[CML 007870] 中国人の身柄拘束について(その2)

河内謙策 kenkawauchi at nifty.com
2011年 2月 28日 (月) 19:00:49 JST


 河内謙策と申します。(この情報を重複して受け取られた方は失礼をお許し下さ
い。転送・転載は自由です。)
 
 中国の人権派弁護士等の身柄拘束について、緊急の署名活動を呼びかけさせていた
だきました。報道によれば、昨日の「中国ジャスミン革命」集会に関連して日本の記
者等も拘束されたようで、外国のメディアの人間を拘束するということは、常軌を逸
した、世界の理性・良識に対する挑戦と考えざるを得ません。こういう中国当局に身
柄を拘束された人たちの身が案じられます。
http://sankei.jp.msn.com/world/news/110227/chn11022716230000-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/world/news/110227/chn11022722590008-n1.htm

 2月28日午後4時半現在、集まっている署名は1団体13名です。私たちの動きは中国
にもネットで伝わっています。このままではピンチです。このままでは「日本の民衆
は、そんなものか」という落胆が中国国内でひろがることになりません。3月2日午
後7時まで、私の事務所へ、署名用紙をFAXで送信してください
(FAX03-5978-3706)。

  「今までと同様に、そのうち誰かが自分に声をかけてきたら考えよう」と思ってい
る方に言いたいと思います。いま署名活動に取り組んでいるのは、ごく少数の人間で
すし、私の属している平和運動は昔のような組織力はありません。ですから、「まず
隗(かい)より始めよ」で、貴方自身の署名用紙を送っていただきたいのです。

 自分の団体の執行部から何かの指示があるまで待っていよう、と考えている方はい
ませんか。団体の執行部の会議は月1回と決めている組織も多く、そういう組織では
機を失してしまいます。また、サッカーの本田圭祐
選手の「個があっての全体」という言葉がマスコミで話題になりましたが、貴方が中
国の人権派弁護士等を支援すべきだと考えておられるならば、その貴方の考えが貴方
の個性だと思います。その貴方の個性は、貴方の組織の目標から逸脱していないはず
です。そうだとすれば、貴方の個性に基づき貴方が個人としての見解を表明すること
に障害はないと思います。そうでなければ、組織が上意下達の組織になってしまうの
ではないでしょうか。

 河内は、日本の課題を放り投げようとしているのではないか、というご批判もいた
だきました。私は、中国がどの程度自由で人権が保障された状態かは日本の未来と密
接につながっていると思います。要望書にも「私たちは、中国で自由と人権が確保さ
れることが、中国の市民と私たち日本の市民が連携して平和と共生のアジアを目指し
ていくうえでの大前提であると思料いたします」と述べられています。比喩は良くあ
りませんが、アイルランドの民衆闘争への連帯を呼びかけているのではないのです。
私は、さまざまな分野でご苦労をされている方に迷惑をかけて申し訳ありませんが、
日本のさまざまな重要な課題も、中国の人権派弁護士等の身柄拘束の問題も、ともに
取り組むしかないと思います。

 呼びかけ人がどういう人か知りたい、という声も寄せられました。時間がないの
で、私が勝手に紹介させていただきます。

 子安宣邦先生は、日本思想史研究の第一線でご奮闘中です。日本の思想史に関心を
持っている人なら誰でも知っていると言っても言い過ぎではありません。子安先生
は、アクチュアルな問題についても積極的に発言されています。子安先生は、二つ返
事で呼びかけ人を承諾されました。本当に尊敬するに足る先生です。
http://homepage1.nifty.com/koyasu/

 稲正樹先生は、憲法研究者で、憲法研究の分野の第一線でご奮闘中です。私からみ
て、特に人権法の分野に造詣が深いように見えます。最近、編者の一人として『アジ
アの憲法入門』をまとめられました。この本は、その方面でのパイオニア的研究と思
います。稲先生も、二つ返事で呼びかけ人を承諾されました。

 川島高峰先生は、近代日本民衆思想史を専攻しておられる若き研究者です。最近の
監修・監訳本に『イラク人権レポート』(現代史料出版社)があります。また川島先
生は、アジアの人権問題にも造詣が深く、アジア人権人道学会の会長でもあります。
http://www.isc.meiji.ac.jp/~takane/
http://www.glhumanasia.com/

 川人博弁護士は、長く過労死問題に取り組み、現在、過労死弁護団全国連絡会議幹
事長です。最近は、「北朝鮮による拉致・人権問題にとりくむ法律家の会」でも活躍
しています。著書・訳書もたくさんあります。最近の訳書に『豊かさの向こうにーグ
ローバリゼーションの暴力』(連合出版)があります。

 麻生晴一郎さんは、若きジャーナリスト(ルポライター)として大活躍中の人で
す。中国の今を最もよく知っている日本人の一人です。中国の人権派弁護士を日本に
最初に紹介した一人です。彼の難点は、時々連絡がとれなくなることです。中国によ
く行くからです。
http://gikyoudai.exblog.jp/

 私は、弁護士として国鉄問題や沖縄問題に取り組み、2001年から2002年にかけてア
メリカ、2002年から2003年にかけて中国に留学しました。自由法曹団の自称不良団員
です。最近は、「平和への結集をめざす市民の風」や「小選挙区制の廃止をめざす連
絡会」でも活動しています。

 以上で呼びかけ人の紹介を終わります。

 一人でも多くの署名を! なにとぞよろしくお願い申し上げます。

                        以上

河内謙策 〒112-0012  東京都文京区大塚5-6-15-401 保田・河内法律事務所(電話
03-5978-3784、FAX03-5978-3706  Email:kenkawauchi at nifty.com)







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