[CML 009673] Re: Fw:心配しすぎはPTSDとなるという文科省に精神科医が抗議

hagitani ryo liangroo at yahoo.co.jp
2011年 5月 18日 (水) 09:53:49 JST


萩谷です。
 精神科医の方が紹介している文科省の文書「放射能を正しく理解するために」
を読みました。

 ミリシーベルトという用語がいっぱい出てきて、安心だ安心だと強調されます
が、「フクシマ」以前はその1000分の1であるマイクロシーベルト が危険の有
無の分かれ目だったとは書いてありません。

 肝心のPTSDなのですが、この文書全体は、どこの子どもたちや学校のことだと
特定していませんから、たとえば直接震災や原発事故の現場にいて 外傷体験を
もつ子どもだけに当てはまる話ではないはずです。

 ところが後半になって、災害時の子どもの心のケアだとか、ストレスだと言い
だし、そこにPTSDが出てきます。

 全体の流れからすると、遠くの原発の事故現場から風に乗って運ばれてくる放
射性物質を吸収したりして大丈夫かどうか、というような心配も含めて の話の
中で、心配しすぎるものではありませんと言いながらPTSDのことを持ち出すので
すから、心配とPTSDがごっちゃになるのが自然ですが、 じつは、心配すると
PTSDになるとは言っていないのです。
 災害があるとPTSDが起こりますという、それ自体はデタラメではない話を、そ
れとまったく別の話のなかに紛れ込ませることで、両者の混同を引 き起こして
いるのです。
 よくある詐欺やトリック商法の手口ですね。

 ですから、この精神科医の方の意見は、このトリックについての言及がないの
が弱点ですが、まちがいとは言えないと思います。曖昧な書き方で、誤 解を
狙ったとしか言いようのない文科省の文章、そしてそれに「指導・協力」という
形で、いわば権威のお墨付きを与えた日本小児心身医学会なる機関 こそ問題で
す。この機関はHPを見るかぎり、役員に精神科医はおらず、小児科医が多くて、
「放射能を正しく理解するために」に協力したのかどうか はわかりません。

 ただ、それにしても、だましたければ「ストレス」だけにしておけばよかった
のに、PTSDを持ち出すのは、どういうつもりなのか、不可解ではあ ります。
 やっぱり、その程度だということなのでしょう。

 こころのノートというのを作った悪質な心理療法家(?)がいましたが、こう
いうのもいるのですね。

 

