[CML 009575] IK原発重要情報(8)

河内謙策 kenkawauchi at nifty.com
2011年 5月 13日 (金) 17:51:40 JST


         IK原発重要情報(8)

 私たちは、原発についての情報と脱原発の国民投票を求める市民運動についての情
報を発信しています。よろしく、お願いいたします。(この情報を重複して受け取ら
れた方は、失礼をお許しください。転送・転載は自由です。)

 弁護士 市川守弘   弁護士 河内謙策
 (Email:kenkawauchi at nifty.com)
   (脱原発の国民投票をめざす会
http://2010ken.la.coocan.jp/datsu-genpatsu/index.html )

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 私たちは、「IK原発重要情報(6)」で、浜岡原発停止問題についての菅内閣と中
部電力の合意を批判し、浜岡原発の廃止を求めるしかない、と主張しました。しか
し、脱原発の市民運動の中では、なぜかこの問題についての議論が低調です。菅首相
の英断をたたえる議論もちらほら出ています。これでは、日本の原発推進勢力に「脱
原発運動といってもたいしたことはない、ちょっと飴玉のようなもの(!)を見せれば
すぐに黙り、そのうちに内紛をおこす」と言われてしまうのではないか、と憂慮して
います。そこで、しつこいようですが、再度問題を提起させていただきたいと思いま
す。

 菅内閣と中部電力の合意は、地震対策をとるかのように見せながら、地震対策はと
らず、津波対策もあいまいで、原発が停止している期間の「想定外」の事態について
も対策なしのきわめて問題が多いものです。

 浜岡原発については、直下型地震の危険性が多くの人に指摘されてきたのに(たと
えば、小長谷稔『放射能で首都圏消滅』三五館、明石昇二郎『原発崩壊』金曜日 参
照)、その対策がとられない合意をなぜ評価できるのでしょうか。地震対策を中部電
力に認めさせない問題点を指摘しながら菅首相の英断を評価する人は、論理矛盾では
ないでしょうか。一部のマスコミを使って地震対策のために原発がとまるかのような
印象が振りまかれていることについては、怒りすら感じます。

 それでも、運転が止まるのだから一歩前進と考える人は、
浜岡原発が停止しても、燃料棒が原子炉に存在し、使用済み燃料棒等が敷地内に存在
していること、そこを直下型地震が襲えば、「首都圏消失」の危険があることを考え
ていただきたいと思います。原発とは運転が終わっても危険な、やっかいな存在なの
です。福島原発でも水素爆発が起きたのは、原発が停止してからです。

 大体、今回の合意は、きわめてあいまいです。合意に明確なものを盛り込まない限
り、けっして評価してはならないのです。
津波対策であれば、絶対安全な津波対策を明確にし、それを中部電力に義務として認
めさせなければ評価できないのです。これだけ中部電力もたたかれているのだから、
津波対策ぐらいちゃんとするだろうというのは、中部電力を安易に信頼する誤りであ
ると言わざるをえません。私たちは弁護士なので、こんなあいまいな条項では、「裁
判官にあいまいだから和解条項としては適当でないといって却下されますよ」と言い
たいのです。あいまいな条項になるのは、ごまかしたい裏があるからです。

 今回の合意は、今後の運動のステップになりません。中部電力の実質的譲歩が何も
ないのです。中部電力の原発推進を合理化し認めるものといって過言ではありませ
ん。2年後に廃炉を要求したら、「あなたがたは2年前の合意を認めていたではない
か」と必ずいわれるでしょう。市民からも「2年前に合意を評価していた人がどうし
て廃炉を要求するのか」と言われるでしょう。
 今回の合意により、中部電力は、不可能と言われる困難で莫大な費用のかかる地震
対策を免責され、政府や国民により「損失」を補填され、2年後の安全のお墨付きの
下での運転再開を保証されることになります。中部電力としては「ウハウハ」の話で
す。

 脱原発市民運動の活動家の中には、あまり政府を批判すると市民から変な目でみら
れるのでは、と考える方がおられるかも知りません。たしかに、市民から変な目で見
られないようにすることは大事です。しかし、市民から変な目で見られないように、
ということが常に先行し、優先すると、市民運動が捻じ曲がってしまう危険がありま
す。歴史の教訓によれば、市民や国民から変な目で見られて孤立しても、市民運動な
どが正論を主張して頑張らなければならないときがあるのです。戦前の日本帝国主義
の満州侵略に反対した人々、最近では、沖縄の基地にノーといってきた沖縄反戦地主
の人々、「カネは一代、放射能は末代」といって原発阻止に命をかけた人々等をみて
ください。マスコミや市民にかっこよく思われることだけが市民運動ではないので
す。市民受けすることのみを追い求めることになっては本末転倒です。

「浜岡に続いて全国でも原発停止を」という人に対しては、論外としかいいようがあ
りません。浜岡原発停止の合意の危険性になぜ目をつむるのでしょうか。いつから原
発の廃止を求める運動が原発の停止を求める運動になったのでしょうか。

 私は、脱原発市民運動の前進を願って問題提起をさせていただきました。当面の政
府や中部電力の陰謀・ペテンに正しい態度を確立しないで、脱原発の市民運動が勝利
し、日本から原発がなくなる日がくるとは信じられないからです。
 よろしく御検討をお願いいたします。

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                      以上




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