[CML 007170] 区長選に向け新たな会が始動=東京・世田谷:林田力

Hayariki hedomura2 at hotmail.co.jp
2011年 1月 9日 (日) 18:07:25 JST


【PJニュース 2011年1月8日】東京都世田谷区では2011年4月の統一地方選挙で区長選・区議選が行われる。その区長選に向け、世田谷区内の市民・住民運動を中心に「2011年世田谷区長選挙を闘う新たな会」立ち上げの動きが出ている。

現職の熊本哲之・世田谷区長は東京23区の区長で最年長で、2010年11月に引退を表明した。その熊本区長の最後の大仕事になる2011年度予算編成では「政策検証」「点検」がポイントである。子ども医療費の助成削減、ガン検診の自己負担増、プレーパークや市民大学からの機退など福祉予算が削減される見込みである。

その反対に都市計画道路、二子玉川ライズ(二子玉川東地区再開発)、小田急に続き京王線の連続立体化、駅前広場整備など開発事業が目白押しである。個性的な小店舗で知られた下北沢も豊かな自然で知られた二子玉川も、次々と車の流入する高層ビルの街に変貌しつつある。

熊本区政では街づくり条例の改正や庁舎建替えなどトップダウンの行政推進も目立った。特に街づくり条例については住民らから拙速と批判されている中での改正であった(林田力「街づくり条例について考え、語る会開催=東京・世田谷(上)」PJニュース2010年9月13日)。
http://news.livedoor.com/article/detail/5005470/

このような状況の中で「新たな会発足発起人会(準備会)」では「くらし・福祉優先、区民への思いや提案が生かされる世田谷区政への転換が、今こそ求められています」と訴える。新たな会立ち上げの動きは「市民政策・せたがや」運営委員会有志が母体となって2010年12月頃から始まっている。

「市民政策・せたがや」は2007年の区長選挙に取り組んだ市民団体で、市民の力で新しい区長を擁立することを目指した。そこでは以下のような提言をしており、現在と問題状況は何ら変わっていない。
http://news.livedoor.com/article/detail/5256658/
http://www.pjnews.net/news/794/20110108_1

「現世田谷区政は土木予算を増やし・大型開発を推進する一方、この3年間だけで50項目、70億円にのぼる区民の福祉・くらし予算を切り捨て、区民に耐えがたい痛みを押しつけてきました。二子玉川の再開発だけで総額700億円余、区民1人9万円の負担を強いられます。こんな無謀な区政は改めなければなりません。」

「市民政策・せたがや」は市民派区長実現のために市民派候補の一本化を目指した。これは政党ではなく、市民団体として「市民政策・せたがや」が区長選に取り組んだ一つの要因である。しかし、「市民政策・せたがや」が推薦者を選定する前に、民主党は「市民政策・せたがや」に自薦していた水間賢一・元区助役の推薦を決めてしまった。

その結果、市民派候補は水間氏と「市民政策・せたがや」の推薦する公認会計士の鈴木義浩氏に分裂し、熊本氏が再選を果たすことになった。これは「市民政策・せたがや」関係者にとっては痛恨であった。新たな会発起人会では「初めに特定の候補者ありきではなく、地域のさまざまな課題から政策をつくり その政策を支持する、実現する人を選びます。」と掲げ、市民派が団結できる候補者の選定を目指している。【了】


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