[CML 007814] デズモンド・ツツの擁護とシュハダー・ストリートの開放
Yasuaki Matsumoto
y_matsu29 at ybb.ne.jp
2011年 2月 25日 (金) 01:44:07 JST
みなさまへ (BCCにて失礼、転送転載歓迎) 松元@パレスチナ連帯・札幌
《パレスチナ占領の終結とデズモンド・ツツの擁護を求めるヘブロンの「シュハダー・ストリートを開放せよ!」に支援を》
デズモンド・ツツの発言とテル・アヴィブにおけるケープタウン・オペラのイスラエル・ボイコット・パフォーマンスおよび「シュハダー・ストリートを開放せよ!」の抗議行動を紹介します。
■きょう2月25日は、1994年、入植者ゴールドシュタインがヘブロンのイブラヒーム・モスクで礼拝中のパレスチナ人ムスリム30人以上を銃殺した虐殺事件から17年目となります。事件直後からイスラエル政府と軍は6ヶ月にもわたる外出禁止令をしき、その間に旧市街スークの一大メインストリートであったシュハダー・ストリートの300以上の店舗を溶接閉鎖しゴーストタウンと化してしまいます。それ以来、パレスチナ人は誰一人ここを通ることは許されていません。
ヘブロンの現地パレスチナ人と南ア反アパルトヘイトの活動家によって昨年2月のこの日から始められた「シュハダー・ストリートを開放せよ!(Open Shuhada Street)」の運動は、土
曜行動の抗議デモを中心になされてきましたが、昨年8月、イスラエル軍によるパレスチナ人の店舗襲撃および4名の不当逮捕によって抗議行動は一時後退を余儀なくされました。しかし、一年目のきょう2月25日に国際行動日の再開が予定されています。
http://www.facebook.com/group.php?gid=251984863283
http://english.wafa.ps/index.php?action=detail&id=15218
声明では、「2011年2月25日、世界中の活動家と組織者は、パレスチナ人のシュハダー・ストリートの開放と占領終結のためにヘブロンのパレスチナ住民とともに連帯に加わるだろう。〜われわれは、西岸全体およびヘブロンの分断政策をもたらしている入植地問題、および移動の自由の欠如と占領全般のシンボルとしてシュハダー・ストリートに焦点を合わせている。」と全世界に呼びかけています。
●イスラエル軍に襲撃されている昨年のOpen Shuhada Streetのビデオ。
http://www.youtube.com/watch?v=Eh9vhyxhPXw
■今月においても、イスラエルのガザ攻撃の国連調査官リチャード・ゴールドストーン(Richard Goldstone)、ノーベル平和賞受賞者デズモンド・ツツ
(Desmond Tutu)および南ア前教育相大臣カダル・アスマール(Kader
Asmal)の3氏は、度重なる公然としたイスラエル批判の廉で「反ユダヤ主義者」のレッテルを貼られ、ケープタウンおよびヨハネスブルグのホロコーストセンターの理事(ツツはPatron)の地位を解任されようとしています。
●南アフリカ・ホロコースト財団の3氏への解任要求請願(2月1日)
注:この請願には反対しましょう(松元)
http://israelmatzav.blogspot.com/2011/02/petition-to-remove-desmond-tutu-as.html
《デズモンド・ツツの発言と請願運動》
「シュハダー・ストリートを開放せよ」の声明(2011年1月12日)
中傷されている名誉大主教デズモンド・ツツの南ア関係者は、ツツを弁護する請願を広めている
南アフリカ人関係者によって始められた新しい請願は、迅速に全国ないし国際規模で広範な支援を集めている。この請願は、here online.で見ることができ署名することがで
きる。請願は、パレスチナ地域でのイスラエルの占領にたいする彼の信念と公正な立場を拒絶する人々から、最近中傷的な攻撃の的になっている名誉大主教デズモンド・ツツを支援する誓約である。
最初の48時間で1000人以上の人々が請願に名前を連ねた。最近では1600人を越えている。著名な署名者の中には、アーサー・チァスカーソン、ジョエル・ジョッフェ伯爵(上院議員)、オマール・バルグーティ、アダム・ホーホチャイルド、アンドリュー・ファインスタイン、アニー・レノックスおよびザッキー・アクマートが含まれる。「シュハダー・ストリートを開放せよ」は、名誉大主教デズモンド・ツツを護るために南ア関係者によって始められたこの請願を完全に支援かつ支持している。
この請願は、個人的な資格で参加していたシュハダー・ストリートを開放せよのメンバーによって始められた。それは、名誉大主教ツツは、ケープタウン・ホロコーストセンターおよびヨハネスブルク・ホロコーストおよびジェノサイド・センターの保護者(patron)という彼の地位から辞任もしくは解任されるべきだと要求している南アフリカ・シオニスト連盟副議長のデヴィッド・ハーシュからの要請に対抗するものである。巡回書簡でハーシュは、名誉大主教を偏狭な反ユダヤであると名指しで呼んだ。これらの心証感情は、ツツを「偏狭」であり「反ユダヤ」であると名指した周知のイスラエルの宣伝屋、アレン・ダーショヴィツ教授によって繰り返された。
