[CML 008741] 福島原発第一事故の解決を優先させるべきか

Hayariki hedomura2 at hotmail.co.jp
2011年 4月 2日 (土) 14:09:27 JST


今回の問題の発端は浜岡原発の危険性の指摘に対し、福島第一原発を優先させるべきとの反論がなされたことです。この論理は否定されるべきもので、批判されたことは当然です。もし浜岡原発その他の原発が危険でないと主張したいならば、危険でないと反論すべきです。それをせずに福島原発事故を持ち出して圧殺することは卑怯極まりない論法です。
現実問題として、原発推進派や東電工作員が好んで使用する論法です。ここで同じ論理が出されたことは驚きでした。批判された側は忍耐強く誠実に向かい合っておりましたが、現実世界の悪意を踏まえると、そこまでされる必要は疑問です。
これは原発問題に限らず、日本で繰り返されてきた悪癖です。目の前の火を消すことを最優先とし、本質的な問題から目を背けさせます。被害者も加害者も共に手を取り合って協力することを是とし、焼け野原から経済大国にしてしまう前に進むことしかできないことを美徳とするような恥ずべきメンタリティです。
本気で福島原発事故の解決を考えるならば、原発肯定派から日本中の原発の一時停止が出てもおかしくはありません。福島事故では人手が絶対的に不足しています。大量の被曝をしないように交代で作業しなければなりません。非人道的な人海戦術は許されず、熟練労働力が求められています。福島原発の関係者で足りないならば他所の原発の作業員しかいません。他所の原発を停止することで不要になった原発作業員を事故対応に配置するくらいの案が出ないことが不思議です。「福島原発事故の解決が先決」という論法は原発反対派を黙らせるための手段に過ぎません。
「市民運動、労働組合の分裂は感情的なことでの分裂が多いです。支配者・権力者は喜んでいます。」との御指摘は正当です。しかし、今回の「福島原発事故の解決が先決」という論理は市民運動間の差異というよりも、支配者・権力者側の論理そのものです。それ故に激しい批判が起きたことは市民運動の健全性を示しています。
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『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』著者 林田力
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