[CML 011375] 首都圏交流サロンで各地の建築紛争を報告

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2011年 8月 17日 (水) 21:28:04 JST


景観と住環境を考える全国ネットワークが8月8日に「マンション紛争・都市問題首都圏交流サロン」を東京都千代田区の富士見区民館で開催した。マンション建設反対運動など各地の建築紛争の当事者から報告がなされた。主な報告を紹介する。
千代田区神田猿楽町の住民からは37坪の敷地に12階建ての投資用ワンルームマンションの建設を報告した。住民側は景観破壊や日照被害を主張したが、不動産業者は経済性や採算性を理由に拒否した。工事被害の問題も未解決という。
さいたま市浦和区の住民はマンション建設による風害について報告した。「現行の風環境評価基準は成人を対象としたものであり、高齢者や子どもら風環境弱者配慮した基準に変更すべき」と訴えた。
浅草の住民は高さ約130メートルの超高層マンション「浅草タワー」の総合設計許可の取り消しを求めて東京都を訴えた訴訟を報告した。2010年10月15日に東京地裁で請求棄却され、東京高裁で控訴審が係属中である。
地裁判決でも浅草寺の景観は価値があるとしたが、浅草寺の原告適格を否定した。台東区都市計画マスタープランは建設地を「中・低層」と定めているが、地裁判決は超高層マンションをマスタープランに逸脱しないと判示した。「判決の問題点を訴えていきたい」と述べた。
川崎市中原区の住民は「プラウド元住吉III」の建築紛争を報告した。川崎市では10月1日から改正条例が施行され、マンション建設業者の提供公園の整備が厳格化される。「プラウド元住吉III」は施行の直前の駆け込み計画と批判する。敷地いっぱいに建物を配置した利益優先の計画を見直し、敷地外縁の歩道の整備と周辺建物への日照やプライバシーの配慮を訴える。
川崎市多摩区の住民は「プレシス読売ランド」の建築紛争を報告した。マンションの高さを10メートル以下(9.99メートル)にして、日影規制を逃れ、近隣の住宅の日照をゼロにする計画である。市議会にも請願を提出し、議員からは「これが人の住む環境と言えるのか」「憲法違反の建物」との発言が相次いだという。
世田谷区の住民は二子玉川ライズ(二子玉川東地区再開発)の問題を報告した。大型開発の見直しを掲げる保坂展人区長の就任による変化を述べた上で「二子玉川ライズは世田谷区財政の金食い虫になっており、税金の使い方・実態を明らかにする」と主張した。
意見交換では「人口が減少しているのにマンションが建設される矛盾」への問題意識が集中した。「開発は移動産業に過ぎない。どこかが開発で発展すれば別の場所が衰退するゼロサム・ゲームである。社会全体の発展にはならない」との発想が参加者の共感を得ていた。
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