[CML 008464] Re: 内部被曝Q&A、その対処法(津田敏秀)

T. kazu hamasa7491 at hotmail.com
2011年 3月 23日 (水) 08:23:12 JST


松元さん

津田教授の見解、ご紹介ありがとうございます。
被曝線量を積分値で考えることの大切さは重要です。
そこが、1時間あたり放射線量をX線CTの線量で比較する、
という「非科学」を打破する要だと思います。

しかしながら、
>しかし、150μSvはその日の最高値のはずで、スパイク状に

高まった値と思います。そうすると150μSv が24時間続くという仮定は相当高めということになり

ます。要するに、これまでの被曝量の累積量(積分値)を示してもらう必要があります。

という記述には大いに疑問があります。
150μSv/hを示したのは、福島県浪江津島地区のデータだと思われますが、
これは、移動モニタリング車が任意に訪れた時の値です。その日3回測定していますが、
いずれも同等の数字をしめしています。

■福島第一原発20Km以遠のモニタリング結果
http://ni0615.iza.ne.jp/blog/entry/2207151/
http://pipponan.fc2web.com/fukushima_monitering/monitering_suii.htm

ソース(文部科学省)
■モニタリングカーを用いた福島第1発電所及び第2発電所周辺の空間線量率の測定結果
http://www.mext.go.jp/a_menu/saigaijohou/syousai/1303726.htm

従ってそれは、
「スパイク状に高まった値(※1)」ではありません。
「その日の最高値」でもありません。

このケースにおいては、
「150μSv が24時間続くという仮定は相当高め」ではなく、
「150μSv が24時間続くという仮定こそ相当である(※2)」
とすべきです。
津田教授は、実際の測定仕様をご覧にならずに、そこだけは「思い込み」で質問に答えたものだと思います。

山内正敏先生が示す「赤信号」目安も、文部科学省モニタリング値に関しては、
山内先生異常にシビアに受取ったほうがいいと、私はおもいます。
それが、「積分量」で考えることに忠実な態度といえましょう。

ni0615拝
http://ni0615.iza.ne.jp/

※1 スパイク上に高まった値は、通常、数時間で指数関数的に減衰します。

減衰してなだらかな高原状になったところが、その日のbaseとなる値です。

そして、このbaseとなる値は、主たる放出放射性元素の半減期したがって、日々減衰していきます。

※2 福島県浪江町津島の場合は、baseとなる値が、
3月16日に、80μSV/h を観測し、観測点名【21】
3月17日は3回観測で、167、170、158μSV/h 観測点【32】
3月18日も3回観測で、140、140、150μSV/h 観測点【32】
3月19日も3回観測で、132、136、135μSV/h 観測点【32】
3月20日も3回観測で、105、110、110μSV/h 観測点【32】
3月21日は2回観測で、90、61*μSV/h(*観測機器変更) 観測点【32】
3月22日は1回観測で、75μSV/h 観測点【32】

と、ほぼヨウ素131の半減期で推移しています。
16日から22日まで7日間の被曝量概算は、
80x24+165x24+143x24+134x24+108x24+90x24+75x24
=795x24
=19080μSV
=19mSV ということになります。

すでに、一般人の年間被曝許容量の19倍となっています。
放射線作業従事者の年間許容量50mSVの1/3を超えています。

次の一週間は、この半分 9.5mSV
3週目は、4.75mSV
4週目は、2.375mSV
5週目は、1.19mSV
6週目は、0.59mSV
ーーーーーーーーーーーーーー
そこまでの合計は、
19+9.5+4.75+2.37+1.19+0.59
=37.4
勿論概算です




