[CML 009097] 小出先生、「政府、東電の見通しは甘い」
Yasuaki Matsumoto
y_matsu29 at ybb.ne.jp
2011年 4月 18日 (月) 23:13:29 JST
みなさまへ (BCCにて)松元
「たね蒔きジャーナル」18日の転送です。相変わらず政府、東電の見通しは甘い、ということです。事故の真相についても国民や原発労働者の被害についても深刻に考えていないようです。
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永岡です、毎日放送ラジオ「たね蒔きジャーナル」、今日も放送がありました。水野晶子さんと、毎日新聞ほっと兵庫の平野幸夫さんの案内でお話がありました。
まず、原発事故のニュース、福島第1の事故、水素爆発後の1,3号機の建屋にロボットで放射線量を測り、50ミリシーベルト/時間程度(通常は0.01ミリ、つまり今回はその数万倍!)、4.5時間で被曝限度なのです。ロボットの測定したのは建屋の入り口付近、40m離れた扉のところで270ミリシーベルト/時間もあるのです、つまり位置により放射線量は変わるのです。2号機では格納容器が壊れ、さらに高い数値も予想されます。
トレンチの水位は上がり続けて、3cm上昇、地上まで82cmです。水漏れ防止工事をやっています。
国会では菅総理と集中審議であり、工程表を実現するように菅総理は言いましたが、ステップ2で住民は戻れると言っています。原発増設計画の撤回をしており、菅総理は財政再建をしたくて、退陣を否定しています。東電の清水社長が謝罪し、津波後最善を尽くしたと言っています。原発海外戦略の見直しも言いました。
で、小出先生、リスナーからの質問で、東電の工程表が出ましたが、これで収まるかということは、収めて欲しいが、出来ないと思う、東電の見通しは今までも甘く、今回も甘いということです。
作業員の被曝環境がひどすぎて、この通りに出来ないのです。建屋内部で3号機57ミリシーベルト/時間、作業員の被爆線量から4時間半ですが、一般の人は1ミリシーベルト/年、小出先生は20ミリシーベルト/年!(放射線従事者)が上限なのですが、異常事態で、こんなことを言っていられない、事故収束のため一人100ミリシーベルトを基準にしたのですが(我慢しろ!)、とてつもない被曝を我慢しろといって、それでも足りずに250ミリにした、それを満たすのにも4時間しかダメであり、それほどひどいのです。1時間57シーベルトなら、翌日に同じ作業員は働けなくなるのです(事故収束のため)。そのため、膨大な作業員を連れてきて、被曝させないといけないのです。6〜9ヶ月なら、何千人もの作業員がいるのでは、という推測でした(つまり、長引けばもっとたくさん必要になる)。
もうひとつ、前日に1号機建屋で40mはなれたところで、270ミリシーベルト/時間も出た、どうしてこんなことになったのかは、ロボットで測ったのが最大値ではない、ロボットは決められたところを走って図ることしか出来ない、こっちは高い、こっちは低いとはならない、正確な測定をしていないのです。
もし、甘い見積もりで労働時間を考えて6〜9ヶ月というなら、作業員に過度な負担となり、それを負わせられないなら日数が延びるのです。
水棺のこと、漏水の続いている時に大丈夫かということは、到底出来ないということなのです。格納容器が壊れていて、水で満たせないのです。格納容器が壊れていない前提でこの工程表が作られており、2号機サプレッションチェンバーは壊れているので、これを補修しないと水は漏れる、修理は放射線量で無理なのです。つまり、水をかけて待つしかないのです。水棺は無理であり、工程表の大前提は成り立たないのです。
しかし、東電のやろうとしているのは小出先生の以前から言っていることと同じ(循環ラインをやる、格納容器に水をかけて、出たものを圧力容器に入れる)なのです。循環機能を作るのに、とてつもない放射線量の高いところであり、汚染水すら排出できない(また水位が戻った)、外から水を入れたら溢れる、トレンチに溢れるのは当たり前で、外からの冷却は、溢れて作業現場が汚れて、循環ループは出来ないのです。
循環ループ、安全なところで作って原子炉につけることをしたいのですが、最後は放射能の高い原子炉に、生身の人がつけないといけない、膨大な汚染水をどうかしないといけないのです。
作業員の方への不安もあります。1号機の格納容器に窒素を入れているが、1週間の予定なのに、10日続いている、これは漏れているからです。窒素を入れたら内圧は上がるはずなのに、格納容器が破損して漏れてしまうのです。窒素も、小出先生の考えでは、必ずしも入れ続けないわけではない(1号機がそうなら、2,3号機も窒素を入れないといけない)のです。アメリカから言われてやっている模様です。
近隣の住民の帰還については、工程表の甘さからであり、今までも政府は甘い予測ばかりで来た、避難も3kmからで、それも万一として、それを10km、20kmと拡大した、次々甘いのをして、それでも政府はちゃんとやってきたと言っていますが、住民の方には申し訳ないが、必ずしもそうはならないと言うことでした。現実はものすごく厳しいことを言うのが、正確に言うのが住民のためなのです。
この予測の当たることを祈り、小出先生のお話は終わりました。
私も番組に、工程表は甘いのでは、とメールをして答えが出ました。この工程表、放射能の専門家から見たら甘いのです。それをお伝えいたしました。
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