[CML 010807] Re: 原発事故で告発されるべき人

ohata ohata-yu at r5.dion.ne.jp
2011年 7月 18日 (月) 19:56:41 JST


前田さん、みなさん、

告発すればいい、ということでもないと思いますが、この非常時、いろいろな可
能性は追求したいと思います。

このMLでも投稿のあった「人道に対する罪」(ジェノサイド?)で国際刑事裁判
所に告訴というのは(将来的にも)可能性はどうなんでしょうか?(個人ではで
きない?)

> このように、前迫さんは原発問題、環境問題、遺伝子作物の問題などに取り組み
> ながら消費者と生産者が共に生きる道を模索し続けてきた現場の人です。原発問
> 題では、早くから藤田祐幸氏や小出裕章氏の発言を指針にしてきた人です。今回
> も早くから、フクシマの事態は「人道に対する罪」だと訴えられていました。

----------------------- Original Message -----------------------
From:    "Yasuaki Matsumoto" <y_matsu29 at ybb.ne.jp>
To:      市民のML <cml at list.jca.apc.org>
Date:    Sat, 9 Jul 2011 16:10:17 +0900
Subject: [CML 010644] 再論:小出先生の「大人が食べなければならない」、レスポンス
----

みなさまへ    (BCCにて)松元

《再論:小出先生の「大人が食べなければならない」、レスポンス検

小出先生の真摯で厳粛なこの発言を、現場がどう受け止めるのか、私たちはその声も聞かなければならないと思います。

4回目は、こうべ消費者クラブの前迫志郎(まえさこしろう)さんからの私信を紹介します。


前迫志郎さんは、チェルノブイリ事故の少し前から産消連携をめざす食品団体の
仕事に参画しています。当事、名古屋大学で分子生物研究をしていた河田昌東氏
の「芦浜の干物を買ってください」の呼びかけに共感し、「芦浜産直出荷組合」
の設立とその後の販売活動にも参加しています。


また、チェルノブイリ後の反原発のうねりの中、珠洲原発計画の炉心予定地とさ
れたスイカ畑のスイカ産直販売にも参画してきました。粘り強い地元反対派の活
動もあって両地とも計画は撤回されました。


このように、前迫さんは原発問題、環境問題、遺伝子作物の問題などに取り組み
ながら消費者と生産者が共に生きる道を模索し続けてきた現場の人です。原発問
題では、早くから藤田祐幸氏や小出裕章氏の発言を指針にしてきた人です。今回
も早くから、フクシマの事態は「人道に対する罪」だと訴えられていました。

しかし彼は、「今回起こってしまったフクシマは、逆に産消関係を破断させるもので、関係生産者に私たち消費者はどう寄り添えるのか?そんな課題を突きつけられています」と悩んでいます。

配信者(松元)の意図については、6月21日の「レスポンス機廚鬚翰ください。

=======以下転載========

《フクシマ原発 放射能漏れ クラブの考え方》

小出発言の波紋
 今、京都大学原子炉実験所の小出さんが、脚光を浴び、その発言が
かつて無いほどに注目され、また波紋も拡げています。
 「子どもたちに汚染食品を食べさせてはならない。」ということについては
本来誰しも異論はないのですが、
(若干、長崎大学の山下俊一とかは、そう考えてないようですが…。 
 あるいは「少しくらいの放射線を浴びた方が、ヒトは健康になる、」 など
 と言い放つ大御所教授もいました。)

 現実にこれだけ広範囲に水や農作物や酪農畜産物が汚染を受けて
しまうと、避けるだけでは済まないだろう。

安全なたべものを選ぶ知識や財力のある人たちだけが、汚染されていな
いたべものを選び出すと、選べない人たちが危険な食品を押しつけられる
事になる。そうすれば、そのように押しつけられる家庭の子どもたちや妊婦
さんたちは、否応なく汚染食品を食べさせられる。食べざるを得なくなって
しまう。

 そこで、現在まで54基以上の原子炉が狭い地震列島に存在し、その
原発に依存してきた経済や私たちの生活(特に、オール電化住宅や、気
軽に冷たいお茶や缶珈琲を自販機で利用するライフスタイル)。 

それを良しとしてきた現在の大人達に、フクシマ放射能汚染は厭だ。食
べたくない! という権利は認められそうもない。

 小出さんは、原発の存在を許してきた罪とは本来無縁な子どもたち
には食べさせない分、大人達はそれを食べなければならない。 

20才以上、40才以上、60才以上、その汚染度に応じた食品を、大人
達は引き受けるべきだと言われます。
この発言が波紋を呼んでいるわけですね。
 

クラブの態度
 小出さんが言われていることはとても正しい。でも、それを実際に食品を
家庭に供給する立場の私たちにはとてつもなくむずかしい。

先ず、私たちは子どもさんのおられる家庭に届けることを前提として
います。また、明らかに老人家庭と判っていても、お孫さんがお近くにおられ
るのかも知れない。現場の配達員が確認できなくもないのですが、それは
それでプライバシーを侵してしまう可能性もある。