----------------------------------------
> From: y_matsu29 at ybb.ne.jp
> To: cml at list.jca.apc.org
> Date: Wed, 23 Mar 2011 03:23:04 +0900
> Subject: [CML 008461] 内部被曝Q&A、その対処法(津田敏秀)
>
> みなさまへ (BCCにて)松元
> 環境疫学の専門家が、内部被曝についてたいへん分かりやすい説明を公表してくれました。
こうした専門家による誠実な市民への説明や警告が、もっと多方面から、たとえば放射線医学
や物理学、環境学などの立場からも公表されることを期待したいと思います。どんなにがんばっ
ても一科学で全体を説明することは困難です。そして最終的な認識の判断者は一人ひとりの
個人です。学者の先生方、ぜひお願いします。
>
>
> 《全文サイト》
> http://smc-japan.sakura.ne.jp/?p=1310
>
> ===============転送転載歓迎========
>
> 放射線による内部被ばくについて:津田敏秀・岡山大教授
>
> BY TANAKA ON 2011年3月21日
> 記事の引用・転載(二次使用)は自由ですが、末尾の注意書きもご覧下さい。
> ※あくまでコメント時の状況に基づいています。ご注意下さい。
>
> 津田敏秀(つだ・としひで)教授
> 岡山大学大学院 環境学研究科(疫学、環境疫学、臨床疫学等)
>
> ※津田教授は、お忙しい中で沢山の解説を書いて下さいました。全てを一度に掲載すると
長くなりますので、前提となる議論部分をは下記に公開しました。先にこちらをお読み頂くこと
をお勧めします:「リスクコミュニケーションの前提議論:津田敏秀・岡山大教授」
>
> ※なお、津田先生も急ぎ書き上げて下さったため、ご本人の推敲の結果、この稿は後ほど
再度編集する可能性もございます。御了承下さい。
>
> Q. 「内部被ばく」とは何ですか?
>
>  被爆には外部被曝と内部被曝の2種類があります。外部被曝は放射線源(放射性物質)
が体の外にある時で、代表例は医学診断の際のレントゲン検査です。内部被曝は、何らかの
理由で放射線源が体内に取り込まれた時に起こるものです。環境汚染物質の体内への取り
込みは、主に口から食べ物と入る(「経口曝露」と言います)、口・鼻から吸い込む(「経気道
曝露」と言います)、皮膚から入る(「経皮曝露」と言います)に分類できます。ただし皮膚から
の取り込みは正常な粘膜からでも生じえるとは思いますが、皮膚粘膜が傷ついている場合に
大きくなります。経口曝露と経気道曝露は、通常の日常生活で起こります。経気道曝露は保
護具を付けるとか部屋に出来るだけこもるとかの方法もありますが逃げないとなかなか防げ
ません。しかし経口曝露は食品衛生法によりある程度守られ、情報が入れば口に入れない
ことも出来ます。
>
>  体内に入った放射性物質は、化学的性質により、体内の特定の組織に結合することが
あり、局所的に被曝量が大きくなります。代表例は、放射性のヨウ素131が甲状腺に取り込
まれることです。
>  放射性物質が空から振ってきそうな時、花粉症対策のように部屋に入る前に払い落とす
と言われているのは、外部被曝を少なくする以外に、外部被曝が内部被曝に転じるのをでき
るだけ防ぐという意味もあります。
>
> http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A2%AB%E6%9B%9D
>
>  上記、Wikipediaは良く書かれていると思います(SMC注:2011年3月20日時点。
Wikipediaは随時変更される可能性があるので注意)。電離放射線障害防止規則で定め
られた値(曝露時間も考慮してくれています)も書き込まれています(テレビなどではこの重
要な規則がほとんど出てこず、CTスキャン1回分胃の透視1回分とか胸のレントゲン写真1回
分というようなものばかりです。医療での被爆は国際放射線防護委員会ICRPの勧告でも別
扱いであり比較の対照としてあまり持ってくるべきではないでしょう)。ただ、電離放射線障害
防止規則は労働者向けですので、これを一般人口に適用するのは高すぎるという批判がある
かも知れません。ICRPの勧告の方は、労働者(職業性曝露)だけでなく一般公衆に対しても
書かれています。また、電離放射線作業をする労働者は、内部被曝よりも外部被曝が主だと
思いますが、原発事故の場合は内部被爆の方が問題となりますので、その点でも批判が来
るかも知れません。
>
> 電離放射線障害防止規則 http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S47/S47F04101000041.html
>  (特に、第四条から第六条、「放射線業務従事者の被ばく限度」を参照)
>
>
> Q. いま「ただちに影響がない」とされている放射線量でも、放出された放射性物質で汚染
された水や食べ物を摂取したら、内部被ばくするのではないかと思います。大丈夫なのでしょう
か?
>
