[CML 007847] 沖縄・高江ヘリパッド建設を平和裏に中止し、不当逮捕されたアメリカ大使館要請行動参加者2人の即時釈放を求める『「平和への結集」をめざす市民の風』の声明

OHTA, Mitsumasa otasa at nifty.com
2011年 2月 27日 (日) 12:10:02 JST


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すでにご承知の通り、2月20日にアメリカ大使館近くで沖縄・高江における米軍
ヘリパッド建設の中止を求める行動が取り組まれましたが、不当逮捕者が出てい
ます。「平和への結集」をめざす市民の風として建設中止と即時釈放を求める抗
議声明を作成しました。

太田光征

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沖縄・高江ヘリパッド建設を平和裏に中止し、
不当逮捕されたアメリカ大使館要請行動参加者2人の即時釈放を求める
『「平和への結集」をめざす市民の風』の声明
http://kaze.fm/wordpress/?p=324

悲しいことです。
我が日本国は「政権交代」を経てもなお、名目上の「多数者」が名目上の「少数
者」の生活と民主主義を奪いつづけ、なおも平然としている国家であり続けてい
ます。

沖縄東村高江地区では、6基のヘリバッド建設工事が日々強行されています。防
衛省沖縄防衛局は、昨年12月から大勢の職員と下請け作業員を動員し、抗議を
する住民や支援者に体当たりし、抗議者の頭上から砂利袋を投げるという、危険
なことを敢えて繰り返しています。

ヘリパッドの建設はSACO合意に基づくもので、米軍が北部訓練場の半分を日
本に返還する見返りに防衛省が最新ヘリパッドを6基建設して米軍に献上する、
というものです。防衛省は、普天間飛行場の辺野古移設と同様に、「沖縄住民負
担の軽減」だと言っています。

しかし実際は、老朽化を原因とする移設である辺野古問題と同様に、基地のスク
ラップ&ビルドすなわち機能の充実強化そのものです。建設中の6基のそれぞれ
広大なヘリパッドは、最新戦略兵器である垂直離着陸機オスプレイのために整備
されるもので、従来のヘリパッドとは比べ物になりません。それらが、僅か
160人の寒村である東村高江地区の人々のくらしを、これから何十年も包囲し
戦闘訓練を繰り返すのです。

「辺野古移転」は今、保守革新を問わない沖縄全県の住民意思により暗礁に乗り
上げています。それに対し「高江のヘリパッド建設」は、寒村であるがゆえに人
々の話題にのぼる機会もすくなく、沖縄防衛局は暴走を日々繰り返しています。
意図してかしないでか不明ですが、本土マスコミも沖縄・高江のことを取り上げ
ようとしてきませんでした。そこに住民意思を踏みにじる「建設強行工事再開」
が起こったのです。

高江では連日の抗議行動によって重機作業をかろうじて食い止めています。しか
し住民の皆さんは生活をかかえていますし、支援者も那覇からバスで3時間往復
6千円もかかります。国費を浪費した連日100人を超える防衛局の作業員動員
にはかなうべくもありません。

「高江のヘリパッド建設」を食い止めるためには、運動の全国的広がりが必要で
す。沖縄は1972年、「平和憲法」と「戦争放棄」の適応を求め、「基地の無
い島」を目指して「本土復帰」しました。しかし39年経った今になっても、米
軍基地が住民の生活と民主主義を奪っています。状況が変わらないばかりか、自
衛隊の沖縄進出とともに、強化されようとしています。

「平和」「憲法」「第九条」を旗印に集まった私たち『「平和への結集」をめざ
す市民の風』は、こうした現状を見逃すことはできません。

去る2月23日には、WWFやグリーンピースなど環境保護団体と市民平和団体
が国会議員とともに、国会内で院内集会・記者会見を開き、防衛省への要請行動
をおこないました。ようやく僅かながらですが、全国メディアも「高江」の文字
を報じるようになりました。

