RE: [CML 007453] カイロから3

T. kazu hamasa7491 at hotmail.com
2011年 2月 5日 (土) 00:59:14 JST


ni0615です。
松元さんの転載投稿と、
カイロ現地の阪口さんからの生々しいレポートを、
重要と思われたので、リストページ用に手動改行しました。

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[CML 007459] エジプト情勢、軍をめぐる冷静な分析(転送)


東外大TUFS中東ニュース 2011/02/04 No.554より転送。松元
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/src/read.php?ID=21320
 
■エジプト:市民の期待と軍の動向
2011年02月02日付 al-Hayat紙
 
●軍と解決
2011年02月02日付『ハヤート』紙(イギリス)HP論説欄
【寄稿:アブドゥッラー・イスカンダル】
 
政権と市民の間に大きな断絶が生じて以来、エジプトでは軍に注目が集まっている。政
権と市民の力比べがいかなる性質のものであれ、またデモ隊が掲げている要求がいかな
る性質のものであれ、軍の立場および軍がどのような解決を考えているかに結果はかか
っている。
 
ここで問題となるのは、エジプトでは軍が半世紀以上にわたって政権を支える柱であり、
実際の武力を保持しているというだけでなく、根本的に軍は社会の全般にわたって利権
をむさぼっている経済勢力だということだ。そのために軍は、合法・非合法を問わず市
民的な諸政党や組織が表明している思想的立場を越えた利権を握る社会集団を形成して
いるのだ。
 
それどころか、政治的に、抗議運動の方向性に実際的かつ決定的な影響を及ぼしうる勢
力はエジプトには二つしかないと言えよう。それはムスリム同胞団と軍である。これは
必ずしも両勢力間で決戦が行われるであろうことを意味しない。ただ、それぞれが今の
動向に大きな影響力を持っているということだ。
 
つまり、主要なプレーヤーは軍と同胞団に絞られるのであり、その理由は、社会構造と
有機的に結びつく生産的な経済プロセスを通じたメンバー間での利益の共有によって成
り立つ政治集団が存在しないことにある。
 
若干の産業と富裕層の農地を除けば、エジプトでは国家が第一の、主要な雇用主とみな
される。それは同時に国家で働く人々の政治的な意見表明を寡占し、与党という枠の中
に押し込めることを意味してきた。
 
そして国家がこの肥大化した公務員機構を動かすにあたって拠り所としているのは、海
外からの直接援助と観光に依存したレンティア経済であり、この海外援助と観光こそ、
あらゆる種類の汚職の温床となっている。エジプトで言うところの『実業家セクター』
とは、富の蓄積につながる経済サイクルから外れた手っ取り早い儲けにしか興味のない、
このレンティア経済を意味しているにすぎず、それはもはや、公共セクターにこうした
経済サイクルを再び稼働させて国家に収益をもたらすかわりに、政策決定者と「太った
猫」と呼ばれる階層とのパトロン-クライアント関係の枠内で公金を組織的に略奪する
行為と同義になっている。
 
国営企業の民営化が進められたときにも、何十億にも上る海外援助は毎年何十万という
数で労働市場に参入してくる人々に雇用機会を保証するような形で経済を立て直す計画
には反映されず、民間に移された利益は『実業家』層のポケットに入り、貧しい人はも
っと貧しく、金持ちはより金持ちになった。
 
民衆デモが政権に譲歩を迫る構図が見えてくると、つい昨日まで政権にべったりだった
実業家たちの国外逃亡が報じられ始めた。つまり、この実業家層というのは政権のレン
ト(不労所得)に寄生し、市民社会とはいかなる有機的なつながりも持たない連中であ
ったということだ。
 
その一方で様々な公認野党は政権に風穴をあけることが出来なかった。それは政権によ
って脇に追い詰められていたからというだけでなく、市民社会を代弁することが出来な
い彼ら自身の力不足のためでもあった。かつてムスリム同胞団がその一部をイデオロギ
ーに基づいて動員することに成功した市民社会は今や、実行力のあるオルタナティブな
指導部を欠いているように見える。
 