>  はい、内部被曝します。しかし、内部被曝により影響があるかどうか(大丈夫かどうか)は、
放射性物質の量だけでなく、放射性物質の種類(種類によって半減期が違います)、同じように
放射性物質の化学的な性質にも影響されます。あるいは取り込まれた場所の放射線への感受
性(放射線から受ける影響の大きさ)によると思います。人体の中で一番早く影響が出そうなの
は、甲状腺と思われます。特に若年層に影響が出ます。
>
> Q. 報道されているのは放射線量ばかりです。しかし例え放射線量は低くても、少量でも放
射性物質を吸い込めば、内部被ばくしてしまうのではないでしょうか?
>
>  はいそうです。内部被曝します。後は、上記の質問と同じです。放射性物質の種類の情報
が流れていませんね。測定されているはずですので、この放射性物質別の情報が欲しいですね。
>
> Q. 福島では連日150 μSv/hなどという数字が報道されています。これですと、数時間で
一般人の年間許容量とされている1mSvを超えてしまうのではないでしょうか。たとえばこの数値
は、がんなどのリスクをどの程度高めるのでしょうか。
>
>  150μSvは0.15mSvですね。従って、150μSv が24時間続き、これが1年間続いたとして、
屋外にいてフルに被爆したと仮定して、年間1.314Svの被爆です。そしてICRP2007年勧告で
計算することができます。0.15×24×365×0.055(/Sv)÷1000=0.072です。7.2%程度だけ
リスクの増加があることになります。しかし、150μSvはその日の最高値のはずで、スパイク状に
高まった値と思います。そうすると150μSv が24時間続くという仮定は相当高めということになり
ます。要するに、これまでの被曝量の累積量(積分値)を示してもらう必要があります。
>
>  ただ、もし150μSv が24時間続き、これが14日(2週間)続くだけでも、50.4mSvとなり、労
働安全衛生法電離放射線障害防止規則で定めた基準である年間50mSvを超えてしまいます。ま
た妊娠可能な女性労働者の3ヶ月5mSvも超えます(妊婦にはもっと厳しい)。ましてやICRP2007
に定められた公衆被爆年間1mSvは軽く超えてしまいます。今回の状況は即座には解決しそうにな
く、状況により余裕はそれほどないと思います。
>
> Q. 内部被ばくすると、がんなどの病気になる確率はどのようなものでしょうか?これまでの疫
学研究の成果を教えて下さい。
>
>  私が多発性骨髄腫で調べた時には内部被曝と思われる研究論文もありました。ICRP2007年
のデータでも、多くは外部被曝の健康影響での話です。内部被曝は放射線労働者の場合など普通
はあまりしません。ただ放射線労働者の場合でも、人のデータでは外部被曝と内部被曝を厳密に分
けるのは難しいと思います(JCOの事故などでは外部被曝のみと言えるでしょうが)。
>
>  内部被曝が多くなるのはチェルノブイリ事故(要するに原発事故)や昔の医療被曝などのデータ
などがあります。海外の住宅では、住宅に使われている土から発生するラドンによる内部被曝が問
題となっています。日本の原爆でも内部被曝はあったと思います。内部被曝の時に、外部被曝のデ
ータからどのように換算するか、あるいはどう考えるのかについて私は詳しくは知りません。ただ、内
部被曝の方が影響を大きく考えるようですし、半減期が日単位と短くてもヨウ素131のようにベータ線
の放出が多いと影響は大きいようです。
>
> ところで、理論的にはじき出された確率が、そのまま発生するかどうかは別問題です。誤差が入
ります。また、その発生したがんが実際に観察可能かどうかはまた別問題です。少ないと観察可能
ではありません。さらにまた観察可能ながんの多発があっても、日本政府や地方行政や日本の研
究者がこの多発を観察しようとするのかどうかというのも別の問題です。観察可能でも、適切な方法
で観察しようとしなければ観察できません。これまで様々な発がん問題で、日本政府(政治家はしよ
うと思っても官僚の方はしようとしません)は決して観察しようとしませんでした。原爆問題で観察され
ているのはアメリカ政府が放射線影響研究所というのを作ったからです。観察しようとしないのは、観
察する方法が分からないのか、観察したくないのか、単に仕事が増えるのがいやなのか、いずれか
は分かりません。法律は、食中毒事件は調査が義務づけられていますが(食品衛生法)、この場合
は、義務づけられていませんので行政がイヤだと言えば、調査されません。いわゆる法の穴ですね。
>
> Q. このままの状態が続けば、あるいはさらに状況が悪くなれば、将来、関東一円ではがんになる
人が増えるなどの長期的な影響が予想されますが、そうした人々の健康を国が補償していくことはで
きるのでしょうか?(がんになっても、因果関係が認められないのではないでしょうか)
>
>  どの程度発症するかは放射線量によります。観察可能な線量になるかどうか(わずかな量では
影響は測れません)、あるいは観察しようとするかどうかです。以上の条件が全てクリアーされた時
にようやく因果関係が推定可能になります。このような、国が実際観察をしようとする(できる)レベル
