[CML 007669] 「緑のケース」の〈外出〉の怪。そのケースの中身は何か?―ローカルネット大分・日出生台事務局長、浦田龍次さんの重要な問題提起

higashimoto takashi higashimoto.takashi at khaki.plala.or.jp
2011年 2月 17日 (木) 12:20:29 JST


大分・日出生台での米海兵隊実弾砲撃訓練は2月7日に始まり、同11日に終了しましたが、同演習終了
後の「2月15日火曜日、午前8時半頃に日出生台演習場を出発し、正午前に福岡空港に到着した」「緑の
ケース」について、ローカルネット大分・日出生台事務局長の浦田龍次さんが重要な問題提起をされてい
ます。

以下、ローカルNET大分・日出生台のホームページから。

■2月15日(火)午前8時30分 雪の日出生台(写真付き)
http://www.jca.apc.org/~uratchan/localnet/lonets.html

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(写真1)
演習場ゲート入り口では
日通の現金輸送車らしき車が入り口を登って入ろうとしているのだが、
斜面でタイヤが滑って立ち往生していた。

この車が演習場に入るのを見かけるのは、
米軍訓練が始まる前の日の2月6日以来だ。

海兵隊員らに給料を届けにでも来たのかと思って見ていたが、
そうではなかったことは、後になって判明する。

(写真2)
日通の現金輸送車らしき車は、
いくら頑張ってもタイヤが空回りするばかりなので、
結局、上まで登るのはあきらめて、その場でUターン。

そこへ、米兵や防衛局の職員らがそこに集まってきた。

運んできたものを受け渡しするのかと思ったら、
なにもその「現金輸送車」からは降ろされず。

運んできたのではなくて、
どうもこれから運んでいくらしい。

(写真3)
この「現金輸送車?」に乗せられたのは、
男女の米兵と思われる2人だった。

背中にはそれぞれ1つずつバッグを背負い、
男性の方は、緑色のケースのようなものを持って、
車に乗り込んだ。

前の席には、「現金輸送」の警備員姿のガードマンが2人。

ガードマンと言っても、この人たちは、
まさに現金輸送を警備する、警察官のような「武装」をしている。

(写真4)
8時40分頃、
防衛局の車1台、
米兵が運転するレンタカー3台(前2台は神戸ナンバー)、
日通の「現金輸送車」1台、
防衛局の車1台、
という順番で計6台が日出生台演習場を出発した。

(写真5)
午前11時ちょっと前。

到着したのは、福岡空港。

15人ぐらいの米兵が先に帰るらしい。

ミアガニー中佐はいなかったが、
どうも幹部連中らしい。

(写真6)
乗るのは13時10分のANA489便 福岡発沖縄行きのようだ。

(写真7)
ところで、

現金輸送車に乗せられてやってきた2人組の方は、
他の米兵らとは別のカウンターで受付。

ところが…。


なにやら受付で、話がうまくいかない様子。

ANAの受付の女性たちが3人ほど集まってきて、
米兵の側にも防衛局員らがあつまってきて
あれこれと困った顔で話し合っている。

書類のようなものを書くように言われて、
米兵側がそれを出したようなのだが、
それでもまだ、話がまとまらない様子。

どうも雰囲気からすると、男女2人組のうち、男性の方が、
肌身離さない状態でずっと抱えてきた緑色のケースの扱いが
問題となっているようだった。

かれこれ20分ほどはやりとりをして、
ようやくなんらかの結論がでたらしく、
2人の男女は移動を始めた。

この段階でやっとはっきりわかったのだが、
わざわざ「現金輸送車」で厳重に警備をして守っていたのは、
現金や、2人の男女ではなくて、
このノートパソコンが2個入るくらいの大きさの
緑色のケースだったようだ。

(写真8)
ケースにはPELICANの文字。

PELICANは、このようなケースのメーカーの名前で、
中身とは直接関係がないようだ。

たぶんスポンジのようなものが中に入っていて、
なにかを衝撃から守っていると考えられる。

彼らは、これを預け荷物ではなくて、
手持ちで飛行機に持ち込むようだ。

(写真9)
この2人の男女は、

他の米兵らとは別にチェックイン入り口に向かったのだが、

その後ろを日通の2人組ガードマンらが

しっかりとガードしながらついて行く。

(写真10・11・12)
チェックインの金属チェックに
緑のケースを運ぶ2人組が入っていく。

ここで見送るのかと思ったら、
日通のガードマン2人も、
そのままくっついて中へ…

(写真13)
なんと、ガードマン2人は、
緑のケースを運ぶ男女2人を警備したまま、
金属チェックのさらにまたその奥へ…

(写真14)
そして、その向こうへと4人とも消えていった。

どうも、ガードマンらは、
飛行機に乗り込むための
待合所にも警備のために同行していったようだ。

13時10分、沖縄行きの飛行機が飛び立った後、
この2人の日通警備員は
駐車場の「現金輸送車」に戻ってきたので、
さすがに一緒に飛行機に乗って
沖縄には行かなかったようだ。

それにしても…。

そこまで厳重に警備する必要があった緑のケースに入っているのは、
いったい何なのか?

