[CML 007491] 国境を越えた権力への抵抗(TUPの紹介)
Yasuaki Matsumoto
y_matsu29 at ybb.ne.jp
2011年 2月 6日 (日) 20:37:01 JST
みなさまへ
エジプトは、女性・子どもをふくむ大規模な民衆による整然とした「出発の日」の抗議にもかかわらず依然ムバラクが居座っているようです。イスラエル・ネタニヤフの「中東がイランのような体制になる」というムバラク支援のメッセージに後押しされているように見えます。米国やEUというイスラエルの共謀者が何を言っても、30年間「仲介役」をやらされてきたムバラクにとってこの「体制」死守はとってつけたような欧米の「民主主義」の空文句を越えたイスラエルとの同盟という「使命感」に沸き立たせているのかもしれません。
米国と共謀して沖縄の民衆を長期に痛めつけ東アジアを米国管理のもとに新たな紛争地域に編成して、管理された「民主主義」の空文句で日本の民衆を疲弊させている政財界はじめ司法、メディアなど日本の権力構造も同断です。
チュニジアからはじまったアラブ民衆の立ち上がりは、権力の秘密を暴露し国境を越えた草の根民衆が公然と権力に対抗していく21世紀抵抗運動の出帆の合図のようです。TUPでは、「新たな人類の運命の構図として、軍事企業複合機構が牛耳る「国境なき帝国」とインターネットで瞬時につながる「国境なき世界市民」が対峙している。」と表現しています。
ウィキリークスにかかわるかなり長文の貴重なメッセージが、[TUP-Bulletin:0022]
速報881号で配信されました。TUP創立期からの一読者にすぎませんが、この機会にぜひ配信申し込みをしていただきたいと思い紹介しました。重複を失礼いたします。松元@パレスチナ連帯・札幌
TUPへの配信申し込みと問い合わせ:
http://www.tup-bulletin.org/modules/main/index.php?content_id=8
過去の TUP速報:
http://www.tup-bulletin.org/modules/contents/
<速報881号の一部から抜粋>
本速報は、TUPウェブサイト上の以下のURIに掲載されています。
http://www.tup-bulletin.org/modules/contents/index.php?content_id=913
「アサンジは単にコンピューター・システムの把握だけではなく、物理学や病理学も含む総合的システム分析の観点から世界の政治現象を俯瞰する。カルト、近親相姦、聖職者による児童性虐待などに見られるように、支配と従属の権力構造は常に秘密の合意に依存している。民意の届かない暗闇の中で世界政治を牛耳っている不可侵・不可視の権力構造そのものを侵蝕するには、「秘密は必ずリークされる」という構造的アンチテーゼの確立が必須になる。支配従属関係で不可侵とされるタブー(禁忌)を可能にしている「沈黙」の呪縛を腐食することによって、病的構造そのものを破壊することができる、というのがアサンジの論理だ。」
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「従来のネーション・ステートという「国家」の定義が通らなくなった今、新たな人類の運命の構図として、軍事企業複合機構が牛耳る「国境なき帝国」とインターネットで瞬時につながる「国境なき世界市民」が対峙している。」
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「アサンジは、膨大な生データの公開を「客観的(科学的)ジャーナリズム」と呼んでいる。報道機関による報道の基になった生データを一般読者・視聴者が自分で確認できる仕組みを取り入れたジャーナリズムだ。「権威ある報道機関」が膨大な調査データや観察情報から浮き上がるテーマを絞り、読者や視聴者がその選択肢を従順に受け取るといった従来の「天下り式」報道プロトコルのあり方と対比させている。つまり、新聞記者が主観的な解釈を施して記事を書き、テレビのプロデューサーが特定の意見を持つコメンテーターを選ぶ、またはまったく報道しないことに決める、といった情報取捨選択の既得権を行使する既成報道機関のプロセスに、ウィキリークスは「待った」をかけている。これら報道機関が当然のこととして広告主や政府の圧力を受け入れた解釈をさしはさむ以前のデータを公共ドメインに公開して、より多くの人々に情報の解釈や分析のチャンスを与える、いわばジャーナリズムの「土俵」を広げる役割を果たしている。
この客観的ジャーナリズムのモデルは企業メディアにとっては門外漢による「下克上」であり、テリトリーを侵害する脅威と映るだろう。一方、「客観的ジャーナリズム」の仕組みは、調査報道の活性化を促す新たな「非常口」を多くのジャーナリストに提供し、受け手側のメディア・リテラシーを強化することにもつながるのではないだろうか。」
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「ユーチューブやツイッター、ソーシャルネットワークなどが台頭し、より多くの一般市民が情報発信の手段を得ている現在、報道すべき情報か否かの取捨選択をする権限は誰にあるのか。その判断の基準は誰が決めるのか。既存メディアの価値や役割はウィキリークスの出現によって脅かされるのか。大衆とは何も知らない「素人」なのか、それとも民主社会の主権者なのか。インターネットに潜む「国境を越えた言論界」の可能性は、ウィキリークスが提示したアイデアとともに着実に広がっている。」------------------------------------パレスチナ連帯・札幌 代表 松元保昭〒004-0841 札幌市清田区清田1-3-3-19TEL/FAX : 011−882−0705E-Mail : y_matsu29 at ybb.ne.jp振込み口座:郵便振替 02700-8-75538 ------------------------------------
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