[CML 009167] 一昨日 4/20 (水)「原発技術者からみた原発と放射能汚染の危険性」( CS 東京懇話会 緊急特別編)のご報告

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2011年 4月 22日 (金) 01:52:25 JST


  政治の変革をめざす市民連帯(略称:市民連帯、CS)の紅林進です。
   
  市民連帯・東京では、福島第一原発の深刻な事故を受けて、一昨日
  4月20日(水)に、元・東芝の原発技術者として、福島第一原発にも
  関わってこられた体験がある、山田太郎さんを招いて、「原発技術者
  からみた原発と放射能汚染の危険性」と題して、<CS東京懇話会 
  緊急特別編>を開催しました。
   
    山田太郎さんは、先日、外国特派員協会で記者会見され、「1967年
  の1号機着工時は、米国ゼネラルエレクトリック社(GE)の設計を
  そのままコピーしたので、津波を全く想定していなかった」と明かされ
  ました。また『原発を並べて自衛戦争はできない〜原発と憲法の関係〜』 
  というリーフレットも書かれています。

   
  会場の関係で当初先着40名と案内させていただいていた関係もあり、
  懇話会の開始は6時30分開始でしたが、早い方は5時前から来られて
  会場の前に列を作られておられました。定員の40名に達してもどうしても
  聞きたいという方々がおられましたので、立ち見や床に座ってでも構わない
  という方々には入場していただき、69名の方々の参加がありました。
   
  山田太郎さんは、まず心を落ち着かせるためにと尺八の演奏をされ、
  その後、自らの生い立ちや原発技術者としての経歴を紹介されました。
   
  なお外国特派員協会での記者会見を誤解され、山田さんが事故を
  起こした福島第一原発を設計したように言われて、一部ネットなどで
  批判されているが、それは誤解で、福島第一原発の建設時、山田さん
  は新入社員で、原発の設計ではなく、機械系の技術者として関わられた
  とのことです。その後各地の原発の現場の作業なども含めて35年間に
  わたり、原発技術者として原発に関わられたとのことです。しかし後半は
  原発に疑問を感じ、悶々とした日々を過ごしたとのことです。
   
  山田さんは話の本題に入る前に、自ら作られた「小さな世界のお話」
  という子ども向けに放射能汚染の恐ろしさをわかりやすく説明した
  紙芝居を上演してくださいました。それは文部科学省が今年度、つまり
  今月4月から、小中学校などの学校教育で原発の必要性を教えなさい
  というように学習指導要綱に加えたことに対抗するため、子どもたちや
  お母さん向けに作ったとのことです。
   
    そして本題では、OHPと原発のフローシート図を使われながら、原発
  のシステムの構成や原発の仕組みをわかりやすく解説され、原発が
  決して安全なものではない、非人間的なものであることを話されました。
   
  また公開された映像でも、原子炉内部も破損しているようで、東電は、
  「想定外の津波の被害」を強調することによって、地震による被害を
  過小評価させようとしているように見えるが、実際は津波が来る前に、
  地震の衝撃によって原子炉自体もかなりの損傷を受けているのでは
  ないかと話されていましたが、それは福島第一原発や他の原発でも
  再び大地震が来れば、更なる大事故につながるのではないかと危惧
  されます。
   
  また自らの現場での体験とジェイ・M・グールド、ベンジャミン・A・ゴルドマン
  共著の『死にいたる虚構−国家による低線量放射線の隠蔽-』とそれを
  わかりやすく解説したブックレットなどを紹介しながら、内部被ばくの恐ろしさ
  について述べられました。
   
  
  次いで、市民連帯の村岡到事務局長がこれまで脱原発の運動に十分
  取り組んでこなかった自らの反省も踏まえながら、私達が原発の危険性
  を認識し、それを周りの人々に伝え、新しい行動に踏み出し、脱原発の
  確かな流れを作ってゆこうと訴えました。
   
  その後、小休憩をはさんで、参加者との質疑応答が行われましたが、
  多くの方々が発言され、非常に活発に質疑応答がなされました。
    公安警察の嫌がらせを受けながらも脱原発の運動を続けられてきた
  という方からの発言もありました。

   
   
  なお次回のCS東京懇話会は、5月31日(火)に農業ジャーナリストの
  大野和興さんを話題提供者に、「TPPは日本の農業、私たちの暮らしに
  何をもたらすのか?」というテーマで語っていただきます。
   
  TPPの問題は、今回の大震災と原発事故の陰に隠れていますし、当初、
  6月までに結論を出すと言っていた菅政権も現在はそのような状況に
  ないものの、国内の農産物の放射能汚染を口実に海外農産物輸入の
  流れが作られないとも限りません。もしそのようなことになったら、東北、
  そして日本全体の農業、農村を切り捨てる人災以外の何物でもありません。
   

      また今月末には、「千葉県議選・船橋市議選結果報告と分析」をテーマに、
  CS千葉懇話会も開催します。
   
  来月5月8日(日)には、「原発事故とマスコミ報道」をテーマに、松沢弘さん
  (反リストラ産経労委員長、元フジサンケイグループ論説委員)を迎えて、
第12回CS神奈川懇話会を開催します。
   
   
              市民連帯 CS東京懇話会担当世話人 紅林進


   
   
   
   

 


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