[CML 007764] Re: 老醜の大佐

higashimoto takashi higashimoto.takashi at khaki.plala.or.jp
2011年 2月 22日 (火) 18:03:11 JST


坂井さん、いつもご苦労さまです。

しかし、今回の「このような話」のソース(出所)は何でしょう?

「事実かどうかわか」らないのであればなおさら情報の出所はきちんと示すべきではないでしょうか?

出所が新聞報道であるのか? 雑誌記事であるのか? また、インターネット情報であるのか? そうだと
してどのようなたぐいのインターネット情報であるのか?

出所媒体はある程度その情報の真実性、もしくは非真実性を私たちが判断する材料になりえます。

逆に出所の不明な情報はその情報が仮に真実であっても私たちを疑心暗鬼にさせます。

そういうことは決してよいことではない、と私は思います。

まして、くだんの国では「革命」の真っ最中です。逆にいえば権力者はいま死の淵にいて、いつ生命が失
われてもおかしくない危篤なときです。仮にどのような犯罪者でも、また犯罪的独裁者でも、人権は断固
死守される必要があると私は思います。デマやうそ、偽りで権力者や犯罪者を死の淵に陥れるようなこ
とがあっては断じてならないでしょう。権力者を死の報いを受ける、受けざるをえないのは真実性に担保
されたときのみというべきではないでしょうか。

真の表現の自由のためにも、民主主義のためにも、「事実かどうかわか」らないのであればなおさら情報
の出所はきちんと示すべきであろう、と私は思います。


東本高志@大分
higashimoto.takashi at khaki.plala.or.jp
http://blogs.yahoo.co.jp/higashimototakashi

----- Original Message ----- 
From: <donko at ac.csf.ne.jp>
To: <cml at list.jca.apc.org>
Sent: Tuesday, February 22, 2011 4:57 PM
Subject: [CML 007763] 老醜の大佐


