[CML 013937] 【萩谷さんへ】Re: 「避難の権利」に関する意見への共産党からの回答(転載)と私の若干のコメント

higashimoto takashi higashimoto.takashi at khaki.plala.or.jp
2011年 12月 29日 (木) 19:32:28 JST


先ほどは下書き段階のメールが発信されたようでご迷惑をおかけしました。パソコンを買い替えたばかりで
要領がいまひとつ掴めていませんので先のような誤りが起きました。ご容赦ください。

使い慣れた古いパソコンから再度発信させていただこうと思います。管理者におかれては先の下書きメー
ル(CML 013933)はご削除いただければ幸いです。

以下、再送。

萩谷さん

一口に「パトリオティズム」あるいは「愛国心」といっても、その意味するところは多様であり、多義的でもあ
るようです。

ウィキペディアの「パトリオティズム」の解説はつぎのようなものです。

「愛国心、愛国主義(パトリオティズム、英: patriotism)は、国民が自らが育った、あるいは所属する社会
共同体や政治共同体などに対して愛着ないし忠誠を抱く思想、心情。/愛国心によって表出する態度・
言動の程度は様々で、郷愁(仏:nostalgie)から国粋主義(英:nationalism)まで幅広い。よってこれらを十
把一絡げに「愛国心」と表現することもできるため、その内容は往々にして不明確である。」

私は「郷党意識」という言葉を上記の「郷愁(仏:nostalgie)」という意味で用いました。「郷」は「郷土」「故郷」
の「郷」。「党」は古語の「たむら【屯/党】」=たむろする(「人皆―有り」〈推古紀〉)。また、ともに何事かを
行う集団、仲間(=馬之党〈しゅうばのとう〉(=イ偏に就の字)9世紀末に東国を荒らし回った騎馬盗賊団
の「団」)の意味。「郷土愛」、「愛郷心」、「お国自慢」、要するに自分がいま住んでいる「この町」を大切にし
たいと思う地域住民の自然な感情を「郷党意識」という言葉で表現しました。一方でこの地域住民の
自然な感情はきわめて強固な感情ともいえるもので、その地域住民の意識の強固さを表すために「固い団
結」というイメージのある「党」という語句を用いるのが適当か、と判断しました。

「郷党」という言葉の中に「愛国心」という意味でのパトリオティズムの意味合いはありません。ただ、いわゆ
る「郷土愛」も社会学的には広義のパトリオティズムとみなされる概念のようですので、念のため「一種のパ
トリオティズム」という注をいれておいた方がよかろうとも判断したわけです。

「なんのために、普通でない言葉を使うのですか?」と問われれば、上記のとおりこの表現が適切だと判断
したから、というほかありません。私は10年ほど前に書いた文章の中でも「郷党」という言葉を使っています。

「わが郷党の人びとは、権威あるもの、慣習的にすでにあるもの、を疑わない。ただし、そうした傾向は、わ
が郷だけのことではない」云々。
http://blogs.yahoo.co.jp/higashimototakashi/6197041.html

上記を見ても、「郷党」の「郷」は「わが郷(さと)」の意で用いられていることはおわかりいただけると思います。

福島に25年暮らしていたフランス人がいったんフランスに帰郷した後、改めて「ここが自分の生きる場所な
のだ」と悟って福島の地に戻ったという話は、私のいう「郷党意識」は「愛国心」という意味でのパトリオティズ
ムの意ではありませんので、このフランスの人にも福島の地を自分の生涯の地とする「郷党意識」が強くあっ
たとしてもまったく不思議ではないと思います。このフランス人は福島に25年も暮らしていたということですか
ら、むしろ当然というべきでしょう。

逆に「ふるさとは遠きにありて思ふもの」という心理があってもまた不思議ではありません。

*ここでは放射線問題とはまた別次元の問題として「郷党意識」の問題を話題にしています。


東本高志@大分
higashimoto.takashi at khaki.plala.or.jp
http://mizukith.blog91.fc2.com/

----- Original Message ----- 
From: "hagitani ryo" <liangroo at yahoo.co.jp>
To: "市民のML" <cml at list.jca.apc.org>
Sent: Thursday, December 29, 2011 7:41 AM
Subject: [CML 013926] Re: 【前迫さんへ】Re: 「避難の権利」に関する意見への共産党からの回答(転載)と私の若干のコメント


> 東本さん
>  CML013830ですでにそうしておられるのですが、あなたは、福島の人たち
> が、自分の住み慣れた土地を離れられずにいることを、なぜか「郷 党意識」と
> 呼び、またそれを「一種のパトリオティズム」とも言っています。
>
>  住み慣れた土地に愛着をもち、自分の存在、自分らしい生き方の支えや土台を
> 見いだすのが「郷党」ですか?
>
>  フランスのある記事には、福島に25年暮らして日本人女性との間に17歳と13歳
> の子をなしたフランス人の話が載っていました。いったんはフラ ンスに行 くの
> ですが、そこから戻ってくるのです。ここが自分の生きる場所なのだと悟ったと
> 彼は言っています。これでもあなたは「郷党」「パトリオティズ ム」という 言
> 葉を使いますか?
>
>  なんのために、普通でない言葉を使うのですか? それは、一種の漢字の詐術
> ではないのですか。
>
>  サミュエル・ジョンソンの有名な「愛国心はならず者の最後の逃げどころ」と
> いう警句をご存じでしょうが、それくらい、愛国心というのは、外部と の対立
> を含んだ言葉なのです。日本の野山を春に桜の開花が埋め尽くすのを見て、
> 「やっぱり日本の春はきれいだなあ」などと言うのが、パトリオティ ズムだと
> は、私は思いません。
>
>                                     
>    萩谷



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