[CML 011045] Fw:「第12回原子力損害賠償紛争審査会」傍聴報告

杉原浩司(Koji Sugihara) kojis at agate.plala.or.jp
2011年 7月 30日 (土) 15:33:49 JST


東京の杉原浩司(福島原発事故緊急会議/みどりの未来)です。
昨日7月29日、第12回原子力損害賠償紛争審査会が行われ、私も途中
まで傍聴しました。グリーンピース・ジャパンの鈴木かずえさんが、詳細
なメモをeシフトML等に投稿されましたので転送します。とても参考にな
ります。

8月5日(金)には中間指針がまとめられます。自力(自主)避難者への賠
償の道を切り開くために、投書なども含めた更なる働きかけが必要です。

…………………………………………………………………………………

<鈴木かずえさんの報告>

「自主避難に補償を」もっともっと声が必要です
29日、原子力損害賠償紛争審査会第12回を傍聴しました。賠償範囲についての中間指針案が出るからです。

配布された「中間指針案」には、自主避難の補償が入っていませんでした。
「中間指針案」の説明後、杉原さんが「自力避難者の補償について議題にしてください」と傍聴席から発言されました。
(係の方に退席させられてしまいました。)

でも、能見会長が「今後お話をいたします」と約束してくれました。

約束通り、およそ30分くらい、「自主避難者」の扱いについて議論されました。

(以下、かぎかっこで書いてあっても、一語一句そのままではありません。でも主旨は間違ってないと思います)

能見会長が「避難指示の外で生じる損害をどうするか。
避難区域外の方については、指針外。
傍聴者の方からの発言と関係ある部分です(傍聴者って杉原さんのことです)。
避難指示等にかかる損害、その範囲にはいる人
そういうもので区切っている。外で生じる損害をどうするか。
指針では踏み込んでいない。ぜひ、ご意見を伺いたい」ときりだしました。

中島委員が、
「ものには出荷制限、ひとには避難指示。
ただ、ものついては出荷制限以外にも風評被害も賠償の対象。
ひとについては、広げていない。そこが問題の所在。
農産物と同じように、回避行動が合理的であれば、
同じように、予防原則の考えで、回避行動。
自主的避難行動が合理的であれば賠償の対象にいれるかどうか。
ものは食品表示など線引きがしやすい。
ひとは どこまでの自主避難が合理的か。
予防原則でいう懸命なる回避。
線引きが難しいので指針にいれにくいという問題がある。
科学的根拠に基づいて。
後発的晩発被害。
線引きを表現するのがむずかしい。」

田中委員
「ひとつのロジックの組み立ては20ミリシーベルト。
20ミリシーベルト以下は
ICRPに準拠して住み続けるという判断をした。
ただしそれは今後できるだけ今後低くするのが前提。
20ミリを超えるか超えないかである意味強制的。
20以下で低いところでも...
茨城県でも通常より高い。
そこまでいれるのかというとロジック。
20ミリで住む
という考えを根本から考えなければならない。
勧奨地点は隣どうしで避難したりしなかったり。
基本はやっぱり20ミリ超えるか超えないか。
国なりが考えを。」

中島委員
「東京でも避難している人いっぱいいるからきりがない。」

大塚委員
「避難区域のすぐそばの方お子さんとかいれば気持ちわかる。
どうあつかうか。
20ミリの近くの人になにも払わないと問題。
ただ今ある20ミリの外にもう少し広い範囲を決めて
その部分について全額ではなくて一定の額を出すという議論もあるかと。
20ミリよりも少なく決定するというのはこの審査会でできるかどうか。
政府にしていただきたい。」

鎌田委員
「どこまでが対象かどこまでが賠償される範囲か、と決めるのは指針の
役割でないが、すべていれられない。
すべていれようとすると時間がかかりすぎる。
疑問のないところからやりましょうと。
書かれてないと賠償しないととらえられると困る。」

能見会長
「賠償を否定するものではないが
個別的な事情かというと違う。
20ミリという基準がある。
以下であっても不安を感じる程度の汚染があるなら
20ミリ以下であっても賠償に入るべきだという主張。
一定の基準が必要。
その基準、10なのか、5なのか
この審査会が決めるのはむずかしい。
政府が考えるべき問題。
避難が合理的であれば。
基準がつくられれば審査会ではその程度の汚染のときに避難した場合
の指針が作れる。

指針の中に含めるか、議事録に残す。
どちらかで。
次回ひきつづき議論しましょう。」

草間委員
「早く対応しましょうということで、
自主避難をどうするかについては、
20ミリで
国、自治体の指示の避難に補償する。

具体的な健康被害については
晩発影響、ガンが問題になる。
リスクに関しては
最低でも2年経ないとでてこないので
第9にある損害で、どこまでリスクを補償するかについてのちにでてくる。」

能見会長
「20ミリ以下であっても合理的な
措置が必要と。
指針そのものでは扱えない。
別途、審査会としての意見を示すことにしたい
次回、ひきつづき議論したい。
審査会で無視していい問題ではない。」

田中
「20ミリでいい。
20ミリだから避難が優越か。
委員会のミッションではないが
20ミリ以下でも不安に思っている方もいる。
具体的例もある。
それは政府で踏まえて対応策を考えていただきたい。」
来年の3月で20ミリという計算なので、
時間的には余裕がある。
避難だけが優越でない。」

能見会長
「検査は20ミリとは関係なく補償ということはありうる。」

中島委員
「20−100のうち、
社会的な環境を考慮して
日本政府は一番安全な20ミリとしたという理解でいいか?」

田中委員
「それでいい。」

鎌田委員
「指針外でやる。」

自主避難補償関連部分は以上です。

指針外でとはっきり発言したのは草間委員と鎌田委員で、
能見会長含め、指針に入れたほうがよいと、はっきりとはいってないけど、
中島委員はとても、心の中では入れたそうな感じでした
(はっきり言っていいのにね)。

枝野長官は原子力損害賠償紛争審査会には「相当因果関係のある自主避難者の対応は、早く決めてほしい」とし、検討を急ぐよう求めた。
(共同通信)とあります。
けれど、審査会は「政府で決めてほしい」という方向になっています。ただし草間委員、鎌田委員は「指針外」という主張です。

日弁連は「放射線管理区域」以上は賠償をという見解を発表しています。
福島県は「原子力災害が収束していない中(略)避難等指示区域外の住民が安心を求めて避難することは妊婦や子どもを持つ親はもとより、
すべての県民にとってやむにやまれない行動であることから、政府による非難等の指示区域外の住民の自主的な避難経費についても、
確実に賠償等の対象とすること」と政府に要望しています。http://www.pref.fukushima.jp/j/youbou230514.pdf 

日弁連の見解も、福島県の要望も、委員の方は知らないのではないかと思いました。

今日の毎日にも、自主避難の方の苦悩が社会面にあります。

8月5日に中間指針としてまとめるそうです。
8月1日(月)、2日(火)、3日(水)、4(木)、委員のみなさんに意見や情報を送ったらどうかと思いました。
あと、「指針にいれるべき」的投書をぜひ。できる方は論壇や直言などに。

以上です。




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