www.jca.apc.org/mihama



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