 例えば外部の人間が、
「あなたのところは老人家庭なのに、どうして汚染のない食品ばかり食べて
るのだ!」
と周囲が強要する事になれば、何だか恐ろしい社会のような気もします。
小出さんも、そんな社会の現出を望まれているわけでもないでしょう。


クラブの基準
 ところで、このフクシマ事故後、クラブは3月中に皆様に、 

「日本における放射線リスク最小化のための提言」 (3月20日) 

                   ドイツ放射線防御協会
を配布いたしました。(まだ、お持ちでしょうか?)
何だか色々書いてありましたから、あまり読まれていないのではないかと危惧
しますので、再び結論だけでも確認しておきます。

 ドイツでは原発周囲の通常環境で、住民一人あたりの被曝限度量は
0,3mSv/年とされているため、この基準を年間摂取食糧・飲料水量
を試算してベクレル換算すると
     成人8Bq/kg〜子ども4Bq/kg
という数値以下の食品摂取が推奨される、というものでした。 


 現在、我が国の都合主義と無責任さの「暫定基準」とされているのはCs
セシウムで、食品500Bq/kg、飲料水・牛乳200Bq/kgです。

 国の都合主義は例えば、ドイツが一般公衆の被曝限度量を0.3mSv/年
としているものが、日本では1mSv/年でした。

ところが、その1mSv/年さえ、福島県の学校では20mSv/年で適応しよう
としたのです。私なんかは、これは「見えない虐殺だ!」と言ってましたが、さすがにこれだけは文科省も撤回しました。
でも、学校基準を取り下げただけで、子どもたちが置かれている環境は基本
的には変わっていません。

 そして、Svで現されるのは「空中放射線量」で普通に生活している中で受
ける放射線です。
Bqで現わされる食品や飲料は摂食して体内で放射線を出すものですから、
それぞれに体内にある間、遺伝子のすぐ傍で放射距離の極短いα線やβ線
にも被曝します。但し、α線は一般の機械でも計測できません。 


ですから食品などのBq計測は目安にしかなりません。
 イラクなどで明らかになってきた「劣化ウラン弾」のダストも、イラクの子どもたちが判らないままに呼吸や摂食で体内に入れてしまって、白血病や様々な癌、そして若者達が摂食して、幸せな出産ができていない例が増えるなどの被害が出ています。

 フクシマの水素爆発などで大気に吹き上げられた放射性物質は3月半ば頃
でした。この降下物質が神戸など西日本でも観察されていますが、ヨウ素131は12半減期位を経過していますので、ほぼ問題にならなくなってしまいました。代わって、特にセシウムCsなどが問題です。

4Bq/kgは測れない
 誰(どんな世代)が食べるかは詮索しないで、とにかくクラブは子どものいる
家庭を前提に食品を供給する。

基準は成人8Bq/kg〜子ども4Bq/kg(ドイツ放射線防御協会)から、
子どもの4Bqを基準とするつもりです。

 ところがこの1桁Bq計測はとても困難なことが判りました。 

日本中の食品計測できる機関が今、計測のために多くの検体を預かっている
状態ですが、ものすごく混雑しています。

ところが、この1桁Bqまで計測しようと思うと、3時間とか6時間、12時間、あるいは24時間測らないと正確な値は得られません。
でも、各検査機関は混雑していますので、そんな時間をかけて計測はしていただけませんから、期待はできません。
500Bqあるかないかはものの数十分で出るんですけどね。

 例えば、今手元に一つの検査報告者のコピーがありますが、 

    試料名  人参(千葉県産 さんぶ野菜ネットワーク)
    放射性ヨウ素換算測定値  不検出
    判定 (20Bq未満は不検出判定)
とされています。つまり、ちゃんと測れば20Bq以下の例えば「15Bq」 

とかは出るかも知れませんが、「不検出」という結果になります。という報告書ですね。

人参ですから子どもさんも食べますよね。ですからクラブはこの人参やジュースは扱えません。

 これは「三里塚物産」さんですが、検査報告書を出していただける場合はこの様に検討できますが、多くはそれも望めませんので、クラブは地域で判断するしかありません。

千葉県の場合は下水処理場でも高い数値が出ていますし、
「千葉県農協中央会は19日、東京電力に対し、福島第一原発事故の影響で
 出荷停止などを余儀なくされた農産物の被害額のうち、第1次分として約3億円を27日に損害賠償請求すると発表した。」
などのニュースから、汚染県であると判断しています。

 また、先日「おきたま興農舎」さんから「今年もサクランボ出しますよ」と連絡いただきましたが、山形市の大学屋上の排水溝泥から50,000Bqが検出されていることに加えて、6/9山形県天童市のサクランボで18.3Bq/kgが検出されています。こんな状況から、今年はおきたま地区のサクランボはお断りしました。

