[CML 009678] Re: Fw:心配しすぎはPTSDとなるという文科省に精神科医が抗議

T. kazu hamasa7491 at hotmail.com
2011年 5月 18日 (水) 13:53:52 JST


ni0615です

精神科医の方のお怒りはごもっともです。
私も、この文科省の文書にツッコミを入れましたが、
http://ni0615.iza.ne.jp/blog/entry/2257644/
http://ni0615.iza.ne.jp/blog/entry/2258504/
http://ni0615.iza.ne.jp/blog/entry/2258761/
やはり専門家の怒りの鋭さには及びもつきません。

ところで、怒り心頭のみなさんも、このことは頭の片隅に入れて措いてください。
「原発事故後遺症の90%は、精神的ストレスとして排除する」
これは、原発推進派の昔からの基本戦略であるということを。

我が国の原発推進医学のバイブルとも言える近藤宗平「人はなぜ放射線に弱いか」
第3版1998は、次のように記しています。

>>
  事実汚染の強い白ロシアから、つぎのような報告が出ている。放射能汚染を
強くうけた地域では、高血圧・糖尿病・虚血性心臓病・神経病・潰瘍・慢性気管
支炎が、一九八八年には、それまでの二〜四倍に増加した。また、先天性異常が、
汚染地域では、白ロシア全体の平均頻度の一.二倍に増えた。がんが増えたところも
ある。この健康調査は、汚染地域の住民総計一七万三四〇〇人が"全ソ連特別登録"
に組みこまれて、その人たちは、年に一回、子供は二回、医学的検診をうけるよ
うになってから得られたものである。したがって、前の健康調査よりも格段に精
度がよくなったため、見かけ上、病気の頻度が増えた可能性が高い。実際問題と
して、全身放射能測定と臨床検査もおこなわれているが、住民の個人被ばく量の
正確な値がわかっていないので、病気の増加と被ばく量の関係が証明された例は、
ほとんどないようである。
  放射線の影響があるかどうかの科学的調査以上に、ソ連の医師と専門家は、
つぎの事実を憂慮している。チェルノブイリ事故は、住民の心に深刻な悪影響
(心配、恐怖、迷信、政府の資料に対する不信、医師への責任転嫁、特別恩恵の
ねだり、など)を与え、それが肉体の病気を増加させている可能性が高い。
(p49―50)
<<

この中には、
1.がん以外の疾病は、精神的影響とみなし放射線影響のカテゴリーから排除する
2.被ばく線量との因果関係が証明されないものは放射線影響から排除する
3.医師や疫学調査への不信は住民の「ねだり」に過ぎない
とあり、今後行われる疫学調査の基本戦略がキチンと示唆されています。

ついでに、p212の記述も紹介しておきましょう。

>>
■チェルノブイリ放射能汚染をめぐる東京会議

  一九八六年四月二六日、ソ連のチェルノブイリで原子力発電用の原子炉に事
故が発生し、史上最悪の放射能汚染がおこった。それから四年後、東京の日・ソ
放射線響研究講演会で、ソ連の医学アカデミー副総裁レオニド・イリインと同放
射線医学全ソ科学センター所長アナトリー・ロマネンコはつぎのように述べた。
現在でも、何万もの研究者が放射能汚染の検査に忙殺されているが、その実態は
複雑で詳細を発表する段階にきていない。しかし、住民の将来の健康を考えて、
生涯被ばく量が三五レムを超す心配のある高放射能汚染地区の住民は、きれいな
地区へ疎開する基本方針を決めた。広範囲の汚染地区について、住民の健康状態
を調べたところ想像以上に多くの人がいろんな異常反応を示した。異常症状のほ
とんどは、放射能恐怖による心理的ストレスの累積によると思われる。異常と被
ばく量の相関はみつかってていない。
  イリイン副総裁は、"三五レム以下の被ばくは安全"という判断に対して、批
判をもとめた。誰も答えなかったので、私は、賛成すると述べた。イリイン副総
裁はつぎのような結びの言葉をのべた。"科学に国境はない。科学は暗黒に光を与
える"。私は、低レベル放射線の人体影響について、資料を集めて研究をはじめて
いた。これらの資料が、放射線恐怖の闇の中にいる人に安らぎを与える力をもっ
ていることに気づいて、本章の執筆を思いたった。
<<

