[CML 007296] 集会報告:非軍事国コスタリカの新進気鋭弁護士との懇談,会

peace-st at jca.apc.org peace-st at jca.apc.org
2011年 1月 21日 (金) 06:34:50 JST


野村修身です。

このお知らせはいくつかのメーリングリストに投稿します。
転載を歓迎します。ダブって見ていられる方には申し訳ありません。

1月16日に開催された、日本国憲法第9条の精神を世界に広めようと活躍し
ている、非軍事国コスタリカの新進気鋭の弁護士・サモラさんとの懇談会は、
予定をはるかにオーバーする参加者があり、活気にあふれた会となりました。

サモラさんの報告の後にも、多くの人から多くの質問が出されて、予定時間を
はるかにオーバーしたのみにあらず、終了後も多数の人が残って、意見交換を
行っていました。

末尾に引用したのは、参加者の報告です。大変に良くまとまっていると思いま
す。本人の了解が得られましたので、転載させていただきます。

サモラさんの報告の中で、私が最も印象に残ったのは、政府関係からの圧力で、
協力者が恐れてしまい、表立っての協力を得られないのみならず、同氏自身も
身の危険性を感じるということでした。

非武装憲法持ち60年以上にわたり非武装政策を徹底して来たコスタリカが一
体どうなったのでしょう。徹底した非武装が国是ではなかったでしょうか。非
軍事憲法を持ちながら、世界第2の軍事大国となった日本のあり方を是正する
ために参考となると思っていたのに・・・。

サモラさんの言われることには、アリアスが大統領に再度就任したときからお
かしくなったそうです。日本国憲法全文に指摘しているように、どんな国にお
いても、政治権力者は戦争をしたがるものなのでしょうか。そうならば、日本
国憲法にも明記してあるように「国民の普段の努力」しか、平和を維持する手
段はありません。サモラさんの活動の重要性がここにも現われています。

少なくとも私の経験では、日本における反戦運動において、命の危険を感じた
ことはありません。日本では、長い間において憲法違反の政策をしてきたので、
かえって反戦運動に強く弾圧をしない慣例が出来ているのでしょうか。その意
味だけを見ると、日本の状況の方がましであるかもしれません。

なお、コスタリカの概要は、コスタリカ平和の会ウェブサイトをご覧下さい。
URLは<http://www.jca.apc.org/costarica/>です。
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                   NOMURA; Osami, Dr. Eng. : peace-st at jca.apc.org
                   コスタリカ平和の会・事務局員
                   http://www.jca.apc.org/costarica/
                   ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
Forwarded by NOMURA; Osami <peace-st at jca.apc.org>
----------------------- Original Message -----------------------
From: 奥山たえこ <okuyama at jca.apc.org>
To: peace_relay at yahoogroups.jp
Date: Mon, 17 Jan 2011 07:58:39 +0900
Subject: Re:[peace_relay][05737] 非軍事国コスタリカの新進気鋭弁護士との懇談,会案内
Cc:  
---
奥山たえこ@杉並です。

