[CML 005555] イーホームズ・藤田東吾バッシングの背景(上)

Hayariki hedomura2 at hotmail.co.jp
2010年 9月 8日 (水) 07:57:45 JST


【PJニュース 2010年9月8日】2005年に発覚した耐震強度偽装事件は多くの人々の人生を狂わせた。その中でも建築確認検査機関イーホームズの社長であった藤田東吾氏は耐震強度偽装事件において非常にユニークな役回りをした人物である。そのユニークな立場故、人によって様々な評価をされている。耐震強度偽装事件が風化してしまった現在だからこそ、藤田氏の位置づけを冷静に振り返る状況になったと言えるだろう。

イーホームズは姉歯秀次建築士(当時)の構造計算書偽装を国土交通省に連絡したが、耐震強度偽装事件発表後は偽装を見逃した検査機関と激しい非難の対象となった。藤田氏自身は架空増資で逮捕され、イーホームズは確認検査機関の指定を取り消された。
http://news.livedoor.com/article/detail/4995435/
http://www.pjnews.net/news/794/20100907_9
藤田氏は耐震強度偽装事件について告発を続けた。その中には姉歯建築士の偽装を最初に見破ったとされるアトラス設計の渡辺朋幸社長が一級建築士資格を持たない無資格者であったという告発もあった。

私は東急不動産(販売代理:東急リバブル)から不利益事実を隠して新築マンションをだまし売りされ、裁判となった。そのマンションの構造設計者も渡辺朋幸と記載されていた(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』ロゴス社、2009年、100頁)。
藤田氏は東急不動産と渡辺氏の関係を以下のように指摘する。

「あの人はいろんな講演会、東急不動産の講演に出向いていろんな処で自分の名まえを、構造設計士の名まえを出してますよね、構造設計で」(江口征男「作られた耐震偽装(1)公平な法適用を〜藤田東吾氏語る」JANJAN 2006年11月15日)。
藤田氏の告発はインターネットの特性を活用して情報を伝播させたことでも注目に値する(林田力「Web 2.0時代の告発者はインターネットの遊牧民を目指せ」PJニュース2010年3月22日)。

しかし、マスメディアが藤田氏の告発を大きく報道することはなかった。アパグループの耐震強度不足など藤田氏の告発の正しさが明らかになっても、依然として黙殺された。
告発と並行して藤田氏は新事業「imairu.com」や「新製品com」を立ち上げ、2007年の参議院議員選挙では「9条ネット」から立候補した天木直人氏を応援するなど精力的に活動した。自身の選挙出馬も取り沙汰された。しかし遅くとも2008年以降は藤田氏からインターネットを通した発言はなく、「imairu.com」や「新製品com」のウェブサイトも相次いで閉鎖された。

耐震強度偽装事件において藤田氏の率いるイーホームズは、偽装を見逃した検査機関として激しい批判を受けた。偽装の見逃しは他の民間検査機関や特定行政庁(地方公共団体)でも行われており、実態はイーホームズだけの問題ではない。その意味でイーホームズの確認検査に問題があったとするバッシングは不当という主張は一理ある。

しかし、イーホームズがバッシングされた背景は、藤田氏が主張するほど単純ではない。藤田氏はイーホームズをスケープゴートにするための国土交通省の偏向したリークと、それに踊らされたマスメディアを原因とする。それは確かに一因である。しかし、イーホームズが激しくバッシングされた背景には別の事情もある。【つづく】
(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』著者)




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