[CML 012538] Fw: Re: 福島第一原発の事故は100%予見できた [復興ニッポン 10/12 日経BP]

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2011年 10月 13日 (木) 13:43:11 JST


立川の岩下です
表題にある山口栄一さんのインタビュー記事を紹介(一番下にアドレスあり)したと
ころ、東本高志さんと小西誠さんから思わぬ反応がありました。前田朗さんは援護
射撃(?)をしてくれています。
紹介の意図は、東電経営者の刑事告発を考えていらっしゃる方々への情報提供に
あったのですが、議論は科学論・技術論に及んでいるようです。
重要な論点ですので以下、私の意見を述べます

‐西さんは「人類は原発を根本的に制御できない」、東本さんは山口説を「原発
 安全神話の新版」と批判しています。小西さんにはもちろん賛成、昨今の「安全
 神話」は批判しなければならない、というのが私の基本スタンスです
∩暗弔気鵑原子力基本法の「3原則」にふれています。それは当時の科学者が
 楽観的・自己満足的なその要求をすることで、「原子力の平和利用」に協力して
 いった負の「記念碑」以外ではありません
私は「3/11」以来、遅ればせながら反原発運動にかかわることを決め、いくつも
 文章をBlogに載せてきました。その初期から基本スタンスは、科学/技術主義への
 批判、また進歩と科学の物神崇拝にもとづく共産党の「安全な原発」論批判です
 http://yo3only.cocolog-nifty.com/blog/2011/04/post-eeaf.html
  http://yo3only.cocolog-nifty.com/blog/2011/06/5-7fe8.html などをご参照

い気討修海如■院傍蚕囘な責任論と、2)技術経営の責任論の差―私がインタビュー 

 を紹介したわけ―が問題です
 1)科学または技術にはその無限の発展という超階級的な楽観論があり、反面、
  いまだ発展途上という相対論があります。もちろん技術開発にはFTAやFMEAなど
  の手法があって、故障や事故を事前に防止しようとしています。しかし起こって
  しまったことについては技術的な原因を解析し、対策と歯止め(マニュアル化など) 

  を行えば良しとするのです。何たら委員会の長になった学者の「失敗学」はその上 

  にあり、おそらく報告書の最後の言葉は「想定外の事態を今度は想定内にする」
  でしょう。原発事故の責任は、技術の未熟という言葉で雲散霧消するのです
 2)技術経営と言った場合、今度は発展途上の未熟な技術やヒューマンエラーを前提 

  にどのようにマネージメントするかという、政府・資本・経営者の責任を問うものに
  なります。小西さんの「人類は原発を根本的に制御できない」という事実が、どのよう
  に判断され、あえて原発建設を推進するならどのようなマネージメントを行ったかと
  いう経営責任の問題です。実際に山口栄一さんが手掛けた福知山線の転覆事故の
  例では、カーブで電車が転覆しない限界速度は何km/hか計算したか、それを守ら
  せる措置を経営は行ったかが論点となり、経営者に刑事罰が加えられました。
  死亡した運転手の名誉が守られ、亡くなり傷ついた人たちを慰めることになりました
セ笋倭憾業を廃炉にするには、あらゆる「責任者」への追及の軸をあまねく、太く、 

