[CML 007231] Re: 個人応答 Re: ふるさと納税大作戦−案内(2)

higashimoto takashi higashimoto.takashi at khaki.plala.or.jp
2011年 1月 15日 (土) 09:26:45 JST


木村さん、応答ありがとうございました。

もちろん、木村さんたちの真摯な熱意と取り組みの主旨は十分に理解しているつもりです。

そして、私は、その取り組みの出発点にある木村さんたちの真摯な熱意を尊重したいと思います。

下記はその上での私の意見です。

この問題についての私の一番の危惧、あるいは懸念は、「善意」によって地方自治が脅かされる危険は
ないか、というものでした。この私の危惧、あるいは懸念は、木村さんの応答を読ませていただいた後も
変わりません。

私は先に目取真俊さんの「米軍再編交付金とふるさと納税について」という論考を紹介させていただきま
したが、その論考で目取真さんは「善意」によって「自治が冒される危険」について次のような懸念を述べ
ていました。

「仮に名護市よりもっと規模の小さな自治体で、米軍基地や自衛隊配備を受け入れたいという首長がい
て、その首長を応援するために『ふるさと納税制度』が利用されたらどうするのか。数千人にしか人口が
いない小さな自治体に対し、大規模な運動が取り組まれて数千万円や数億円という『ふるさと納税』がな
された場合、それこそ自治体運営に影響を及ぼしかねない。やっている本人たちは善意のつもりでも、

金を使って外部から自治体をコントロールしようという発想において、その取り組みは政府の再編交付金
と似通ったものだ。」

「首長を支援したいのなら、その後援会にカンパをすればいい。運動を支援したいのなら、運動を担って
いる団体にカンパをすればいい。地方自治体はどこも財政を立て直すのに必死であり、『ふるさと納税』
者が増えてほしいだろう。しかし、たんに金が集まればいいというものではない。『ふるさと納税制度』を政
治運動として利用するのは誤りであるし、やめるべきだ。名護市への支援は寄付という形もあり、税制度
を絡めてはいけない。」

私はこの目取真さんの指摘は正しいだろう、といまでも思っています。


東本高志@大分
higashimoto.takashi at khaki.plala.or.jp
http://blogs.yahoo.co.jp/higashimototakashi


----- Original Message ----- 
From: "Kimura-m" <kimura-m at ba2.so-net.ne.jp>
To: "市民の ML" <cml at list.jca.apc.org>
Sent: Saturday, January 15, 2011 8:04 AM
Subject: [CML 007230] 個人応答 Re: ふるさと納税大作戦−案内(2)


> 木村(雅)です。
>
> 遅くなりましたが、東本さんの質問に木村個人としてお答えします。
> まずは、形式的ですが、呼びかけ人に対して直接問われたことに対しては応じますが、個人あるいは団体のHPやブログ等に掲載されたものにいちいちお答えする必要は無いと考えています。東本さんの質問も「ふるさと納税大作戦」に疑問がある、これを見よ、という形で、答えようが難しい。それで「ふるさと納税大作戦」の補足説明をして私からの答えとします。
>
> 1 自治体をコントロールする取組ではなく、市の政策支持の意思表示
> 主旨は理解いただいていると思います。5.28日米共同声明が出され、現民主党政権がそれを踏襲すると述べ、具体的なアメとムチの政策が報道されてくる中で、「海にも陸にも基地をつくらせない」政策を掲げている稲嶺名護市政を基地建設反対の観点で応援したい、その意思表示をしたい、との考えです。政府が金で名護市をコントロールしようとしてきたら、全国の民がこの作戦を活用して支援すれば、政府批判の声を高めることができるのではないかと考えています。
> 寄付金を受けるのは名護市であり、寄付者一覧を掲載するのも名護市です。また、寄付者が規定できるのは市があらかじめ用意した6つの事業区分のみで具体的事業を規定することはできません。私たちが市をコントロールすることは制度上できませんし、もちろんそのつもりはありません。もし基地建設賛成派他が寄付で市をコントロールすることをやろうとしても、市が主体的に回避できると思います。
>
> 2 慎重に取組
> この作戦提案は慎重に進めてきました。辺野古現地の闘っている人の意見を伺い、名護市議と相談して市役所との仲介の労もとっていただき、名護市の「ふるさと納税」担当の方とも直接電話でお話して寄付者一覧の欄に「ご意見・応援メッセージ」の掲載をお願いし市として快諾していただきました。更に、東京の集会などに来られた沖縄方々にも個別にお話し、沖縄の方々の中からもこの作戦が受け入れられることを確認してきております。
>
> 3 探索的運動にプラス評価を
> 自公政権ばかりか民主政権までが辺野古基地建設を米国と約束する事態に進展し、沖縄の民意や県知事の選挙公約があるとはいえ、前原沖縄担当相(当時)の島袋前名護市長との会談や年末の再編交付金の中止などが報道されているように、名護市は米政府と日本政府と外務防衛官僚の矢面に立たされています。そんな中で、私たちが一番にするべきことは現日本政府に辺野古反対・普天間閉鎖を訴えることですが、このふるさと納税制度の活用も非常に強力な運動になると思います。強敵と戦う名護市を全国から支持支援でき、また民主政権が基地建設を強行する場合には全国の声を名護市に集めることができます。また、集会やデモと違って恒常的に名護市のホームページに私たちの意見が掲載されます。
>  使い道を規定できない寄附なんていいのか、納税制度のもともとの趣旨と違う、国の税制度を使って闘うことに疑問、何よりもそんな高額を寄付できるもんか、反対派が悪用しないか、などなど、反対意見があることも承知しています。しかし、前述のような厳しい状況の中で、沢山の人が参加して合法的にできる有効な運動のひとつだと考えます。
> 探索的運動ですから今後何か問題が発生すればそこで考えればいいと思います。
>
> 4 呼びかけ人について
> 「ふるさと納税制度」の「仲介」をするのでなく「紹介」をするだけの運動ですが、呼びかけ人6人について念のために補足しておきます。呼びかけ人全員がずっと辺野古基地建設反対の闘いを続けている関東在住の者です。辺野古現地の座り込みに何度も参加しています。例えば2004年の9月にボーリング調査を止めるために全国に集結を呼びかけられた時にも参集しました。テント村の方々との交流も続けています。一方、「辺野古への基地建設を許さない実行委員会」、「沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック」、「新宿ど真ん中デモ」実行委などが開催する東京での闘いにも参加してきています。長年の闘いの中で、呼びかけ人の中の一人が発案し、呼びかけ人の間で整備して提案しました。
>
> 以上、答えになっているかどうか分かりませんが、応答させていただきました。



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