[CML 007191] J-Flash171:市立校の新たな方針、新兵募集が焦点に

ピープルズ・プラン研究所 muto at jca.apc.org
2011年 1月 11日 (火) 18:29:29 JST


ーー【APA‐Jフラッシュ No.171】ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
学校現場にプレゼント付きで個人情報を得るべく入り込む、若い人たちへの軍
からの接触。前途多難&他に行き場のない若者に武器を手に取る事をせまる職
業選択は、自由なチョイスではありえない。日本の現実も同様。  (M)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
市立校の新たな方針、新兵募集が焦点に
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
サンディエゴ──サンディエゴ統一学区では、学区全体での卒業予定者への募
集活動を公平にするための方針を採用したことで、個人情報を明かす生徒には
プレゼントを与えるという軍の募集活動に注目が集まっている。

教育委員会は火曜日(11月30日)、募集担当者の学校訪問回数を一年に二
回までに制限する方針を承認した。この方針は大学その他の募集関係者にも適
用される。しかし一部の親と生徒は、校内に軍の新兵募集担当が入ってくるこ
とに反対という点に論点をしぼってきた。これまで、生徒が卒業後の進路決定
のさい、何人かの募集担当者は自由に生徒に面会できていたのだ。

二週間前にこの方針を導入した教育委員会のジョン・デベック氏は、軍の募集
関係者の問題で大騒ぎしているが、この方針は決して学校での新兵募集をなく
そうという趣旨ではないと述べている。

そうではなく、この方針は、デベック氏によれば「公平を期するため」のもの
であり、あらゆる募集関係者に対し、学校への訪問を年二回に制限するととも
に、特定活動への参加やプレゼント持帰りの条件として生徒の連絡先を聞き出
すことを禁止するものである。会合に出席した何人かの生徒は、軍の募集担当
者が、ゲームや、Tシャツ、軍人認識票の模型などをテーブルいっぱいに広げ
て見せて、個人情報の用紙に記入させようとしたことがあると述べた。

デベック氏は、11月30日のミーティングで「これは本来軍隊がらみの方針
ではないんです。君たちがそうしてしまったんです」と語った。集まった20
数名の生徒と親たちは、この方針成立の嘆願が書かれた明るい緑色のシートを
掲げていた。「私は、軍隊に入ることで得られる様々なメリットや入隊が(一
部の生徒にとって)正しい選択である可能性について、お望みなら何時間でも
演説することだってできるんですよ」とデベック氏は弁じた。

このミーティングで、一人の発言者が、軍はえてして低所得層が住む地域に狙
いを定めて募集活動を行うので、こうした地域の生徒たちは、入隊時ボーナス
や大学の授業料免除といった給付を知ると、大学や技術学校など他の進路選択
肢についてはその場で除外してしまうだろうと述べた。一方で、富裕層の住む
地域の生徒には軍の募集担当者の接触がほとんどなく、その結果、やはり生徒
の進路選択についての情報が不足しているという発言もあった。

親と生徒、および他の教育委員会メンバー4名は支持を表明したが、キャサリ
ン・ナカムラ委員は、新方針に賛同せず、再選でも敗北した。

ナカムラ氏は、この制限は言外に軍への敵意を示すもので、サンディエゴに多
く住む軍の関係者の感情を害することになるだろうと述べた。

明文化された方針のないスィートウォーター・ユニオンおよびグロスモント・
ユニオン高校学区と同様、サンディエゴ学区には、これまで大学・軍の募集担
当者に対する制限は特になかった。

この方針は今後30日間以内に発効することになっている。
                     ヘイリー・ パーシンガー
───────────────────────────────────
出典:サンディエゴ・ユニオン・トリビューン(2010年12月1日)
翻訳協力:みな・ぴーす(APA‐J翻訳チーム)
翻訳チェック:川井孝子 監修:APA‐Jデスクチーム
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┏━━━━━━━━━━━━━━━┓
 翻訳ボランティアいつでも大募集
┗━━━━━━━━━━━━━━━┛
APA‐Jニュースフラッシュの翻訳を手伝って下さる協力者、いつでも募集
中です。我もという方はこちらまで → ppsg at jca.apc.org
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


CML メーリングリストの案内