[CML 007345] 新築マンションからケヤキを守る住民運動=府中:林田力
Hayariki
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2011年 1月 25日 (火) 20:08:32 JST
【PJニュース 2011年1月25日】東京都府中市府中町で建設中の住友不動産の新築分譲マンション「シティハウス府中けやき通り」に対し、近隣住民らによる反対運動が起きている。シティハウス府中けやき通りの隣の建物には「府中のけやきを守る会」名義で「拝啓 住友不動産様 ケヤキは守れますか?」の横断幕が掲げられている。
大国魂神社の北側に伸びる馬場大門のケヤキ並木は国指定天然記念物であり、府中市のシンボル的存在である。読売新聞社が1994年に選定した「新・日本街路樹100景」にも入っている。
ケヤキ並木は歴史も古い。府中とは武蔵国の国府が置かれたことに由来するが、国府への街路には街路樹が植栽されていたという。平安時代には源頼義・義家父子が前九年の役の戦勝を祝して、苗木千本を寄付したと伝えられている。また、江戸時代に大阪の陣で戦勝した徳川家康はケヤキの両側に馬場を献納し、同時にケヤキ並木を補植したとされる。
http://news.livedoor.com/article/detail/5292938/
http://www.pjnews.net/news/794/20110124_7
馬場の土手に植えた苗木の抜き捨てを禁止した1667年(寛文7年)の制札が遺されていることが示すように江戸時代を通じてケヤキ並木の景観は守られてきた。ところが、最近では周囲の建物の高層化や排気ガスなどの影響で、年々状態が悪化している。そのために府中市でも、けやき並木通りの歩行者専用道路化などの検討に着手したところである。
このけやき並木通り沿いのスーパーマーケット跡地に住友不動産が地上12階建地下1階建て、総戸数140戸の大型マンションを建設中である。これに対し、近隣住民らはマンションが日照や風を遮り、ケヤキが枯れる恐れがあると懸念する。住民らは住民団体「府中のけやきを守る会」を結成し、建物の高さをケヤキと同じ約20メートルとするなど計画の見直しを住友不動産に求めている。
シティハウス府中けやき通りのウェブサイトでは「大空に向けておおらかに広がる樹形と森のような並木は、街の中心にふさわしい風格があります」などとケヤキ並木をマンションのセールスポイントとしている。ケヤキ並木を破壊しかねない存在がケヤキ並木で商売することに住民の感情は複雑である。【了】
『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』著者 林田力
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