近年、ノーベル平和賞受賞者デズモンド・ツツ名誉大主教は、多くの中傷攻撃の非難の的にされてきた。この卓越した人権の擁護者は、イスラエルのパレスチナ人民にたいする扱いについて彼の妥協しない立場のために標的となった。しかしながらこれらの攻撃は、イスラエルとパレスチナにいるすべての人々の尊厳と安全にかんする彼の信念に基づいた発言であることを無視している。彼はすでに、イスラエル人と市民を標的にした暴力的な攻撃を控えるよう強く促すため、そしてイスラエル占領下の彼らの苦難に連帯を表明するために、パレスチナの指導者たちと個人的に会談もしてきた。
この10月、名誉大主教は、イスラエルに行かずに“ケープタウン・オペラ”を訪ねた。彼の主張は、人間の権利と平等にたいする確固とした信仰に基づいていた。「占領されたパレスチナの領地のなかに違法な入植地のユダヤ人隣人がいても、例えば、テル・アヴィブからたった30分の占領された西岸の村で生活している追放されてテル・アヴィブに行くことが許されない住民たちがいるというのに、観客の前で演じることを心地よく思うのはもっとも鈍感な南アフリカ人だけだろう。」と彼は書いた。
=======下記につづく
〔訳者挿入〕
昨年10月27日のBBCニュースでは、「ツツの嘆願にもかかわらずイスラエル・ツアーを断行するケープタウン・オペラ」と題して大要次のように記している。
「今月以前に公式の期間を終えた大主教は、その書簡のなかで「差別的な法および人種的な排他主義に基づいている社会で」演じるのはケープタウンの歌手にとってふさわしくないと語った。」
「ツツは、アパルトヘイト中の南アフリカへ行くことが国際的な犯罪であったと同様、ふさわしくないだろう」、ツアーは「上演に参加する通行権の足枷が取り除かれオペラを愛するその地域のイスラエル/パレスチナ双方の人々が平等な機会をもつまで」延期すべきだと語った。「例えばテル・アヴィブから30分の占領された西岸の村に暮らす追放された住民がいるというのに、観客の前で演じることを心地よく思うのはもっとも鈍感な南アフリカ人だけだろう。」とツツは語った。
しかしケープタウン・オペラの経営責任者は、カンパニーはイスラエルとの文化的な結びつき避ける政治的な立場をとることをしたくなかったと述べた。イスラエル政府のスポークスマンは、このようなボイコットは平和を促進しなかったとBBCに語った。オペラ作品ポギーとベスは来月テル・アヴィブで上演されるだろう。」
劇団の支配人マイケル・ウィリアムズは、「現在のイスラエル国家で、反差別の普遍的なメッセージをもっているポギーとベスを上演することは、無節操なことではある。」と語ったが、「イスラエルであろうとパレスチナであろうと文化的な提携から撤退するという本質的に政治的な立場をとりたくな」かったとして予定通りイスラエル・ツアーを断行した。
●BBCニュースhttp://www.bbc.co.uk/news/world-africa-11635418
■しかし11月25日にテル・アヴィブに到着したケープタウン・オペラは空港?でイスラエル・ボイコットのパフォーマンスを繰り広げた。ツツの願いを受け止めたのだろう。(必見)
http://www.youtube.com/watch?v=Hp7iL5QLgfQ&NR=1
http://www.youtube.com/watch?v=czfRI50Wv3c
======つづく
“ケープタウン・オペラ”(1999年設立の南アのオペラ・カンパニー)の声明に対する報復のなかで、ローダ・カダライは名誉大主教を「偏狭」と呼んだ。さらにイスラエル大使は、彼を「偏狭」であり「用心深い人気取りの扇動家」(ケープ・タイムズ:2010年10月28日)と名指した。人権の英雄的な擁護者の名前を中傷することによって、カダライ、ハーシュおよびイスラエル大使は、ターボ・ムベキ、ジンバブエのロベルト・ムガベ、チベットの中国人占領者およびゲイとレズビアンの権利を否定するウガンダとともに、名誉大主教の過去の批判者の列に加わったことになる。
「シュハダー・ストリートを開放せよ」のカイェリシャの責任者であり請願署名者のルンギサ・ムンデンは、昨年12月にケープタウン・ホロコースト・センターを訪問するメンバー代表団を率いて行った。請願についての支援の中で彼は、「ホロコースト・センターを訪問することは、たいへんな痛みをともなったが、しかし過去の不正義を思い出させるには重要なことであった。それがナチのジェノサイドに対する闘争であろうとアパルトヘイトに対する闘争であろうと、圧制の歴史を想い起させるためにわれわれにとっては重要なことである。自国および世界中のあらゆる国家で人権にかかわるレイシズム(人種差別)と暴力に対抗する闘争のためにわれわれは勇気と責務をもっているのだということを想い起させる点で、非暴力と人権の擁護のためにツツ大主教はホロコースト・センターにとって理想的な保護者(Patron)である。」と述べた。(松元訳)
(●英文ですが、以下に抗議署名もあり。http://openshuhadastreet.org/)
原文以下:不適切な訳文があれば、教えていただければ幸いです。
http://writingrights.org/2011/01/12/defend-archbishop-tutu-petition-join-former-chief-justice-arthur-chaskalson-annie-lennox-lord-joel-joffe-and-others/
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