というは相当な被曝量です。例えば100 mSv以上の
> 単位で相当数の方が被爆するような状況でしょう。そんなときには中心地では急性障害で亡くなる
人も出ているでしょう。ただ、これまで国は実際に観察が行われた多くの事例(例えば尼崎のアスベ
スト)で、推定可能ではっきりと因果関係が認められる場合でも因果関係を認めません。このようなこと
を踏まえて、因果関係が認められて補償問題を議論できるようになると思われますか?
>  上記の幾つかの条件はどう見てもクリアーしなさそうですので、人々の健康を国が補償するという
話には至らないでしょう。
>
> SMC注:既に、単位の読み違えなどでパニックになられている方もいるようです。情報は冷静に利用
して下さい。
>
> <追記>
>  現在、ネットでも話題になっているようですが、スウェーデン国立スペース物理研究所の山内正敏
先生が、「放射能漏れに対する個人対策」と題して、以下のURLに判断の目安を分かりやすく示しておられます。改訂もこまめに行われているようです。
> http://www.irf.se/~yamau/jpn/1103-radiation.html
>
>  私は、放射線被曝によるがんの影響の程度を自分で電卓に計算するために、曝露の指標としての
各地の放射能レベルの観察値に関しては積分値が必要と、前提の議論とここで求めておりました。この
煩雑さを、山内先生はすぱっと整理して、赤信号・黄信号として分かりやすく示しておられます。個人対
策として非常に役に立つと思いますので、上記リンクをご覧になって是非参考にしてください。
>  要約しますと、測定から避難まで半日かかると見積もり、状況が刻々と悪化する時:
> (1) 居住地近くで1000マイクロSv/時(=1ミリSv/時)に達したら、緊急脱出しなければならない
= 赤信号。
> (2) 居住地近くで100マイクロSv/時(=0.1ミリSv/時)に達したら、脱出の準備を始めた方が良い
= 黄信号。
> (3) 妊娠初期(妊娠かどうか分からない人を含めて)の場合、居住地近くで300マイクロSv/時
(=0.3ミリSv/時)に達したら、緊急脱出しなければならない= 赤信号。
> (4) 妊娠初期(妊娠かどうか分からない人を含めて)の場合、居住地近くで30マイクロSv/時
(=0.03ミリSv/時)に達したら、脱出の準備を始めた方が良い= 黄信号。
> (2)や(4)の1割以下(居住地近くでの値が、普通の人で10マイクロSv/時、妊娠初期の人で
3マイクロSv/時)なら安心して良い
>  さらに、居住地近くでの測定値がないときに、原発から風下にいる住民(地表風向きに対して上から
見て時計回り90度、反時計回り30度の扇形の範囲内の住民)が、原発での測定値に基づいて判断する
目安も書いてありますので、参考にしてください。
>
> 【ノート】
> ・ SMCからの「サイエンス・アラート」は、科学技術の関わる社会問題に関し、専門家の知見を素早く
伝えることを目的にしています。
> ・ マスメディア、ウェブを問わず、科学の問題を社会で議論するために継続してメディアを利用して活
動されているジャーナリストの方、ぜひご利用下さい。
> ・ サイエンス・メディア・センターでは、このような情報をメールで直接お送りいたします。ご希望の方
は、下記リンクからご登録ください。
> (登録は手動のため、反映に時間がかかります。また、上記下線条件に鑑み、広義の「ジャーナリス
ト」と考えられない方は、登録をお断りすることもありますが御了承下さい。ただし、今回の緊急時に際し
ては、このようにサイトでも全ての情報を公開していきますので御安心下さい)
>   【メディア関係者データベースへの登録】
> http://smc-japan.org/?page_id=588
>
> 【記事について】
> ○ 私的/商業利用を問わず、記事の引用・転載(二次利用)は自由です。
>
> ○ 二次利用の際にクレジットを入れて頂ける場合(任意)は、下記のいずれかの形式でお願いします:
> ・一般社団法人サイエンス・メディア・センター ・(社)SMC
> ・(社)サイエンス・メディア・センター ・SMC-Japan.org
> ○ リンクを貼って頂ける場合は http://www.smc-japan.org にお願いします。
> 【お問い合わせ先】
> ○この記事についての問い合わせは下記まで:
>   一般社団法人 サイエンス・メディア・センター(日本)
>   Tel/Fax: 03-3202-2514
>   E-mail: inquiry[at]smc-japan.org
> ------------------------------------
> パレスチナ連帯・札幌 代表 松元保昭
> 〒004-0841 札幌市清田区清田1-3-3-19
> TEL/FAX : 011−882−0705
> E-Mail : y_matsu29 at ybb.ne.jp
> 振込み口座:郵便振替 02700-8-75538 
> ------------------------------------
>
 		 	   		  


CML メーリングリストの案内