>  坂井貴司です。
>  転送・転載歓迎。
>  
>  事実かどうかわかりませんけれど、このような話があります。
>  
>  1966年頃、イギリスの高級ホテルにあるカジノに、北アフリカのリビアの若い
> 二人の将校がやってきました。彼はイギリスの陸軍士官学校に留学していました。
>  
>  カジノがどんなところか見に来た彼らは、チップを山積みにしたリビアの高級
> 軍人と、アメリカ人の富豪の姿を見つけました。そのアメリカ人富豪は、リビア
> に多くの油田を持つオクシデンタル石油の経営者、アーマンド・ハマーでした。
> レーニンから信頼され、アメリカと旧ソビエトとの貿易を一手に担い、莫大な富
> を築いた資本家です。またオクシデンタル石油を経営して、リビアやパーレビ王
> 朝下のイランの多くの油田を所有しました。
>  
>  二人は数百万ポンドをかけて賭博を楽しんでいました。
>  
>  「ああ、また負けた!」
>  「ははは、また油田を掘ればいいじゃありませんか」
>   
>  「見ろよ、あいつらリビアの石油で豪遊していやがる。あのチップ一枚で飢え
> た子供が何人救えることか」
>  
> と二人の青年将校は忌々しげにつぶやきました。
> 
>  リビアは産油国でありながら、その富のほとんどは、オクシデンタル石油やそ
> れに結びついたイドリス国王とその一族、そして取り巻きの高級軍人や上流階級
> たちが独り占めにしていました。国民のほとんどは貧困と飢えに苦しんでいまし
> た。乳幼児死亡率は最高、識字率は最低という状況でした。富裕層の豪邸とスラ
> ム、高級車に周りに群がる飢えた子供達という光景がありました。腐敗が蔓延し、
> 警察官などの役人は賄賂をせびるのが当たり前でした。
>  当時のリビアの別名は「ギブミーランド」でした。外国人と見ると、大人も子
> 供も「ギブミーマネー、ギブミーチョコレート、ギブミーフード」と寄ってくる
> ことから軽蔑の意味を込めて命名されました。
>  
>  
>  そのリビアの高級軍人は二人の青年将校の姿を見ると、
>  
>  「おい、貴様ら!ここへ来て、ミスター・ハマ−に挨拶しろ。リビアの発展に
> 尽力されてるお方だ」
>  
> と呼びつけました。
> 
>  挨拶をすると、その高級軍人は「そらご褒美だ、ありがたく受け取れ」とチッ
> プを投げつけました。ハマーはニヤニヤ笑っていました。
>  
>  1961年9月1日、リビアで無血クーデターが起こり、イドリス国王は追放
> され軍事政権が樹立されました。
>  
>  その直後、ハマーは首都トリポリに行き、軍事政権の最高指導者と会見に臨み
> ました。オクシデンタル石油の油田を国有化すると聞いていた彼は、「なあに、
> 賄賂を握らせばすむ話だ」と楽観していました。
>  
>  その最高指導者は若い軍人でした。
>  
>  彼は言いました。
>  
>  「ミスター・ハマー、私を覚えていらっしゃいますか?」
>  
>  「いえ、失礼ながらお会いした記憶はありませんが・・・」
>  
>  「イギリスのカジノで、犬に餌を与えるようにチップを投げつけられた、あの
> 貧乏将校ですよ!」
>  
>  ハマーは驚愕しました。
>  
>  国有化交渉はリビア側のペースで進み、ハマーは石油利権を失いました。
>  
>  リビア国民は、油田を取り戻したその最高指導者を熱狂的に支持しました。彼
> は油田から得た富で、学校や病院、道路を建設し、国民の生活を豊かにしました。
> 乳幼児死亡率は劇的に減少し、識字率は向上しました。役人は賄賂を要求しなく
> なりました。
>  
>  それから41年間にわたって彼はリビアを支配し続けてきました。
>  
>  その彼こそ、今、リビアの民衆から退陣を要求されているムアンマル・アル=
> カッザーフィー、通称カダフィ大佐です。
>  
> チュニジアから始まった民主化要求デモの大波は今、リビアを揺り動かしていま
> す。41年前、カダフィを熱狂的に支持した民衆は今、「独裁者は出ていけ!う
> んざりだ」と叫んでいます。それに対してカダフィは、武力で押さえ込もうとし
> ています。多くの死者が出ています。
> 
>  久しぶりに見たカダフィ大佐の顔は、老醜という言葉がぴったりになっていま
> した。権力にしがみつく醜い顔つきになっていました。
>  
>  私が初めてカダフィを知ったのは1986年のアメリカによるトリポリ空爆で
> した。当時にカダフィはアメリカと激しく対立し、多くの反米「テロリスト」入
> 国させ支援していました。また、隣国チャドの内戦にも介入していました。レー
> ガン大統領はカダフィを「狂犬」とののしり、「除去」を叫びました。「除去」
> とは殺すことです。レーガンは世界中の反発を押し切ってトリポリを空爆し、多
> くの市民を殺害しました。
>  
>  この事件で見たカダフィの顔は、狂気じみていましたけれど、精悍でした。目
> をギラギラ光らせながら、「アメリカと戦う!」と叫ぶ姿は強烈なカリスマ性を
> 感じました。
>  
>  その後、カダフィは一転してアメリカや西欧諸国と「和解」しました。パンナ
> ム機爆破事件の容疑者をハーグ国際法廷に引き渡し、遺族に総額27億ドルの補償
> 金を支払いました。これにより、リビアはテロ国家指定から外されました。また
> かつては追放したオクシデンタル石油に、石油・ガス田開発権益の入札を許可し
> ました。同社は今、リビアで活動しています。
>  
>  派手なパフォーマンスと過激な発言で話題を振りまいてきたカダフィは、今、
> 民衆の手で引きずりおろされようとしています。
>  
>  しかし、老醜の独裁者は権力を離そうとはしません。
>  
> 坂井貴司
> 福岡県
> E-Mail:donko at ac.csf.ne.jp
> ======================================
> 「郵政民営化は構造改革の本丸」(小泉純一郎前首相)
> その現実がここに書かれています・
> 『伝送便』
> http://densobin.ubin-net.jp/
> 私も編集委員をしています(^^;)
> 定期購読をお願いします!
>  


CML メーリングリストの案内