[CML 006265] リクシル・ベイスターズ消滅を歓迎:林田力

Hayariki hedomura2 at hotmail.co.jp
2010年 10月 31日 (日) 21:44:28 JST


【PJニュース 2010年10月28日】プロ野球球団・横浜ベイスターズの売却交渉が打ち切られた。10月27日に明らかになった。球団は来期もTBSがオーナーで、横浜を本拠地とする。住宅設備大手の住生活グループが買収した場合には球団名がリクシル・ベイスターズとなると予想されていたが、その可能性も消滅し、野球ファンにとっては朗報である。

TBSの財津敬三社長は会見で、ドラフト会議や球界日程、球団への影響などを総合的に判断し、TBS側から交渉を打ち切ったと説明した。横浜市の林文子市長が「大変うれしくほっとした」と表明するなど、地元ファンには好意的に受け止められている。

住生活グループには、そもそも名乗りを挙げること自体が売名目的であったのではないかとの批判も出ている。横浜ベイスターズは球団名に企業名がないことが示すとおり、地域志向の強い球団である。そのような球団を宣伝志向の強い住生活グループが経営することには無理があった。

そもそも球団名の本命と報道されたリクシル・ベイスターズが噴飯物である。リクシル(LIXIL)は2010年1月から使用を開始したばかりの住生活グループのブランドである。住生活グループは買収により拡大しており、トステムやINAXのように知名度の高い企業もあるものの、グループとしては統一感が欠ける。それ故にグループブランドが重要であり、球団名になるならば効果絶大である。
http://news.livedoor.com/article/detail/5101044/
http://www.pjnews.net/news/794/20101028_1
しかし、歴史が浅く、消費者に浸透していないブランドを球団名に使わせることはプロ野球の恥である。過去にプロ野球はライブドアの参入を拒否した。そこにはIT企業への偏見があったとも批判される。その当否は別に議論される問題であるが、リクシルを球団名とすることに反発しなければ過去の論理と矛盾する。

加えて球団経営は住生活グループのマイナスにもなる。一時期ほどではないものの、日本社会におけるプロ野球の関心は高く、そのオーナーになることは注目を集めることになる。住生活グループも宣伝効果を期待していたが、注目を集めることにはマイナスの注目も含まれる。

実際に週刊文春2010年10月28日号では「“ベイスターズ買収”住生活グループが300人「大量解雇」!」と報道された。トステムなど住生活グループの傘下企業では以前からリストラに積極的である。国内工場を閉鎖し、海外への移転を進めている(林田力「住生活グループの横浜ベイスターズ買収に違和感」PJニュース2010年10月18日)。このような事実も球団買収に名乗りを挙げることで注目されてしまう。
http://news.livedoor.com/article/detail/5079035/

タイミングが悪いことにホームセンター・ビバホームを経営するトステムビバでも問題が発覚した。公正取引委員会は2010年10月21日、トステムビバが下請け企業51社に支払う代金計約5183万円を不当に減額したとして、下請法違反(減額の禁止)で勧告した。

神奈川県の松沢成文知事は「球団を運営するような企業は高い倫理が必要」と主張した。これに対しては企業寄りの立場から事業性を無視した要求を企業に求めるべきではないとの反論が聞こえてきそうである。しかし、多くの関心を集める球団オーナー企業に倫理性が欠けていればバッシングも大きくなる。積極的に倫理的な行為をしないまでも、少なくとも倫理に反することはしないという倫理性は必要である。【了】



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