[CML 005729] 利用された(?)漁船衝突事故【安全保障問題へと摩り替えか?】

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2010年 9月 24日 (金) 23:27:51 JST


プロレゴメナと申します。

尖閣諸島問題において、
>中国人船長 処分保留で釈放へ
というニュースを見て騒いでいる人たちはまず冷静になるべきだと考えます。
司法が外交に口を出した、のではなく、
三権分立の理念から言っても、
検察独自の判断は賢明と見ても良いのではないでしょうか?

尖閣諸島問題の本質は、漁業権の問題ではなく、そもそも領有権の問題です。

従って、本来は単なる漁船の事故にも関わらず、
いきなり領有権問題へと発展させるように今回は日中両国政府ともに強硬姿勢を打ち出し、
マスコミはその流れを煽り続け、
日中両国関わらず一般大衆の一部は狂奔するという事態となったことに、
私はかなりの疑問を感じていました。
尖閣諸島に関わるあらゆる事柄が、最終的には領有権問題に収束するにしても、です。


ところで、現在の民主党政権は、沖縄の普天間基地移設問題において
地元沖縄からも普天間基地は「県外」へ移設と要求され、
アメリカからは圧力にさらされ、
国外移設・県外移設・徳之島移設案等々、政策の迷走を続けさせるばかりで、
どうにもこうにも出来ない膠着状態に陥っていました。

そこへ偶然というか、良いタイミング(?)で尖閣諸島付近にて
中国漁船と海保の船舶の衝突事故が勃発した訳です。

確かに日中両国政府の強硬姿勢が何に由来したのかは明確には出来ません。

しかしながら、アメリカのクリントン国務長官が
>「尖閣は安保条約対象」
と、これまた偶然にも訪米中の前原誠司外相に述べています。

これは民主党にとって千載一遇のチャンスになったのではないでしょうか?

単なる漁船の衝突事故を、
日米安保条約に基づく安全保障問題へと摩り替えることによって、
膠着状態であった普天間基地移設問題の打開点を
見い出そうと意図しているのではないでしょうか?

マスコミは日中政府の互いの強硬な外交姿勢を煽り、
幸いにも両国国民は素直にニュースにのっかって偏狭なナショナリズムに奔っています。
結果、日本にとっては中国の「脅威」があたかも「現実感」を持っているかのように映り、
米国が沖縄の米軍基地のプレゼンスを大きくアピールできる環境が見事に作られています。

前原が事前にそこまでしたたかに計算高かったマキャヴェリストだとは思いませんが、
結果的には今回の事件を利用して上手く立ち回ったと言えるでしょう。


さて、漁船衝突問題が安全保障問題とされることで
果たして中国にはどのようなメリットが生まれるのでしょうか。

尖閣諸島領有権を強硬に主張することで、
自国内の偏狭なナショナリズムを盛り上げることに成功し、
いつの時代の国家も、その歴史において証明して来たことですが、
これは結果的に「自国内の問題から国民の目を一時的にそらさせる」という
効果をあげたのではないでしょうか?

そしてアメリカが安全保障問題にも踏み込んだことによって、
中国側も、自国の軍事力増強を正当化する大義名分をも得たのではないでしょうか?

中国・香港・台湾・日本の民衆は、
国家権力の本質をもっと冷静に理解し、動きを注視すべきだと思います。


http://mainichi.jp/select/world/news/20100924k0000e040069000c.html?link_id=RSH05
漁船衝突:中国人船長を釈放へ 「日中関係を考慮」
(毎日新聞 - 09月24日 15:03)
 沖縄県・尖閣諸島周辺の日本領海内で中国漁船が海上保安庁巡視船に衝突した事件で、那覇地検は24日、公務執行妨害容疑で逮捕・送検し、拘置していた中国人船長、※其雄容疑者(41)を、処分保留のまま釈放すると発表した。
 ※船長は、今月8日未明、中国籍の大型トロール漁船(166トン)を日本領海内の尖閣諸島で操業。久場島北西約15キロで立ち入り検査のため停船命令を出して追跡中だった石垣海上保安部の巡視船「みずき」(197トン)の右舷中央部に漁船を衝突させ、海上保安官の職務を妨害したとして公務執行妨害容疑で逮捕された。
 領海問題を巡り、停船命令に従わなかった中国船籍の漁船が巡視船に衝突させる行為を公務執行妨害ととらえて逮捕する異例の展開となった。石垣簡裁は19日、29日までの拘置延長を認めていた。
 那覇地検の鈴木亨次席検事は釈放の理由について「我が国国民への影響や、今後の日中関係を考慮した」と述べる一方、船長の行為を「追跡を免れるためにとっさに取った行動で、計画性は認められない」などと述べた。今後釈放手続きに入るが、釈放の日時は未定という。※は「簷」の竹カンムリを取る


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