この近藤宗平氏のマニュフェスト(結党宣言)にみるように、原発推進医学界は
チェルノブイリの教訓に学んで、疫学調査を骨抜きにし、放射能の身体影響を過
小評価してしまう戦略を、「次のこの日のために」あらかじめ準備していたとみ
るべきです。(近藤氏の上記文章の成立は1998年です)

わたしは、文部科学省の「放射能を正しく理解するために」という文書も、その
準備があったために急遽執筆が可能だったと推測します。彼等にしてみれば、
1998年から数えて雌伏13年、ようやく構想を実行する秋(とき)が訪れたのです。

私は一昨日、放医研(放射線医学総合研究所:元科学技術庁所管)の島田義也と
いう人物が、NHKの若い主婦向けの番組で、近藤宗平氏を完全に踏襲する発言をし
たのを聞いて、驚愕しました。

>>
文科省の対策のひとつに「心の問題」があります。
チェルノブイリ事故の後で起きた病気の90%は精神的ストレスによるものです。
放射線を心配するあまり、循環器系の病気が増えました。放射線よりもそっちの
ほうが心配です。
<<
http://ni0615.iza.ne.jp/blog/entry/2288157/

日本に存在する原発推進医学界とは「巨大なるカルト」です。それは、既にチ
ェルノブイリが起きたときから、綱領を準備し、役割を分担し、だれが国民をそ
そのかす係りなのかまで、きめ細かな作戦を立て、準備をしていたカルトです。大
袈裟な妄想かもしれませんが、いま日々積み重なる事態は、その妄想と驚くほど
平仄が合うのです。

※原発推進医学界のリクルートは簡単です。分子生物学に於けるお金のかかる動
物実験を好きなだけやらしてやる。それだけで、ポスドクがいっぱい集まります。


「安禅不必須山水」拝
http://ni0615.iza.ne.jp/
http://www16.atwiki.jp/pipopipo555jp/pages/2959.html




