[CML 009890] Re: 福島第一原発事故の精神的苦痛で東京電力を提訴

森田 thepauls at jcom.home.ne.jp
2011年 5月 28日 (土) 06:59:59 JST



-----Original Message-----
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motoei
Sent: Saturday, May 28, 2011 5:55 AM
To: 市民のML
Subject: [CML 009887] Re: 福島第一原発事故の精神的苦痛で東京電力を提訴

Hayariki 様
この提訴は日本政府と東電の加害責任を問う、非常に重要な
となりますね。                 (石垣)

Subject: [CML 009880] 福島第一原発事故の精神的苦痛で東京電力を提訴


> 【PJニュース 2011年5月26日】福島第一原発事故をめぐって、東京都内の男性が東
京電力に10万円の慰謝料を求める訴訟を2011年3月28日付で東京簡裁に提起したと報
道された。事故発生時や事故後に正確な情報が公開されず、不安や恐怖によって精神
的苦痛を受けたと主張する。福島第一原発事故への不安と恐怖が日本中、さらには世
界中に広がる中で注目される訴訟である。この訴訟は興味深い論点を提供する。
>
> 第一に福島原発事故に対する東京電力の責任である。男性は訴状で「事故が起こら
ないように十分な対策を講じるべきであった」と主張する。これに対する東京電力の
論理は、東日本大震災の地震や津波は人の想像を超えた想定外のものとなる。この問
題については既に回答が出ている。福島原発事故は予見されており、対策が求められ
ていた。しかし、警告は無視された。市民的常識では予見可能であり、対策が取られ
るべき事故となる(林田力「日本の生き残る道は脱原発」PJニュース2011年5月19
日)。
> http://www.pjnews.net/news/794/20110519_1
>
> 但し、問題は市民常識が司法の常識と一致するかという点である。裁判所の姿勢が
問われることになる。事故時の影響が甚大な原子力発電所では、それに応じて注意義
務も高くすることが素朴な市民感覚に合致する。それでは原発が事業として成り立た
ないならば、そのような危険な事業を行うべきではない。
> http://www.pjnews.net/news/794/20110525_3
> 第二に原発事故と精神的苦痛の因果関係である。残念なことに日本では精神的苦痛
を軽視する傾向にある。苦しい立場にあり、頑張らなくていい人に明るく前向きに頑
張らせることを美徳する愚かしい傾向がある(「麻生太郎的特殊日本的精神論の問題
性」PJニュース2011年4月4日)。
> http://www.pjnews.net/news/794/20110403_2/
>
> かつて中曽根康弘首相(当時)は広島原爆病院を訪問した際、白血病で苦しむ被爆者
に「病は気から」と放言した。これは一政治家の失言にとどまらない。福島第一原発
事故でも文部科学省は「放射能のことを必要以上に心配しすぎてしまうと、かえって
心身の不調を起こします」と述べている(「放射能を正しく理解するために」2011年4
月20日)。
>
> この「放射能を正しく理解するために」ではPTSD(心的外傷後ストレス障害)につい
て解説した後に上述の「放射能のことを必要以上に」の文章を続けている。このた
め、「放射能を心配し過ぎるとPTSDになる」という誤った印象を与えてしまうと精神
科医の胡桃澤伸氏は批判する。PTSDは過去の心的外傷が原因で発症するもので、現在
進行形の原発事故で生じるものではないためである。胡桃澤氏は以下のように告発す
る。
>
> 「この文章は加害者である国が、被害者の口を封じ、あたかも被害の責任が被害者
側にあるかのような論述を組み立てています。これは、レイプでも幼児虐待でも加害
者側がよくやるやり方です。」
>
> 放射能汚染による心理的被害は米国でも新権威分析されている。放射性物質入りの
爆発物(ダーティボム)を使用したテロがワシントンDCのホワイトハウス周辺で行われ
た場合、5千人から2万人が心理的な衝撃からメンタルヘルスを受けるとされる(Ira
> Helfand, Andrew Kanter, Michael McCally, Kimberly Roberts, Jaya Tiwari,
> The U.S. and Nuclear Terrorism, 2006.)。核テロも原発事故も放射能汚染被害の
点では同等である。
>
> そして精神的苦痛というアプローチは裁判でも有用である。米国の法廷小説『訴
訟』では有害な化学物質を投棄して住民の健康を害した化学会社を追及する論理とし
て「癌恐怖症理論」が案出された(ジョン・マーテル著、岩原明子訳『訴訟 上
> 巻』早川書房、1994年、45頁)。この種の訴訟では因果関係の立証が課題である。
住民が化学物質に汚染されたことは確かであるが、それによって病気になって命を縮
めることの因果関係の立証は容易ではない。
> そこで化学物質に汚染されれば様々な病気にかかる危険が増すという統計的な事実
から、住民が恐怖を抱くことが当然との結論を導き出す。これを癌恐怖症と名付け、
精神的苦痛に対して多額の賠償金を支払うべきと構成する。悪性疾患への変異はない
かを調べる定期的な医学検査の費用も負担すべきとする。
>
> これは放射能汚染に応用できる。福島第一原発事故で問題になっているレベルの放
射能汚染は「直ちに健康に影響を及ぼすものではない」としても、統計的に癌などの
重大な疾患の発生確率を高めるものである。しかし、微量の被曝者が癌になったとし
ても、癌の発症と放射能汚染の因果関係を立証できなければ、現状の司法では救済は
難しい。日本政府や東京電力の逃げ得になってしまう。上記の「癌恐怖症理論」は一
つのアプローチになる。【了】
> --
> 『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』
> http://book.geocities.jp/hedomura/
> http://hayariki.webnode.com/



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