現在進行中の政治的な策動は、結束した市民勢力の不在を示しており、それが人々に軍
への期待を抱かせることにつながっている。だが、今の窮地からの脱出をまたしても軍
に任せるような解決に行きつくとするならば、彼らの期待は遅かれ早かれ、以前と同じ
現実にぶち当たる事になるだろう。その可能性はすでに地平線上に見えてきている。
 
(翻訳者:山本薫)
(記事ID:21320)
 
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[CML 007453] カイロから3

<転送.転載大歓迎>
 昨日2月3日から外国人拘束、特にジャーナリストへの拘束が強化されました。アル
ジャージーラなどは真っ先にターゲットにされて、多くの記者が拘束、勾留され機材
も没収されています。私自身も昨日の午後2時から7時過ぎまで拘束されていました。
路上にて軍と警察の警備のもとパスポートと携帯を取り上げられての拘束。ソフトで
したが、当然のごとく理由を告げられずの拘束でした。その過程で、携帯のsimカード
が盗られました。ですので、現在、携帯が繋がりませんのであしからず。

 拘束中に真っ先に脳裏に浮かんだのは、外国人を大量拘束した後に、遮断してタハリ
ール広場のムバラク退陣派の人々を虐殺、軍事弾圧するのでは、ということでした。
  
 拘束から解かれて、タラート.ハルブ通りをタハリール広場へと向かいました。一昨
日までとは違い、通りには人影はまだらで、いくつもの警察、軍そしてムバラク派の市
民の検問がありました。広場の近くのホテルへ戻らなければと?をついて、どうにかタ
ハリールへ潜り込めましたが、その渦中でビデオのメモリーカードを盗られました。ま
あ、カメラが奪われなかったのが幸いです。

 広場には、ジャーナリストの姿は数人程度。弾圧する側にすれば、ある意味、最高の
条件が整っていたので、自分には伴走して発信していくことしかできないので、そのま
まタハリール広場でみんなと一緒に野宿しました。多くの人々が1週間以上、野宿して
留まっています。昨日でも10万人程度はいたと思います。幸い一昨日の夜とは違い、
投石も飛び交う事無く、主立った銃撃もありませんでした。

 広場近くには、有志によってモスクを利用した緊急診療所が開設され、そこが中心と
成って、路上診療所が数カ所あります、今朝の10頃まで踏み場も無い程の込みようで
した。責任者の話しでは、そのモスクの診療所のみで約650人の負傷者が、昨日の攻
撃のみであったということです。闘いの最前線となっているエジプト博物館横前の路上
診療所で確認した所、その場所のみで350人程度だとのことです。その他に、数カ所
あるのですが、そこでは未だ確認できていません。昨日早朝のムバラク支持派の銃撃に
より3名が即死、6名が重傷で、離れた病院に搬送されたとのことです。そこまでが私
が確認出来た範囲です。ですが、エジプト国営放送(現政権のプロパガンダでしかない)
発表でも、この3日間の死者は15人ですから、それ以上であることは間違いないでし
ょう。

 本日は、金曜礼拝にあたり午後11時で100万人以上の市民がタハリールに詰めか
け、さらにこの数時間で増えそうです。今の所、タラート.ハルブ通りには警察.軍隊、
そしてムバラク支持派による検問がありませんが、通りを一本隔てれば、支持派で占め
られていたりするので注意が必要です。

 昨日の拘束時間中は、兵隊がマシンガンを携えジープにて徘徊、特殊部隊も重装備で
巡回していましたが、今日は今の所大丈夫です。が、予断は出来ません。アルジャジー
ラを始め大規模かつ事実を報道する機関が徹底的に弾圧されていて、反体制派の弾圧と
摘発が昨日から始まっています。

 引き続きの関心と、呼びかけ、大使館への直接行動などよろしくお願いします。そし
て少人数とはいえ、昨日、東京のエジプト大使館に抗議行動のため詰めかけてくれた皆
さん、ありがとう。その声をエジプト人に伝えていました。本当に喜んでいました。

 我々は、同じです。繋がっています。引き続きの連帯をお願いします。共に!!
 
