[CML 012848] マンション建設反対と公営住宅:林田力

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2011年 10月 28日 (金) 21:51:00 JST


マンション建設反対運動が公営住宅拡充を政策論として掲げることを提言する。一時ほど注目を集めなくなったが現在も各地でマンション建設反対運動が起きている。マンション建設反対運動への注目が低下した要因は不動産不況に負うところが大きく、住民運動を取り巻く状況が改善されたとは言い難い。かつて私は街づくりを志向するマンション建設反対運動に対し、住環境破壊は人権侵害と人権論での再構築を提言した(林田力「マンション建設反対運動は人権論で再構築を」PJニュース2011年6月17日)。
http://www.pjnews.net/news/794/20110617_1
ここでは人権論に立脚した政策論として公営住宅拡充を提言する。マンション建設反対運動に寄せられる最も痛切な批判は、需要があるからマンションが建設されるというものである。これに対して人権論は「住環境破壊は人権侵害であり、許されない」という近隣住民の人権で対抗する。どれほど経済的需要があろうとも絶対的な人権で否定する論理である。ここには論理的な強さがあるが、人権よりも経済の論理を優先する社会では弱い。
そこで需要が生まれる根本原因を解決する政策論として公営住宅拡充論がある。日本は持ち家信仰が過度に強いが、それは民間任せの賃貸市場が貧弱であるためである。廉価で良質な公営住宅が大量に供給されることで、分譲マンションへの需要を減少させられる。これは長期的にはマンション建築紛争の抑制になる。
マンション建設反対運動にとっては住環境を破壊する高層建築が問題であり、公営住宅であっても建物の態様によっては反対の対象になりうる。それ故にマンション建設反対運動が公営住宅拡充を掲げることへの疑問もあるだろう。しかし、公営住宅が本来の目的を果たすならば、高齢者など様々な住民に優しい建物でなければならず、低層中心になる。
公営住宅拡充はゼロゼロ物件や追い出し屋など賃貸住宅の問題でも根本的な対策になるものである。直近の課題は貧困ビジネスで搾取する悪質な業者の規制である。具体策として追い出し屋規制法案の成立が求められている。消費者に求められる対策としては、宅建業法違反で業務停止処分を受けたような問題のある業者とは契約しないことである。
しかし、根本的な問題は住宅供給を民間任せにする日本の住宅政策の貧困にあり、廉価な公営住宅の拡充が貧困ビジネスの撲滅になる。マンション建設反対運動が公営住宅拡充を掲げることは賃貸と分譲の問題を結び付け、運動の裾野を広げることになる。
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『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』
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