ご案内ありがとうございます。
参加してきたので、簡単に報告します。
参加30名ほど。

まず、最初に笹本潤弁護士#『世界の平和憲法 新たな挑戦』(大月書店)の著者
から、砂川訴訟等日本の平和憲法をめぐる説明。

ロベルト Roberto Zamora さんは、
・コスタリカの憲法の構成の説明

・最近の訴訟の結果コスタリカは唯一、CAFTA(中国とASEAN(東南アジア
諸国連合)との自由貿易協定)のリストに武器を加えた。アメリカの技術を用い
て、コスタリカで武器を製造すれば安く製造出来る。コスタリカには、優秀な理
系の大学もあるし、インテルの工場もある。そこで、武器がリストに含まれてい
るのは憲法違反だと訴えた。しかし判決では門前払いされた。競艇が始まる前な
ので早すぎると。ではと、協定が結ばれてから提訴したら、遅すぎるとやはり、
門前払いされた。次にワシントンにあるアメリカの委員会に訴えた。来年の春頃
にはコスタリカの裁判所に係属することになるだろう。
・アメリカ軍の駐留についても、憲法違反だと提訴しました。これは「麻薬撲
滅」を口実に人口450万人のコスタリカに米兵1万2千人も駐留。これは6カ月
毎の更新で、1月に一旦帰国しているが、また延長するだろう。こちらの裁判も
却下された(最近判決が出たばかり)ので、ワシントンへに訴えることを考えて
いるとのこと。
・コスタリカの最高裁は、大統領の干渉(人事等)で後ろ向きになっているとの
こと。コスタリカ前大統領・ノーベル平和賞受賞者のオスカル・アリアス・サン
チェスさん(ロベルトさんが学生時代には、ロベルトさんの活動が面白くないか
らだろうと。

会場からの質疑で、
・ロベルトさんを支援しようという動きはないのか? に対して、
 個人的に表立っての支援を恐れているようだ。自分は監視されており、盗聴さ
れているし、メールも覗かれているだろう。身の危険を感じることっもある。で
も平和の為なら命も惜しくない。危険だからと言って、止める訳にはいかない。
・市民運動はどうか? に対して、未成熟だとのこと。
・当局は、自分を見くびっているのだろう。ワシントンにも行かねばならない
し、秘書もなしで一人でやっている。一人でやっているから苦労するし、いつま
でも続かないだろうと。

彼は、自分の活動資金の足しにと、コーヒー(粉。100g単位)をたくさん持って
きてました。

では。奥山

> -------- Original Message --------
> Subject: [peace_relay][05731] 非軍事国コスタリカの新進気鋭弁護士との懇
談会案内
> Date: Thu, 06 Jan 2011 05:58:30 +0900
> From: 野村修身
> ---
> 野村修身です。
>
> このお知らせはいくつかのメーリングリストに投稿します。
> 転載を歓迎します。ダブって見ていられる方には申し訳ありません。
>
> 下記案内に紹介されているロベルト・サモラさんは、学生時代に当時の大統領
> に対して、イラク戦争を支持したのは憲法違反として、憲法裁判所に提訴し勝
> った人です。その結果、非戦を明記したコスタリカ憲法に向けて、政策を転換
> させたのです。
>
> ロベルト・サモラさんの学生時代に、私は本人から直接に話を聞き、大いに示
> 唆を受けました。現在は、新進気鋭の弁護士として平和に向けての活躍されて
> いる中で、超多忙中にもかかわらず、多くの日本の人々と話をするために、来
> 日されたのです。この絶好の機会をお見逃し無い様にしてください。
>                     ______________________________________________
>                     NOMURA; Osami, Dr. Eng. : peace-st at jca.apc.org
>                     コスタリカ平和の会・事務局員
>                     http://www.jca.apc.org/costarica/
>                     ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
>
> <「いい旅いい仲間 NO.44」に掲載された案内より転載>
>
> いま、9条を世界に広げています。
> コスタリカの青年弁護士ロベルト・サモラさんと語ろう
>
> 日時:2011年1月16日(日)14:00より
> 場所:富士国際旅行社 会議室
> 費用:1000円(資料代)
> 定員:25名
> 申込期限:2011年1月14日
> (申込&連絡先)
> 富士国際旅行社
> 〒160-0022 東京都新宿区新宿2−11−7宮庭ビル4階
> TEL:03-3357-3377 FAX:03-3357-3317
> E-MAIL:henshu at fits-tyo.com
>
> 日本国際法律家協会事務局長笹本弁護士とともに、なぜいま日本国憲法9条の存
> 在が世界で評価されているのか、質疑応答も交えながら存分に語っていただきま
> す。また、コスタリカでは、チンジャ新政権の下、米軍の駐留を認める法律が通
> りました。こうした動きにサモラ弁護士は4度目の違憲訴訟を起こしました。
> 2010年10月に出た判決についてのお話もあります。

--------------------- Original Message Ends --------------------



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