[CML 010043] 裁判所前の男・大高正二裁判情報(6/6)〜忌避を申し立てる
Akira Matsubara
mgg01231 at nifty.ne.jp
2011年 6月 6日 (月) 16:48:45 JST
松原です。以下、「裁判所前の男・大高正二裁判情報(6/6)」です。
●大高さん「名前を名乗らぬ」裁判官に忌避申し立て
大高さんの「公務執行妨害・傷害」事件の第二回公判が6月8日(水)午後2時
半、東京地裁429号法廷で予定されている。担当裁判官は、多和田隆史(裁判
長)・本間敏広・山田千尋の三氏。5月11日の第一回公判で、被告の大高さん
は、裁判長に名前を何度も尋ねたが、このため「退廷」させられた。大高さんは
これに対して、公平な裁判を受けられないとして、裁判官忌避を申し立てたが、
ただちに同じ多和田裁判長によって却下された。却下理由は、「忌避申し立て
は、訴訟を遅延させる目的のみでされたことが明らか」というものだ。このた
め、大高さんは忌避申し立てされた本人(多和田裁判長)ではなく、別な第三者
が審査するように求めて、二度目の忌避申し立てを6月2日に行った。
その二度目の「忌避申立書」によれば、忌避の理由は16項目に及んでいる。第
一回公判時に傍聴人に強制的に手荷物を預けさせたことや、報道記者から要請が
ないのに記者席を5席もうけ傍聴希望者の傍聴を妨げたことなど上げているが、
一番の核心は「裁判官が名前を名乗らず、それをただすと退廷させられた」こと
だった。その申し立て理由の第一項目と第二項目の部分を以下、紹介する。
ーーー●大高さんの「申立書」よりーーーーーーーーーーーーーーーーーー
1、被告人に対して人定尋問を行ったが、裁判官自身は名乗らない。
イ、裁判参加者(裁判官、検察官、書記官、弁護人)の紹介をせず、被告人だ
けに人定尋問する事は、被告人を犯人扱いしたもので、公平を欠く。犯人である
とする潜入感を持ったやり方であって、公平、公正な裁判に反する。
ロ、スポーツでは試合前に審判員と選手が紹介される。討論会、講演会では司
会者と出演者が必ず紹介されます。それは、各自の行動と発言に責任を持たせる
上で必要な事です。まして、裁判官は国民が納めた税金から給料を貰っている公
務員です。公務員は国民の監視の対象です。明らかにするように求められても多
和田隆史、本間敏広、山田千尋は名乗らなかった。
2,被告人の問いに対しては答えず、裁判官の主張には一方的に従わせた。この
やり方は自白の強要と同種のものです。
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私も初めての裁判で、裁判官が名前を名乗らないことが不思議でならなかっ
た。裁判官が途中で代わるときも「裁判所の構成が変わりました」というだけ
で、名乗らない。こうした非常識な世界が裁判所なのだが、大高さんはその素朴
な疑問をぶつけ、裁判所を少しでも民主的にしようとしてこうした発言をしたの
だろう。その結果は「退廷」だった。
そもそもこの事件自体が、裁判所前でマイクアピールを続ける「裁判所ウォッ
チャー」の大高さんをきらった裁判所が、警察と組んででっち上げた疑いの濃い
事件なのである。微罪容疑に対して、テロリスト扱い並みの「過剰警備」も異常
である。大高さんのたった一人の「たたかい」が裁判所を大きく揺るがしている
ことがわかる。大高さんは昨年10月に逮捕され、すでに半年以上、東京拘置所に
入れられたままだ。国家にもの言う人間はこうなるぞ、という見せしめとしか思
えない。
6月8日には第二回公判が東京地裁429号法廷(警備法廷)で行われる。ひごろ
裁判所のおかしさを感じている人は、ぜひこの裁判に注目してほしい。くさった
国家権力の本当の姿がみえてくるはずだ。
*なお8日の傍聴は裁判所側からの傍聴制限がありうるので、はやめ(午後2時ご
ろ)に入場することをお勧めする。
ーー資料ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
●今回の大高正二さん「暴行・公務執行妨害」事件について
この事件は、そもそも毎日裁判所前で「裁判所のおかしさ」をマイクアピール
している 大高さんを裁判所が嫌って起きたものだった。以前、大高さんがケー
タイ電話をもって 法廷ビルに入ったときに、ビル内で写真を撮った撮らないの
トラブルがあり、以来、裁 判所は大高さんに限って「ケータイ持ち込み禁止」
を決めて大高さんがビルに入るとき は厳しくチェックしていた。
今回の2010年8月10日に起きた事件とは、裁判所職員が大高さんがケータイを
持ってい るのを法廷ロビーで見つけて、それを理由に十数人の職員が大高さん
を取り囲み担ぎ上 げて強制退去させたというものだった。この時、大高さんが
退去させられた門扉ごしに 裁判所職員の頭をこづいた、というのが今回の逮
捕・起訴の理由で、「公務執行 妨害・傷害」に問われている。目撃者は裁判所
職員だけで「でっち上げ」のニオイがぷんぷん する事件。大高さんは全面否認
しているどころか、逆に十数人に手足を押さえられて担 ぎ出されて「ケガをし
た」として、その直後に診断書をとり、裁判所の暴力行為を丸ノ 内警察署が調
べるように訴えていた。ところが、この8月の些細な事柄を理由になんと3 ヶ月
後の11月に大高さんは丸ノ内署に逮捕され起訴、以来現在にいたるまで半年以
上、 東京拘置所に勾留されている。
第一回公判が5月11日、東京地裁の警備法廷指定の429号法廷で行われ、第二回
は6月8日 (水)午後2時半から429号法廷で行われる。なお、大高正二さん の活
動については3分ビデオ「裁判所前の男」で知ることができる。
↓
http://www.youtube.com/watch?v=9Hdi4nIB78s
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