重要な書類といったレベルではここまでの警備をすることはないだろう。

まさか弾薬ではないだろうが、
それは危険物ではないのか?

民間の旅客機に民間の旅客と一緒に乗せても
大丈夫なものなのか?

ANAの受付カウンターで
どんなやりとりがあって、
最終的にどういう判断で通過が許可されたのか?

防衛局員らも受付でのやりとりには加わっていたので、
彼らはそれが何だったのかをおそらく知っているだろう。

これについては、あらためて
防衛局に質問をしなければならないと思う。

もし、米軍の特権で、
危険物が民間旅客機に一緒に乗せられていたとするなら、
これは大変なことだ。

それで思い出すのは、かつてこの米軍の本土移転演習において、
全日空機が弾薬を積んで運んでいたという記事。
防衛施設庁はこれまた「問題ない」というのだが…。

■在沖海兵隊/全日空機で武器運ぶ/97年度の砲撃演習/嘉手納から横田基地へ(琉球新報 1999年3月
15日)
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-93555-storytopic-86.html
(本文省略)
■在沖米軍の武器、弾薬輸送/実弾演習の本土移転/民間業者を国が手配/ガイドラインの実施が現実に
(琉球新報 1999年3月4日)
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-93451-storytopic-86.html
(本文省略)

う〜ん。

上の記事を読んでいると、
なんだか、日本の法律って、
米軍の都合でなんとでも解釈されて、
結局、米軍がやりたいことを追認しているだけみたいだ。

でも、そこで置き去りにされているのは、
いつも住民の安全。
日本政府が優先するのは自国民よりも米軍。

さて、今回の緑のケース。
弾薬なのか、どうかも不明だが、
いずれにしても、
この件は、場合によっては、
私たち一般市民の生命の安全に関わるかもしれない問題。

防衛局や米軍には、
きちんと納得のいく説明を
してもらう必要がある。

…ということで、

今度は、現地対策本部長宛に、
2月16日、「公開質問書」を出すことになりました。

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                                     ローカルネット大分・日出生台
                                     大分県由布市湯布院町川上1525−12

現地対策本部長
 松本俊彦 様

                日出生台での米軍訓練に関する防衛局への公開質問書

 日出生台演習場で行われている米海兵隊の実弾砲撃訓練について、住民の暮らしの安心と安全を守
り、また、私たちの税金が私たちの幸福のためにきちんと使われているのかをチェックする納税者の立
場から、以下、質問をさせていただきます。2月15日火曜日、午前8時半頃に日出生台演習場を出発し、
正午前に福岡空港に到着した米海兵隊員らについて、質問します。

1)上記の2月15日に福岡空港へ昼頃に着いた米海兵隊員らは、沖縄へ撤収したのですか?

2)彼らの出発について、報道や地元自治体などに通知連絡はされましたか?もし、通知連絡されなか
ったのであれば、それはどのような理由からですか?

3)この2月15日に、福岡空港に着いた米兵らの一人が持っていた、大きなカギの着いた緑色のケース
について、お尋ねします。

 この緑色のケースは、日出生台から福岡空港まで、これを運ぶ担当と見られる2人の男女とともに、
日通の警備輸送車に乗せられて、厳重警福の下、福岡空港に輸送されました。また、到着後も、この
緑のケースを運ぶ男女2人には、護身用具をつけた警備員2人が常に同伴し、周囲を警戒。搭乗受付
の全日空カウンターでは、その緑のケースの持ち込みについて、なかなか許可が得られない様子でし
たが、防衛局員らが何度も説明し、全日空側担当者も内部での検討をした後に、ようやく了承が得られ
た様子でした。
 また、その後、この2人の男女は、緑のケースを持って、一般搭乗客と同様に、金属探知機のある入
り口へと入って行きましたが、警備員らはそこにも同伴し、なんと、さらに、飛行機に乗り込むための待
合所にまで同伴警備するという念の入れようでした。この緑色のケースについて以下、質問をいたしま
す。

3−1)この緑色のケースの中身はなんですか?

3−2)それを私たち一般市民の乗る旅客機に乗せて、危険はないのですか?

3−3)全日空の搭乗カウンターでは、なぜそのケースの持ち込みに時間がかかったのですか?

3−4)同様のものを毎回、持ち込んだり、持ち出したりしているのですか?

 この質問は、その厳重警備下で運ばれた緑色のケースが、万一にも危険物であった場合に、私たち
一般民間人にもその危険性が及ぶ可能性があるのではないかとの不安から質問をさせていただきまし
た。どうか、私たちの不安を払拭していただけるような、納得のいく説明をしていただけますよう、お願い
申し上げます。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

要するに、
そこまで厳重警備を必要とするこの緑のケースは、
本当に民間旅客機に一緒に乗せても大丈夫なんですか?
という質問書。

九州防衛局の真摯な回答を期待しています!

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東本高志@大分
higashimoto.takashi at khaki.plala.or.jp
http://blogs.yahoo.co.jp/higashimototakashi




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