 継続的に維持するしかないと思っています。そのとき何かを提案する人が、原発への 

 スタンスをどう言おうが、科学/技術主義を批判し、労働者や住民の命を第一に考える
 人なら、素直に受け止めたいと思います
 
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> 前田 朗です。 10月12日

> 小西さん
> すべての経営者に「人類は原発を制御できない」と確信させる運動をしなくて
> はならないのでしょうか?
>
> 「原発は儲からない。技術経営のミスでいったん事故を起こしたら補償・賠償
> で会社がつぶれる。だから原発をやめて、リスクが少なくて儲かりそうな自然エ
> ネルギーにしよう」という経営者は、ダメですか? 多くの経 営者にそう考え
> させるのはダメですか? 
> このところTVに出て代替エネルギーを論じている論客の中には自社開発の代
> 替エネルギー技術の宣伝販売をしているネオリベ脱原発派がいますが、これはダ
> メですか?
> 脱原発、非原発ならネオリベでもいい、とにかく今は味方につけたい、と思う
> 私は堕落しているのでしょうか?
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>
>> 東本さん 岩下さん
>> 僕もその紹介記事を読んで以下のようにツィッターに投稿しました(文字制限
>> の中で)。
>> 「shakai_konishi 小西誠 @
>> @Beatrice1600 山口同志社大教授の『本質は技術経営のミス』論は、東電・政
>> 府の刑事責任追及という意味では意義がある。だが福1原発大事故を「技術経
>> 営のミス」と言うだ けでは、原発自体の是認になる。人類は原発を根本的に
>> 制御出来ないのだ。nkbp.jp/oCaaOH」
>>
>> 社会批評社・小西誠
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前田 朗です。10月12日

東本さんの言うこともわからないではないけど。
例えば、こんな話はどうでしょうか。
Aさん――「原子力の平和利用は認めよう。ただし、自主・民主・公開の3原 則
をきちんと守ったらの話だ。日本政府も東電も自主・民主・公開の3原則を守っ
ていないではないか。だから認められない。」
30年後
Bさん――「Aさんは原子力の平和利用を容認していた。だから原発推進派 だ。
けしからん。科学者としての責任をどう考えるのか。」
Aさん――「たしかに原子力の平和利用を私は認めた。しかし、自主・民主・ 公
開の3原則は、現実の日本では不可能である。だから結論として原発は認められ
ないのだ。私はそう言ったつもりだった。」
これは作り話ではなく、科学者たちの間で実際に議論になっている話です。
私の知る限り、Aさんは反原発も原発推進も表明したことがなく、そのための
活動もしたことがないのですが、彼を今、原発推進派(ないし容認派)と糾弾す
ることに意味があるのかどうか・・・
こう書くと、東本さんは「それは事例が異なる」と思われるでしょう。確か
に、事例が違うのですが、私には、同じ問題が含まれていると感じられます。
山口某を、こちらに引き込むのか、向こう側に押しやるのか。
単純化しすぎでしょうか。
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岩下さん
同志社大学ITEC副センター長の山口栄一氏はあなたの紹介されるインタビュー
記事で今回の「東京電力 福島第一原子力発電所の事故は技術経営のミスに
起因するもの」、「(今回の事故の)本質は技術経営のミス」である、と繰り返し
主張しています。
同時に「私は原発反対派でもなければ推進派でもない」とも述べています。

ということは、彼は、「『技術経営のミス』さえ改善すれば、あるいは改善で
きれば原発推進も可能」という主張をしているということになります。
「技術経営のミス」ももちろん今回の福島第一原発事故を惹起させた大きな要
因のひとつということはできますが、その「本質」は、このCMLでも何人もの人が
繰り返し繰り返し指摘しているように「原発」という存在そのもの。「原子力=核」
という人類を滅亡へと誘う危険な物質を抱え込んだ「原発建設」というときの政権
政府、あるいは原発推進政党の政策を私たちが許容してきたことそれ自体に
あるというべきではないでしょうか。
 http://www.news-pj.net/genpatsu/2011/genpatsu_gakusei-0924.html

山口氏の論は一見公平なように見えてたいへん危険な論だと私は思います。
山口氏の論は先の「さようなら原発 5万人集会」で内橋克人さんが指摘して
いた「原発安全神話の新版、改訂版」のような気が私はします。

東本高志@大分
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立川の岩下です
以下で案内されている「FUKUSHIMAの本質を問う―原発事故はなぜ起きた?」は
東電の経営責任を技術サイドから明確にする優れたインタビューです。
導入部のあとに全文のアドレスがあります。
山口さんは、福知山線の転覆事故の経営責任を明確にし、経営者の刑事罰を実現
した人。
まだ続きがありそうですので、その際はまた紹介します。
http://eco.nikkeibp.co.jp/article/report/20110928/108520/?ST=rebuild




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