ユーチューブへの動画アップも可能な限り行って行きます。
http://www.youtube.com/watch?v=pFyLXUQMlNo
facebook    sakaguchi koichi もチェックしてみて下さい。
 
 
阪口 浩一 カイロにて
新たな携帯番号を手に入れました。必要であれば連絡ください。出れない時はご免なさい。
0020-152-4368805
 
From: mtaka2009 at hotmail.co.jp
Subject: FW: カイロ現地、デモクラシーナウ
Date: Fri, 4 Feb 2011 18:35:53 +0900
 
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> From: ekinkoichi at hotmail.com
> To: mtaka2009 at hotmail.co.jp; people at jimmin.com; yamada at jimmin.com; cml at list.jca.apc.org
> Date: Fri, 4 Feb 2011 20:51:23 +0900
> Subject: [CML 007453] カイロから3
>
>
> <転送•転載大歓迎>
> 昨日2月3日から外国人拘束、特にジャーナリストへの拘束が強化されました。アル
ジャージーラなどは真っ先にターゲットにされて、多くの記者が拘束、勾留され機材も没
収されています。私自身も昨日の午後2時から7時過ぎまで拘束されていました。路上
にて軍と警察の警備のもとパスポートと携帯を取り上げられての拘束。ソフトでしたが、
当然のごとく理由を告げられずの拘束でした。その過程で、携帯のsimカードが盗られま
した。ですので、現在、携帯が繋がりませんのであしからず。
>  拘束中に真っ先に脳裏に浮かんだのは、外国人を大量拘束した後に、遮断してタハリール広場のムバラク退陣派の人々を虐殺、軍事弾圧するのでは、ということでした。   拘束から解かれて、タラート•ハルブ通りをタハリール広場へと向かいました。一昨日までとは違い、通りには人影はまだらで、いくつもの警察、軍そしてムバラク派の市民の検問がありました。広場の近くのホテルへ戻らなければと噓をついて、どうにかタハリールへ潜り込めましたが、その渦中でビデオのメモリーカードを盗られました。まあ、カメラが奪われなかったのが幸いです。
>  広場には、ジャーナリストの姿は数人程度。弾圧する側にすれば、ある意味、最高の条件が整っていたので、自分には伴走して発信していくことしかできないので、そのままタハリール広場でみんなと一緒に野宿しました。多くの人々が1週間以上、野宿して留まっています。昨日でも10万人程度はいたと思います。幸い一昨日の夜とは違い、投石も飛び交う事無く、主立った銃撃もありませんでした。
> 広場近くには、有志によってモスクを利用した緊急診療所が開設され、そこが中心と成って、路上診療所が数カ所あります、今朝の10頃まで踏み場も無い程の込みようでした。責任者の話しでは、そのモスクの診療所のみで約650人の負傷者が、昨日の攻撃のみであったということです。闘いの最前線となっているエジプト博物館横前の路上診療所で確認した所、その場所のみで350人程度だとのことです。その他に、数カ所あるのですが、そこでは未だ確認できていません。昨日早朝のムバラク支持派の銃撃により3名が即死、6名が重傷で、離れた病院に搬送されたとのことです。そこまでが私が確認出来た範囲です。ですが、エジプト国営放送(現政権のプロパガンダでしかない)発表でも、この3日間の死者は15人ですから、それ以上であることは間違いないでしょう。
> 本日は、金曜礼拝にあたり午後11時で100万人以上の市民がタハリールに詰めかけ、さらにこの数時間で増えそうです。今の所、タラート•ハルブ通りには警察•軍隊、そしてムバラク支持派による検問がありませんが、通りを一本隔てれば、支持派で占められていたりするので注意が必要です。
> 昨日の拘束時間中は、兵隊がマシンガンを携えジープにて徘徊、特殊部隊も重装備で巡回していましたが、今日は今の所大丈夫です。が、予断は出来ません。アルジャジーラを始め大規模かつ事実を報道する機関が徹底的に弾圧されていて、反体制派の弾圧と摘発が昨日から始まっています。
> 引き続きの関心と、呼びかけ、大使館への直接行動などよろしくお願いします。
> そして少人数とはいえ、昨日、東京のエジプト大使館に抗議行動のため詰めかけてくれた皆さん、ありがとう。その声をエジプト人に伝えていました。本当に喜んでいました。
> 我々は、同じです。繋がっています。引き続きの連帯をお願いします。共に!!
>
> ユーチューブへの動画アップも可能な限り行って行きます。http://www.youtube.com/watch?v=pFyLXUQMlNo
> facebook sakaguchi koichi もチェックしてみて下さい。
