[CML 009049] Re: 続報「素直に喜べない」

miyatake miyatake at sakura11.com
2011年 4月 16日 (土) 10:49:44 JST


宮崎と申します。
> 病院の再開は大変喜ばしいことですけれど、それもまた「素直に喜べない」こ
> とです。
>  
>  その仮設の建物と機材は、南三陸町で居医療活動を行っていたイスラエルの医
> 療チームが町に寄贈したものだったからです。
>  
>  医療チームは引き上げる際、機材や医薬品をすべて寄贈したとのことです。
>  そのおかげ、志津川病院は再開できたそうです。
>  
>  これはおそらく、日本とイスラエルの友好の証として「末永く子孫代々まで受
> け継がれる」話になるでしょう。南三陸町にはイスラエルに感謝する記念碑が建
> てられるかもしれません。

必ずしも喜ばしいことではないとの話を現地ボランディアから受けました。

病院の再開とは、保険診療を始めるという意味だそうです。

災害医療ボランティアとして活動していた医療団の診療は、無料。
南三陸町はまだまだ、保険診療を再開する段階ではないという。

病院再開は、3日前に突然現れた(今から4日前)志津川病院長が言い出したこ
と。地震直後から不眠で医療活動に当たっていた地域のN医師(開業医)らの活
動はもういらない。開業に当たって、当直の医師と看護師および医療事務を行う
スタッフを派遣して欲しいとの要望。地震から一ヶ月間どこに避難していたので
しょうか。

イスラエルが機材を置いていくといった途端、どこからともなく現れたというこ
とです。まあ、院長先生だからそれに従うしかないのでしょう。
医療ボランティア団体では、当直の派遣は、災害医療派遣とは違うので早々に撤
退するところも現れたとのこと。
 そりゃそうだ。自分のところの病院だって手一杯の中、ギリギリのところで支
援活動を行っているのだから。

病院の再開とは、保険診療を行うことにより、利益を上げること。開業医のN先
生らは、まだその段階ではないと強く反対しているとのことです。
今月中には、ほとんどの医療ボランティアが引き上げてしまいます。津波以後、
続けてきた孤立している集落などの巡回診療などもなくなってしまいます。

イスラエルの残した機材に感謝しているのは、院長先生だけかもしれません。

「素直に喜べない」ですね。




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