おそらく「オカヒジキ」や「デラウェア」、秋のリンゴも今年はおきたま地方からはいただくことはできないだろうと思います。
以上から、山形県の置賜盆地も汚染地域だろうと考えています。 



産消提携を切り裂く
 3月17日、「PNG海産」の武藤さん一家の石巻脱出のおつき合いで、久々に置賜郡高畠町に入りました。「おきたま有機提携センター」の星さんや中川さんが武藤さん一家を待っておられました。私にとっても久々のお出会いでした。

また、翌日米沢から猪苗代への道のりで、高橋さんがわざわざ電話で
「前迫さん、高畠へ来てたの?」なんて…。そんなご挨拶をしたところでした。

 クラブの20年以上に渉る「産消提携」関係を今回のフクシマ事故=放射能汚染は切り裂きます。
だから個人としても、原発は許せないですね。

――――――――(以下は補足)―――――――

 私はいくつかの地域の生産者や生産団体さんに、今年の取り扱いを断念する際、「数年来のおつき合いで、例年購入してきたものを、今回は放射能汚染のために取引停止せざるを得なかった。」旨の証明書を提出しますから、その作物を最寄りの東電の営業所へ持ち込んで、正規の請求書を手渡してください。とのお願いをしています。でも、まだ実行された生産者はおられません。

500Bqを越えない作物の拒絶は「風聞被害」だとでも思われているのでしょうか?どんなに低くても、フクシマ由来の放射能汚染は、発電事業者「東電」の責です。それが販売できないことは、すなわち「生業」の破壊です。

東北・関東の被害地域の生産者は全て請求して取り立てるべきです。

 今回の東電の加害事故で、被害者が泣き寝入りすることは、東電を逃げおおさせる事です。

今回、多くの国民はいくらなんでもこれで日本の原発はみんな止まるだろうと思ったはずです。

ところが、佐賀「玄海」から、愛媛県「伊方」、原発銀座福井、石川県「志賀」等々、恥知らずの推進派・利権派は「原発無ければ電力不足」の恫喝を振りまきながら、再稼働に向けて蠢いています。

私たちは今回最初からボタンを掛け違ってしまいました。福島県の人々はパニックになってもみんな逃げ出すべきでした。首都圏の子供も妊婦さんも西日本へ逃げ出すべきでした。

逃げ出した先での生活再建の方途も経費も、東電に責任を持たせるべきでした。
「東京電力に賠償をきちっとさせるという話はありますけれども、東京電力
 がいくら賠償したところで足りないのです。なんど倒産してもたぶん足りない
 のです。日本国が倒産してもたぶん購いきれないほどの被害が私は出るの
 だろうと思っています。本当に賠償するのならばということです。」
       5月24日「参議院行政監視委員会」   
と小出氏は証言すべきではなかったのです。

「東電も国(政府)も、最後まで責任を果たさねばならない」と、告発すべきだったのです。

福島県の農家も漁師も、責任逃れの500Bq/kgの「暫定基準」に満たない部分で、自らの生業を破壊されて、自死していきます。

「心ある方々から『福島の産品』を買い支えたいという申し出がきます。
 こういうみなさんに、私はこう応えています。
 『お気持ちはうれしい。でも、みなさんにお願いしたいのは、東電はあらゆる
 損害をすべて補償せよという世論を消費地で起こしてほしい。 

  私たちが安心して作物を作れるようになるまで運動を継続してほしい』と。
 私たちは、豊かで美しい福島を取り戻すために農民として生き抜く覚悟です。」
            福島県農民連事務局長 根本 敬(ねもと さとし)http://www.antiatom.org/Gpress/wpcontent/uploads/2011/04/110411_fukushima_nominren.pdf


小出氏は、「私は福島県の農業も漁業も守りたいので・・・」と断られての
年代別汚染レベル引き受け発言でした。
でも、現実のフクシマで苦しんでいる農家・漁師さんたちの姿を見れば、この
言葉は、結局「東電」と政府を免罪してしまっているに過ぎません。

「暫定規制値」で汚染被害の裾切りをまんまとやりとげ、フクシマ被害を最大
限の過小評価で乗り切ろうとすることで、玄海・伊方・福井等々の再稼働
を許し、やがては日本中の農家・漁師さんまで、死地に誘うことになるでしょう。

                      こうべ消費者クラブ 前迫志郎                                

------------------------------------
パレスチナ連帯・札幌 代表 松元保昭
〒004-0841  札幌市清田区清田1-3-3-19
TEL/FAX : 011−882−0705
E-Mail : y_matsu29 at ybb.ne.jp
振込み口座:郵便振替 02700-8-75538 
------------------------------------ 

--------------------- Original Message Ends --------------------



CML メーリングリストの案内