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> From: higashimoto.takashi at khaki.plala.or.jp
> To: cml at list.jca.apc.org
> Date: Tue, 17 May 2011 20:39:43 +0900
> Subject: [CML 009663] Fw:心配しすぎはPTSDとなるという文科省に精神科医が抗議
>
> 精神科医からの大切な問題提起だと思いますので、本MLにも転載させていただこうと思います。
>
> ………………………………………………………………………………
> 「放射能を必要以上に心配するとPTSDに」という文科省に対して、精神科医が抗議
>  http://bit.ly/m7SlpY(Eisbergの日記) 
>  
> 以下は、Facebook にて得た情報である。ご本人が「転載しても構わない」と仰っているので、ここに
> 転載する。
>
>
> 大阪で精神科医をしています。
> 原発問題には以前から関心があり、今回の福島原発の事故も気が気ではなく、
> 事態の展開を見守っていました。
> 最近になり、精神科医としても黙っていられない状況となり、
> 以下のようなメールを友人の精神科医たちに送っています。
> 文科省が教育関係者に向けて「放射能を正しく理解するために」という文書を
> 4月20日に発表しています。
> 精神科領域に関係することが書いてあるとのことでしたので、
> 目を通してみたのですが、なんてことだと頭を抱えてしまいました。
>
> 「放射能を正しく理解するために」
> http://www.mext.go.jp/component/a_menu/other/detail/__icsFiles/afieldfile/2011/04/21/1305089_2.pdf
>
> 前半は、あの「年間20mSVまでは安全」というとんでもない基準について
> 述べられていて、これだけでもかなり不愉快なのですが、我々精神科医に
> 直接関係してくるのは後半です。12ページの一番下に
> 「放射線の影響そのものよりも、『放射能を受けた』という不安を抱き続ける
> 心理的ストレスのほうが大きいと言われています」と書き、
> 13ページ以降にその説明として、心理的な強いストレスの受けたときの子供
> の反応を解説し、「PTSD」について述べ、「放射能のことを必要以上に
> 心配しすぎてしまうとかえって心身の不調を起こします」と結論付けて、
> 「からだと心を守るために正しい知識で不安を解消!」と結んでいます。
> PTSD(心的外傷後ストレス障害)は過去の心的外傷が原因で発症しますから、
> 現在進行形の事態に対してPTSDを持ち出すことはそもそもおかしな話です。
> また、あたかも「放射能を心配しすぎて」PTSDになるかのような説明は
> 間違っています。「心配しすぎて」PTSDになったりすることはありません。
> PTSDはレイプ、虐待、戦争体験、交通事故などなど、生命が危険にさらされる
> 現実の出来事の後に生じる疾患です。
> 今、原発被害に関してPTSDを論じるのであれば、PTSDの予防ですから、
> 「安全な場所に避難すること」と「事実を伝えること」が必要です。
> ところが文科省のこの文書は「年間20mSVでも安全という間違った情報」を与え、
> 「避難の必要はない」と言っていますから、PTSDの予防としても間違っています。
> そもそも放射線の被曝による生命の危機を認めていません。
> あまりのお粗末さにあきれてしまい、開いた口がふさがりません。
> 福島原発の事故の責任は国にあります。
> この文章は加害者である国が、被害者の口を封じ、あたかも被害の責任が
> 被害者側にあるかのような論述を組み立てています。
> これは、レイプでも幼児虐待でも加害者側がよくやるやり方です。
> このやり方を繰り返されているうちに、被害者は被害を受けたという事実が
> 見えなくなり、自分を責め、PTSDであることすらわからなくなってしまいます。
> PTSDという疾患概念は、被害者が自分の症状と過去の出来事との関連に
> 気づくためのものです。
> それを被害者の口封じのために利用していることに腹立ちを感じます。
> こんな内容の文書を信じる人はいないだろうと思っていたのですが、
> 先週末に福島出身の作業療法士さんと話をしたら、
> 「そんなことありませんよ。信じてしまいます。肩書のある偉い先生や、
> 政府の人が言ったら、一般の人はそうかなって信じてしまいますよ。
> 福島は混乱しています」と言っていました。事態は切迫していて、
> 黙っていたら加害者側に立つのと同じになってしまいます。
> 時間も気力も限られていますので、まずは伝わりそうな人に伝えています。
> この文書の作成に協力している小児心身医学会とメールのやり取りをしている
> のですが、なかなか動こうとしません。
> トラウマティックストレス学会には原発事故の際の心のケアについてちゃんとした文章が載っていました。
>
> 原発事故による避難者/被災者のメンタルヘルス支援について
> http://www.jstss.org/pdf/konishi0324.pdf
>
> 以上です。
> 福島の皆さんにこのことを知らせたいと思っています。
> 文科省に文書を撤回させることはできなくても、
> 知識を広めることで文書を無効化してしまえたらと思います。
> 転送等していただけたらありがたいです。
> チェルノブイリの事故の後、心身の不調を訴える人々に対してソ連が
> 「放射能恐怖症」という精神科的な病名をつけて、
> 放射線被曝の後遺症を認めようとしなかったことがありました。
> それと同じことが日本でも起こるのではないかと心配しています。
> 放射線被曝の被害を矮小化しようとする国の態度は正さなければなりませんし、
> そのために精神医学が利用されることを防ぎたいと思っています。
> ………………………………………………………………………………
>
>
> 東本高志@大分
> higashimoto.takashi at khaki.plala.or.jp
> http://mizukith.blog91.fc2.com/
 		 	   		  


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