>
>
> 阪口 浩一 カイロにて
> 新たな携帯番号を手に入れました。必要であれば連絡ください。出れない時はご免なさい。0020−152−4368805
>
> From: mtaka2009 at hotmail.co.jp
> Subject: FW: カイロ現地、デモクラシーナウ
> Date: Fri, 4 Feb 2011 18:35:53 +0900
>
>
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>
>
>
>
>
>
> > Date: Fri, 4 Feb 2011 14:42:05 +0900
> > To: mtaka2009 at hotmail.co.jp
> > From: ira at uccj.org
> > Subject: Re: FW: カイロの坂口さんから続報
> >
> > デモクラシー・ナウ!が現地に入ってレポートを続けています。
> > http://democracynow.jp/
> > 御覧下さい。
> >
> > 星山
> >
> > At 7:19 AM +0900 11.2.4, 高橋 正則 wrote:
> > >
> > >> From: pgttm204 at ybb.ne.jp
> > >> To: tmorishima1963 at gmail.com; mtaka2009 at hotmail.co.jp;
> > >>k-hornet at rc5.so-net.ne.jp; kataoka-aki at cans.xaq.ne.jp;
> > >>k.okamu at nifty.com; adachi-m at jcom.home.ne.jp; aibajatec at aol.com
> > >> Subject: Fw: カイロの坂口さんから続報
> > >> Date: Fri, 4 Feb 2011 06:53:14 +0900
> > >>
> > >>
> > >> ----- Original Message -----
> > >> From: "Yasuaki Matsumoto" 
> > >> To: 
> > >> Sent: Thursday, February 03, 2011 7:13 PM
> > >> Subject: カイロの坂口さんから続報
> > >>
> > >>
> > >> > カイロの坂口さんから続報です。松元@パレスチナ連帯・札幌
> > >> >
> > >> > ======
> > >> >
> > >> > ただ今ネット接続のため安宿に帰ってきました、現地時間午前3時。現
> > >>在も、ムバラク支持派のデモ潰しに対し、民主化を求めるカイロ市民は素手
> > >>に投石で闘っています。負傷者は、私が緊急にモスクに設置された診療所や
> > >>ボランティアの医者が治療に当たっている路上診療所数カ所で確認しただけ
> > >>で、午後2時半の衝突以来、1000人を超えています。
> > >> >
> > >> > 衝突の原因となった、ラクダと馬に乗って突っ込んだムバラク支持派に
> > >>動員された一団の乱射により数名の死者。 250万人が集まった昨日やそ
> > >>れ以前の数日は、実に規律が取れていて平和的な集会でしたが状況が一変し
> > >>ました。先週28日の金曜デモの時に警察の攻撃により多数の死傷者が出ま
> > >>したが、それ以来の大規模な暴力沙汰です。
> > >> >
> > >> > アルジャジーラによれば1月31日までの時点で、カイロ市内で119
> > >>名が死亡したとのことですが、その数が大きく増えるかもしれません。ぜ
> > >>ひ、エジプト大使館への抗議の声を強めて下さい。人口の40パーセント以
> > >>上が飢餓ライン(1日2ドル)以下で暮らすエジプトにあって、本当に老若
> > >>男女、宗教や職業を越えて、人々は懸命にムバラク退陣、民主化を求めて闘
> > >>っています。広場には1週間以上野宿を続けて闘っている人々が大勢いま
> > >>す。老婆も子供も参加しています。
> > >> >
> > >> > 我々はひとつ。同じです。よろしくお願いします。
> > >> >
> > >> >
> > >> > 阪口 浩一
> > >> >
> > >> > ------------------------------------
> > >> > パレスチナ連帯・札幌 代表 松元保昭
> > >> > 〒004-0841 札幌市清田区清田1-3-3-19
> > >> > TEL/FAX : 011-882-0705
> > >> > E-Mail : y_matsu29 at ybb.ne.jp
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