[CML 006208] Re: Re5: 前田検事に特別公務員職権濫用罪を...

maeda akira maeda at zokei.ac.jp
2010年 10月 29日 (金) 12:28:57 JST


前田 朗です。

10月29日

東本さん

台風接近にもかかわらず絶好調ですね。

こうまでして次から次と絢爛豪華な詭弁珍弁垂れ流しに邁進する猛烈なエネル
ギーはどこから生じるのでしょうか。素晴らしすぎて、みな、声も出ません。

東本さんは次のように書いています。

:

>
> 審査補助員弁護士が検察審査会委員に示したという1958年の最高裁大法廷
> 判決は「暴力団組長のガードマンが拳銃を所持していた場合、組長の指示がな
> くても共謀を認定した判例」(毎日新聞 2010 年4月28日)であり、同弁護士
> が左記の判例を審査会委員に示した(として)主たる意図は、「暴力団組長の
> ガードマンが拳銃を所持していた」という同判決の認定の方を重要視した「事
> 実」の提示ではなく、あくまでも「共謀(共同正犯)の認定」に関わる最高裁
> の判例を紹介するというところにあったはずです。同審査会では「小沢氏と秘
> 書の謀議があったのかなかったのか」がまさに審査の焦点になっていたわけで
> すから、同問題についての最高裁の判例を審査会委員に紹介するのは法律の知
> 識を有する助言者として当然の職務ということができるでしょう。その際、同
> 弁護士が言ったという「暴力団や政治家という違いは考えずに、上下関係で判
> 断して下さい」という説明は、本事案では「共謀(共同正犯)」が成立するか
> 否かが問われているわけですから、「『事件』の違いなどの枝葉末節に捉われ
> ずにその本質(「共謀(共同正犯)」が成立するか否か)を見据えて審議して
> ください」という意味でむしろ当然な説明というべきものでしょう。
>
> さらに最高裁には「昭和三十年代の暴力団紛争において、犯罪実行に自ら加わ
> らない暴力団の組長
> など『黒幕』処罰を目的として確立された共謀共同正犯という判例理論があ」
> るが、半世紀後の今日にわたるまで、そのほとんどが暴力団にのみ適用されて
> きている」(wiki「共謀罪」)という事情もあります。暴力団以外の者に対す
> る「共謀(共同正犯)」に関する判例は「ほとんど」ないのです。審査補助員
> 弁護士が「共謀(共同正犯)」に関する判例の事例として「暴力団内部の共謀
> の成否が争点となった判例や、犯罪の実行行為者でなくても謀議に参加すれば
> 共犯として有罪になるなどと認定した1958年の最高裁大法廷判決を審査員
> に示し」(上記読売新聞)たとしても無理からぬものがあります。



第1に、この文章には、次の疑問Aがあります。

1)1958年の最高裁判決とは、練馬事件判決です。この事件は、暴力団によ
るものではなく、<労働争議に関する日本共産党員によるものです>。1958
年5月28日の最高裁判決です。それまでの大審院判決や最高裁判決における共
同意思主体説の理論を変更して、間接正犯類似説的な理論を適用したことで知ら
れるリーディングケースで、どの刑法教科書にものっています。

2)共謀共同正犯に関する最近の最高裁判決は、いわゆるドラム缶不法投棄事件
に関する2007年11月14日の最高裁判決です。暴力団によるものではな
く、<港湾業・倉庫業者>によるドラム缶不法投棄事件に関する判決です。

3)このように、共謀に関する判例は暴力団事件以外「ほとんど」ないという東
本さんの主張は事実に反します。刑法教科書を開けばすぐにわかることです。

4)東本さんは、「毎日新聞」や「wiki「共謀罪」」が間違っていたので、自分
の間違いではないと強弁するかもしれません。しかし、刑法教科書や判例集を手
元に持っていなくて、東本さんのようにネット上でクズ情報だけかき集める人で
あっても、「共謀共同正犯」や「練馬事件」で検索すればすぐにわかることです。

(もっとも、東本さんは「日本共産党員はまさに暴力団だ」とお考えなのでしょ
う。東本さんと暴力団の統一戦線が実現する日も近いかもしれません(笑))。


第2に、次の疑問Bも重要です。

仮に、共謀に関する判例が暴力団事件しかないという東本さんの主張が正しかっ
たとしましょう。判例が暴力団事件しかないとすれば、審査補助員弁護士には大
きく分けて2つの選択肢があります。

(1)共謀に関する判例は暴力団関連だけだから、暴力団と政治家の小沢一郎を
同列において説明する方法。

(2)共謀に関する判例は暴力団関連だけだから、共謀理論を類型の異なる政治
家の小沢事件には適用できないと説明する方法。

  この2つは同等の資格で並立しているはずです。ところが、東本さんは、第
1の方法しかありえないという前提を何の説明もなく持ち出して、それを根拠に
議論しています。

以上のように東本さんの文章はいたるところ詭弁珍弁、論理の飛躍、こればかり
です。屁理屈がとぐろを巻いているだけです。詭弁と屁理屈を除くと、東本さん
の文章には他人に対する誹謗中傷しか残りません。いつもこうです。

東本さんが無責任なのは、インチキ情報ばかり並べ立てて、それを根拠に他人を
非難していることです。そもそも間違いだらけで有名なwiki情報を根拠の一つに
して他人を非難するなど、無責任としか言いようがありません。せいぜい、
「wikiにはこう書いてありますけど、違うでしょうか」と書くのが常識人です。

東本さんの投稿には、あまりにも虚偽が多すぎて、その一つひとつを指摘する事
は不可能です。ここまで間違いだらけだと、単なる過失ではなく、意図的にデマ
垂れ流しをしているのかと疑いたくもなります。今回のところは、東本さんの詭
弁と屁理屈と言っておきますが、今後もおなじことが続くようなら、東本さんの
意図的デマ垂れ流しと判断する事にします。

*余談ですが、共同意思主体説は、大審院判事・中央大学教授の草野豹一郎が考
案し、戦後はその弟子である中央大学教授の下村康正が唱えた理論です。私は下
村教授の講義およびゼミを学部・大学院を通じて何年も受講しました。下村教授
の著書や論文も何冊も読みました。(指導教授は別です。私は共謀共同正犯も共
謀罪も認めません。)30年前、下村教授の共謀共同正犯論は圧倒的少数説でし
た。判例と下村教授だけで、他の有力学者はみな共謀共同正犯反対でした。しか
し、時代は変わるもので、団藤重光、平野龍一らが、「いくら批判しても判例は
変わらないから、仕方がない。共謀共同正犯を認めよう」と言い出して、あっと
いう間に、学説上も有力説になりました。ここに学者の退廃を見ることできま
す。私は下村教授をあまり評価していなかったのですが、彼の一貫性、孤高の学
者ぶりは評価しています。他方、間接正犯類似説は、東京大学教授の団藤重光の
弟子の藤木英雄が考案し、その後有力になった見解です。共謀共同正犯を認める
学説にはいろんな理論がありますが、練馬事件判決以後はこの見解が有名です。





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