[CML 009825] 燃料プール冷却の見通し説明、福島第一原発事故

Hayariki hedomura2 at hotmail.co.jp
2011年 5月 25日 (水) 20:32:17 JST


【PJニュース 2011年5月24日】福島第一原子力発電所事故に対する東京電力の記者会見が2011年5月22日11時から東京都千代田区内幸町の東京電力本店で開催された。原発事故で定例となった記者会見である。ここでは使用済み燃料プールの冷却方法の見通しなどを説明した。

会見では松本純一・原子力・立地本部長代理が説明した。21日に発生した問題として1号機の窒素供給装置の故障が報告された。異常停止は15時40分頃に検知した。実際に停止した時刻は14時頃と分析している。故障後はバックアップ機が稼働している。窒素注入停止は直ちに安全性に影響を与えるものではない。

今後の方針として2号機の使用済み燃料プールを冷却する代替冷却浄化系の設置について説明された。これは5月21日に保安院に提出した報告内容に基づくものである。この代替冷却浄化系は使用済み燃料プール水を、熱交換機を介して循環させる系(一次系)と一次系の熱を、冷却塔を介して大気へ放熱する系(二次系)から構成される。冷却塔は屋外に新設される。

代替冷却浄化系は5月末までに運用を開始する計画である。現在の使用済み燃料プールの水温は約80度と評価している。代替冷却浄化系の運用によって、運用開始から約1.5日で約65度になり、1か月程度経過時点で約41度になる見込みとする。

使用済み燃料プールは65度以下にすることが設計条件である。通常は30度程度で、41度でも湯気が出る。2号機以外の原子炉でも使用済み燃料プールの上昇という問題を抱えているが、同じような仕組みを検討している。炉心を冷却する仕組みも構造的には同じである。

福島第一原発の状況としては、ガンマカメラで撮影した写真を提示した。1号機の原子炉建屋内を5月20日撮影したもので、2枚の写真が提供された。1枚目は南側の二重扉に向けて撮影した写真である。2枚目は大物撮影口付近を撮影した写真である。共に写真中央部に放射線量が高い場所がある。

空気中の放射線量が高いならば全面的に高くなるはずである。特定箇所だけ高くなっているため、配管やダクトに高線量の水やダストが溜まっていると推測している。ガンマカメラの撮影で判明した放射線量の単位はcps(放射線カウント数/秒)で、シーベルトとの換算はできない。

高線量箇所の具体的な特定は今後の作業になるが、1枚目はダクトと推測される。2枚目は階段のように見えるが、水素爆発で崩れた箇所であり、上から落ちてきたものの可能性もある。
http://www.pjnews.net/news/794/20110522_2
質疑応答では、4号機から白煙が出ているとの情報の真偽について質問された。これは燃料プールの湯気であろうとの回答であった。

また、代替冷却浄化系など対策工事の人工(にんく)や単価も質問された。これは元請け企業が管理しており、把握していないとの回答であった。質問者からは発注者として把握している情報と不満の声が出た。これらの情報がなければ工事の規模感、ひいては実現可能性を判断できないためである。

被曝による健康悪化に対する東京電力の姿勢も質問された。厚生労働省は被爆による傷病を労災と認定する基準を出している。東京電力も厚生労働省の認定基準を受け入れるか問われたが、因果関係を調べて判断するとし、正面からの回答を避けた。【了】



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