[CML 007718] 講演会: 本当の豊かさと自立の生き方とは――百姓暮らしからみえてきたこと 2月26日
ohata
ohata-yu at r5.dion.ne.jp
2011年 2月 20日 (日) 09:46:56 JST
大畑豊です。
ガンジー思想に基づいた、自立のための思想と技術(有機農業等)を学ぶ
スワラジ学園学園長をしていた筧次郎さんの講演会です。
【転載歓迎】
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懐かしい未来のサロン 第11回
本当の豊かさと自立の生き方とは
――百姓暮らしからみえてきたこと
今回のスピーカーは、筧次郎さんです。彼の著書『百姓入門−奪ワズ汚サズ
争ワズ』は、僕自身も含め、座右の書にしている人が多い一冊です。深い学びに
満ちた本です。
普段、農作業でお忙しい筧さんですが、農閑期を利用し、この講演のために東
京にきていただけることになりました。東京で筧さんのお話を聞ける、めったに
ない機会です。この機会にぜひ、筧さんの実践に裏付けられた言葉と思想に触れ
てみてください。
工業社会の見せかけの豊かさではなく、自給自足的な生活の豊かさ、搾取のな
い生活を求めて、できる限り機械に頼らない「昔の百姓暮らし」を目指し、それ
を実践してこられた筧次郎さん。四半世紀以上にわたる筑波山麓でのその暮らし
なかで、日々さまざまに思考し、書き綴ってきたエッセイ集『百姓暮らしの思想』
(新泉社)を最近発行しました。百姓暮らしの中から見えてきた本当の豊かさと
自立した生き方について筧さんに語っていただきます。末尾に筧さんの著書から
いくつかの文を引用しておきましたのでご覧ください。
■お話ししてくれる人: 筧 次郎(かけい じろう)さん
1947年水戸市に生まれる。言語哲学を学び、仏国留学、大学講師を経て1983年
に茨城県の八郷町に移住し百姓暮らしを始める。2002年には「スワラジ学園」を
設立し、自給自足の技術と自立の精神の普及につとめた。スワラジとはマハトマ
・ガンジーの説いた自治・自立の思想を意味する。また提携販売の会「スワデシ
の会」を主宰する。「スワデシ」はガンジーの使った「国産品愛用」という意味
の言葉。この会では、野菜の代金としてではなく、生産者の労働行為に対する対
価として会員は毎月の代金を払い、野菜の多いときも少ないときも定額を払うと
いう、生産者と消費者の間の深い信頼関係を基盤にしてこそ成り立つユニークな
方法をとっている。
【著書】 『ことばの無明』(1979)、『百姓の思想』(1989年)、『ことばのニル
ヴァーナ』(2004)(以上、邯鄲アートサービス)、『百姓入門−奪ワズ 汚サズ
争ワズ』(1996、邯鄲アートサービス、新装版:新泉社)、『オーガニック自給
菜園12ヵ月』(2008、山と渓谷社)、『反科学宣言』(私家版)など。
■日 時:2月26日(土)午後2時〜5時
■会 場:明治学院大学 白金キャンパス 本館4階1451教室
港区白金台1-2-37 http://www.meijigakuin.ac.jp/access/
南北線 ・ 都営地下鉄三田線 白金台駅(2番出口)・白金高輪駅
(1番出口)より徒歩約7分。
都営地下鉄浅草線 高輪台駅(A2番出口)より徒歩約7分
■参加費:1000円
■主 催 : NPO法人懐かしい未来 http://afutures.net/
■申し込み/問合せ:リプトン 宛て
TEL: 090−3338−0031
メール:basho at silver.ocn.ne.jp メールタイトルに「懐かしい未来のサロ
ン11回目参加希望」と明記の上、お名前、連絡先をお知らせください。
【筧さんの著書より】
・私は自分の営みを「農業」と言わずに「百姓暮らし」と言ってきた…わずか五
十年ほど前まではあった本来の農の営みを、永続性も自立性もない今日の「農業」
と区別するために、私は「百姓暮らし」と言っている。
・工業社会の豊かさは、本質的には帝国主義の時代と同じく、「収奪」によって
得られている…われわれは欲望を自制して農業中心の昔の社会へ立ち戻るべきで
ある…工業社会は邪悪な社会…工業文明は、譬えて言えば麻薬のようなものであ
る。
・スピードがもたらす豊かさとは、長いあいだに地球に蓄積された資源を<速く
消費する>という意味の豊かさで…社会全体としての富は少しも増えない。
・莫大な富の収奪の結果として自然科学の研究が可能になり、機械が発明される…
機械は、エネルギーを独占することによって工業国の人間だけが、しかも二十世
紀の人間だけが持つことのできるぜいたく品なのである。
・野菜も私たち人間も同じ生きものですからね、私たちが嫌がることは野菜にも
しない、私たちが嬉しいことを野菜にもしてあげるということです。
・食べものは畑で穫れた旬の野菜ばかりの「ばっかり食」である。「ばっかり食
は体に悪い…」などと言う栄養学者がいるが、まったくのでたらめである。
・私は、かつては内臓の手術も経験し、薬を手放せないような生活を送っていた
のであるが、百姓暮らしをするようになってから病院のお世話になったことがな
い。
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