[CML 012989] 【毎日新聞・記者の目】 TPP交渉参加は本当に必要か=位川一郎 輸出依存戦略もう見直す時だ 「輸出や海外進出に依存した経済成長はもはや国民を幸福にしない」 内需を重視し地域自立型に 「『FEC自給圏』、つまり、食料(Food)、エネルギー(Energy)、福祉(Care)の自給という考え方が指針」‏

uchitomi makoto muchitomi at hotmail.com
2011年 11月 5日 (土) 13:38:14 JST


12日からハワイで始まるAPECで野田首相はTPP交渉への日本の参加表明を考えているそうですが、実質的に「米日FTA」でしかないTPPを推進する合理的根拠はほとんどなく(21世紀の主要市場である中国、韓国やインドネシアが入っていない!参加9カ国中、米日だけでGDPの7~8割を占めている)、対米関係(アメリカの思惑)への配慮しか考えていないと批判されつつあります。

 短期的に輸出がどうなるのかとか対米関係がまずくなる(では中国との関係は長期的にどう考えているのか?)とか近視眼的な視点での議論ではなく、そもそも「輸出や海外進出に依存した経済成長はもはや国民を幸福にしない」 「輸出依存戦略もう見直す時だ」 「内需を重視し地域自立型に」 「『FEC自給圏』、つまり、食料(Food)、エネルギー(Energy)、福祉(Care)の自給という考え方が指針」というこの国の経済・社会のあり方をラディカルに問い直すことこそが現在、問われているのではないでしょうか?大変、切れ味の鋭い「記者の目」であると思いました。


【毎日新聞・記者の目】 TPP交渉参加は本当に必要か=位川一郎 輸出依存戦略もう見直す時だ 「輸出や海外進出に依存した経済成長はもはや国民を幸福にしない」 内需を重視し地域自立型に 「『FEC自給圏』、つまり、食料(Food)、エネルギー(Energy)、福祉(Care)の自給という考え方が指針」
大変すぐれた論評だと思います。

(以下、一部抜粋)

そもそも、輸出や海外進出に依存した経済成長はもはや国民を幸福にしないのではないか。輸出主導で景気が回復した03~07年度の間に、企業の経常利益は48%増え、株主への配当金は94%増えた(財務省の法人企業統計)。しかし、同じ期間に労働者の賃金は0・3%下がった(厚生労働省の毎月勤労統計)。輸出企業が、新興国などの安い製品と競争するために人件費をカットしたからだ。

 経済連携を広げ輸出と対外投資を増やしても、利益を得るのは輸出企業とその株主だけで、賃金と雇用は増えない構造と言える。松原隆一郎東大教授は、輸出企業が「国内を牽引(けんいん)するのでなく、切り捨てた」と指摘している(農文協「TPPと日本の論点」)。

(中略)

 むしろ、中長期的な政策の方向としては、国内の需要に注目することの方が重要だろう。供給過剰(需要不足)の日本経済だが、環境、自然エネルギー、福祉、食などのように、供給が足りない分野はまだ多い。むやみに海外へ販路を求める前に、国内で必要な製品・サービスが十分に提供され、雇用も確保される経済が望ましい。同時に、税などを通じた所得再配分で格差を是正すれば、中間層の厚みが戻り、個人消費が増え、景気回復の力にもなる。

 特に、グローバル化の対極にある「地域」の役割はもっと評価されていい。原発やショッピングセンターに象徴される外部からの大規模投資は、あちこちで地域の自立を損ない、コミュニティーを破壊し、人と人の絆など国内総生産(GDP)の数字に表れない便益が失われた。もう一度、地場の企業や自治体などが主役になって、身近なニーズに応える自立経済を築いてほしい。その際、経済評論家の内橋克人氏が提唱する「FEC自給圏」、つまり、食料(Food)、エネルギー(Energy)、福祉(Care)の自給という考え方が指針になるだろう。

全文は以下でお読みください。

http://d.hatena.ne.jp/Jubilee_Kansai/20111105/1320466352 		 	   		  


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