[CML 013728] Re: 自死に追い込まれた新任教員木村百合子さんの公務災害認定裁判静岡地裁で勝訴

林田力 info at hayariki.net
2011年 12月 17日 (土) 12:18:14 JST


要請メールを送りました。
今回、画期的な判決を言い渡した山崎勉裁判官は東急不動産だまし売り裁判でも消費者契約法第4条違反(不利益事実不告知)による不動産売買契約の取り消しを認めたリーディングケースを言い渡しています。

これは東急不動産(販売代理・東急リバブル)が不利益事実を隠して東京都江東区の新築分譲マンションをだまし売りした裁判です(東急不動産消費者契約法違反訴訟、東京地裁平成18年8月30日判決、平成17年(ワ)3018号)。東急不動産が隠した不利益事実は隣地建て替えによる日照・通風阻害、騒音などです。

判決は以下のように述べています。
「消費者契約法4条2項は、事業者が当該消費者に利益となる旨を告げ、かつ、当該消費者の不利益となる事実を故意に告げなかったことにより、当該消費者が当該事実が存在しないとの誤認をし、それによって当該消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたことを要件としているところ、前記認定事実によれば、原告は、被告による利益の告知がなされ、かつ、被告から本件マンション完成後すぐに北側隣地に3階建て建物が建築されるといった不利益な事実を故意に告げられなかった結果、本件マンション完成後すぐにその北側隣地に3階建ての建物が建築されることはないものと誤認し、被告に対し、本件売買契約の申込みの意思表示をしたものというべきである。」
この判決は『不動産取引判例百選第3版』(安永正昭、鎌田薫、山野目章夫編)で、不利益事実不告知で契約の取消しが認容された例として言及されています(今西康人「マンション販売における不動産業者の告知義務」31頁)。

山崎裁判官は証人尋問での補充尋問でも、不利益事実不告知を正当化する鵜東急不動産業員に対し、消費者の立場に立って以下のように追及しています。
「そんな不動産買うわけない。隣に家が建つんだなんて事前に言ったら、値引きしろなり、そんなもの要らないといって売れなくなるからでしょう」(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』ロゴス社、2009年、70頁)
「誤解を招くってどういう意味。それは会社の方が誤解を招くよ。誤解なんて招いたって情報をいっぱいもらって、それは買い手が判断することでしょう。買い手が判断する情報を提供していないじゃないですか」(71頁)

判決の内容には自信を持っていいと思います。

林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』
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