高江の集落を取り囲む6基のヘリパッド建設予定地は、世界的にも貴重な自然
「やんばるの森」でもあります。防衛省の蛮行には世界中の環境保護団体が抗議
の声をあげています。3月からは絶滅危惧種ヤンバルクイナの繁殖期であり、環
境アセス書には重機をもちいた工事の禁止が謳われています。森に騒音をこだま
させるチェーンソーによる森林伐採が、繁殖行動を阻害することはあきらかで
す。それにもかかわらず防衛省は工事の中止を明言していません。

余命幾ばくも無い菅内閣は、オバマ大統領への手土産として、なにがなんでも
「高江工事の進捗」が欲しいのでしょうか。

実は東京でも、報道がないものの、高江と連帯する市民の運動は地道に繰り広げ
られてきました。新宿ど真ん中デモなどです。2月20日には、東京のアメリカ
大使館への申し入れ行動デモが計画されていました。しかしあろうことか、警視
庁赤坂署は直前になって、出発場所、デモルート、解散場所のすべてを人目につ
かない所に変更してしまいました。

暴挙はそれだけではありません。

デモ主催者は、そのような屈辱的なデモコース変更を拒否し、新橋駅前での宣伝
活動とデモではないアメリカ大使館への要請行動に切り替えました。ところが警
察は、アメリカ大使館との約束があった代表者6人の申請書提出すらも、警官
200人が阻止線を張って妨害しました。いきなり「解散命令」を叫び、それに
抗議した市民二人を「警官に抗議した罪」によって逮捕したのです。髪をつかみ
髪で体をぶら下げ、得意げに市民を連行する警察官の姿は、特別公務員暴行陵虐
罪(刑法195条)の証拠として映像に捉えられています。

(同20日、髪をひっぱる中国の公安警察の姿は朝日新聞が写真入りで報じてい
ましたが、東京霞ヶ関でおきた公安警察によるもっと酷い事実は、一行も報道さ
れていません。添付写真参照)

私たち『「平和への結集」をめざす市民の風』は、「平和」「憲法」「第九条」
を旗印に集まった者として、このような力ずくでの「なにがなんでも高江工事の
進捗」を見逃すわけにはまいりません。

私たちは、
1、住民の平和な生活を脅かすヘリパッド工事の即時中止を求めます。
2、希少生物の宝庫であるヤンバルの森の破壊を認めません。
3、高江の現状は、日本の民主主義、日本の憲法の現状を象徴しています。日本
のタハリール広場です。民主主義と憲法を踏みにじる暴挙を許しません。
4、2月20日に不当逮捕された2人の仲間の即時解放を求めます。
5、報道機関には、高江の現状とそれに抗議する市民の姿を国民に報道するよう
求めます。
6、辺野古と同様に、沖縄の声、日本全国の声としていくために、私たちは運動
に積極的に参画します

以上

2011年2月26日
「平和への結集」をめざす市民の風
http://kaze.fm/

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【参照】
沖縄・高江の状況については
高江や辺野古からの発信サイト
■やんばる東村 高江の現状
http://takae.ti-da.net/
■辺野古浜通信
http://henoko.ti-da.net/

新宿ど真ん中デモについては
■沖縄を踏みにじるな緊急アクション実行委員会
http://d.hatena.ne.jp/hansentoteikounofesta09/
など

2人の不当逮捕については
■アメ大救―2・20アメリカ大使館前弾圧救援会
http://d.hatena.ne.jp/ametaiQ/
特別公務員暴行陵虐罪の動画は
■02.20アメリカ大使館前(JTビル前)での弾圧
http://www.youtube.com/watch?v=OnwiaVSQ1ig&feature=player_embedded

環境団体の声明については
■WWF、グリーンピース、日本自然保護協会、日本野鳥の会の共同声明
http://takae.ti-da.net/e3365880.html

写真:2011年2月20日15時39分にアメリカ大使館近くのJTビル前歩
道にてni0615さんが写す。
へリパッド建設中止を求めるデモの呼びかけに応じて集まった市民を警察官は髪
の毛をつかんで引っ張りあげるなどして連行した。直後に警察指揮車前で抗議の
声があがったが、さらに男性が連行された。特別公務員陵辱罪にも問われかねな
いのに、達成感に満ちた警官の表情には驚かされる。





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