(11/05/17 23:40), hagitani ryo wrote:
> 重要な情報ありがとうございます。大いに広めるべきです。
> PTSD とは post traumatic stress disorder 心的外傷<後>ストレス障害です
> から、先のことを心配するPTSDなんてありえないと、この精神科医が言っている
> 通りですね。ここまで国民はなめられてい るのかとも思いますが、こんなこと
> を言う連中に教育や文化が牛耳られているというのも、恥です。
> (まさかPre-Traumatic Stress Disorde 心的外傷前ストレス障害、ですなんて
> いわないでしょうね・・・ほんとに言いかねないですよ)。
>  ただ、政府はこんなレベルなんだということは、よくわかります。その意味で
> も、大いに広めたい。
>
> (11/05/17 20:39), higashimoto takashi wrote:
>> 精神科医からの大切な問題提起だと思いますので、本MLにも転載させていた
>> だこうと思います。
>>
>> ………………………………………………………………………………
>> 「放射能を必要以上に心配するとPTSDに」という文科省に対して、精神科医が
>> 抗議  http://bit.ly/m7SlpY(Eisbergの日記) 
>>  
>> 以下は、Facebook にて得た情報である。ご本人が「転載しても構わない」と
>> 仰っているので、ここに
>> 転載する。
>>
>>
>> 大阪で精神科医をしています。
>> 原発問題には以前から関心があり、今回の福島原発の事故も気が気ではなく、
>> 事態の展開を見守っていました。
>> 最近になり、精神科医としても黙っていられない状況となり、
>> 以下のようなメールを友人の精神科医たちに送っています。
>> 文科省が教育関係者に向けて「放射能を正しく理解するために」という文書を
>> 4月20日に発表しています。
>> 精神科領域に関係することが書いてあるとのことでしたので、
>> 目を通してみたのですが、なんてことだと頭を抱えてしまいました。
>>
>> 「放射能を正しく理解するために」
>> http://www.mext.go.jp/component/a_menu/other/detail/__icsFiles/afieldfile/2011/04/21/1305089_2.pdf
>>
>>
>> 前半は、あの「年間20mSVまでは安全」というとんでもない基準について
>> 述べられていて、これだけでもかなり不愉快なのですが、我々精神科医に
>> 直接関係してくるのは後半です。12ページの一番下に
>> 「放射線の影響そのものよりも、『放射能を受けた』という不安を抱き続ける
>> 心理的ストレスのほうが大きいと言われています」と書き、
>> 13ページ以降にその説明として、心理的な強いストレスの受けたときの子供
>> の反応を解説し、「PTSD」について述べ、「放射能のことを必要以上に
>> 心配しすぎてしまうとかえって心身の不調を起こします」と結論付けて、
>> 「からだと心を守るために正しい知識で不安を解消!」と結んでいます。
>> PTSD(心的外傷後ストレス障害)は過去の心的外傷が原因で発症しますから、
>> 現在進行形の事態に対してPTSDを持ち出すことはそもそもおかしな話です。
>> また、あたかも「放射能を心配しすぎて」PTSDになるかのような説明は
>> 間違っています。「心配しすぎて」PTSDになったりすることはありません。
>> PTSDはレイプ、虐待、戦争体験、交通事故などなど、生命が危険にさらされる
>> 現実の出来事の後に生じる疾患です。
>> 今、原発被害に関してPTSDを論じるのであれば、PTSDの予防ですから、
>> 「安全な場所に避難すること」と「事実を伝えること」が必要です。
>> ところが文科省のこの文書は「年間20mSVでも安全という間違った情報」を与え、
>> 「避難の必要はない」と言っていますから、PTSDの予防としても間違っていま
>> す。
>> そもそも放射線の被曝による生命の危機を認めていません。
>> あまりのお粗末さにあきれてしまい、開いた口がふさがりません。
>> 福島原発の事故の責任は国にあります。
>> この文章は加害者である国が、被害者の口を封じ、あたかも被害の責任が
>> 被害者側にあるかのような論述を組み立てています。
>> これは、レイプでも幼児虐待でも加害者側がよくやるやり方です。
>> このやり方を繰り返されているうちに、被害者は被害を受けたという事実が
>> 見えなくなり、自分を責め、PTSDであることすらわからなくなってしまいます。
>> PTSDという疾患概念は、被害者が自分の症状と過去の出来事との関連に
>> 気づくためのものです。
>> それを被害者の口封じのために利用していることに腹立ちを感じます。
>> こんな内容の文書を信じる人はいないだろうと思っていたのですが、
>> 先週末に福島出身の作業療法士さんと話をしたら、
>> 「そんなことありませんよ。信じてしまいます。肩書のある偉い先生や、
>> 政府の人が言ったら、一般の人はそうかなって信じてしまいますよ。
>> 福島は混乱しています」と言っていました。事態は切迫していて、
>> 黙っていたら加害者側に立つのと同じになってしまいます。
>> 時間も気力も限られていますので、まずは伝わりそうな人に伝えています。
>> この文書の作成に協力している小児心身医学会とメールのやり取りをしている
>> のですが、なかなか動こうとしません。
>> トラウマティックストレス学会には原発事故の際の心のケアについてちゃんと
>> した文章が載っていました。
>>
>> 原発事故による避難者/被災者のメンタルヘルス支援について
>> http://www.jstss.org/pdf/konishi0324.pdf
>>
>> 以上です。
>> 福島の皆さんにこのことを知らせたいと思っています。
>> 文科省に文書を撤回させることはできなくても、
>> 知識を広めることで文書を無効化してしまえたらと思います。
>> 転送等していただけたらありがたいです。
>> チェルノブイリの事故の後、心身の不調を訴える人々に対してソ連が
>> 「放射能恐怖症」という精神科的な病名をつけて、
>> 放射線被曝の後遺症を認めようとしなかったことがありました。
>> それと同じことが日本でも起こるのではないかと心配しています。
>> 放射線被曝の被害を矮小化しようとする国の態度は正さなければなりませんし、
>> そのために精神医学が利用されることを防ぎたいと思っています。
>> ………………………………………………………………………………
>>
>>
>> 東本高志@大分
>> higashimoto.takashi at khaki.plala.or.jp
>> http://mizukith.blog91.fc2.com/
>>
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