[CML 006035] 若年層右傾化の背景と限界(下)

Hayariki hedomura2 at hotmail.co.jp
2010年 10月 18日 (月) 20:49:35 JST


【PJニュース 2010年10月18日】私は若年層の右傾化の背景を格差社会化による若年層の貧困と分析した。非正規雇用の拡大など若年層が割を食っていることは事実である。その意味で若年層が世代間格差に目を向けることは正当である。この点の認識が左派には決定的に欠けていた。これは左派が社会に不満を抱く若年層を取り込めず、若年層が右傾化した外部要因でもある。
私は右派でも左派でもない。私が社会性を強めた契機は東急不動産との新築マンション購入トラブルであった。右派であるか左派であるかは問題外であった。{}小平氏は「黒い猫でも、白い猫でも、鼠を捕るのが良い猫」と発言したが、私も東急不動産だまし売り裁判の助けになるならば党派やイデオロギーは問題にならなかった。

しかし、新築マンションだまし売りに苦しむ私に共感してくれた存在は決まって左派であった。日本には実際に苦しんでいる人々の受け皿になりうるものは左派系の団体や運動ばかりという現実がある(林田力「主権回復を目指す会が在特会を批判」PJニュース2010年8月21日)。
http://news.livedoor.com/article/detail/4958954/

私が左派に見えるならば、苦しむ人に冷たい日本の右派の偏狭さが原因である。この偏狭さは、草の根保守が教会を地盤とする米国などと決定的に異なる点である。そのような私でも左派の体質に疑問を感じることがあった。平等を重視する一方で、世代間差別には無自覚な点である。その一例として私が呼びかけ人に名を連ねるメーリングリスト「CML(市民のML)」で若い女性議員を「ちゃん」付けで呼ばれた件がある。

「ちゃん」付けした当人は「自分の子どもくらいの世代の女性議員に「ちゃん」付けすることは親しみを込めてのもので、差別的意図はない」と主張した。一方で、当人は発言者に差別的意図がなくても差別の構造を生み出す発言は問題であると他者の発言を批判していた。この点の矛盾を指摘したが、問題意識が通じたかは疑わしい。

このような体質がある限り、若者から広汎な支持を得ることは難しい。世代間差別に無自覚な左派の体質への絶望と反感が、社会に不満を持つ若者を右傾化させた側面がある。前述のとおり、私はマンション購入トラブルを出発点にしているため、その助けになる限りにおいて右派とも積極的に情報交換している。彼らは左派に「団塊世代の懐古趣味」というステレオタイプなイメージを抱いている。左派のイデオロギー以前に世代間ギャップへの抵抗感が強かった。その意味で右傾化と世代間差別批判はマッチする。
http://news.livedoor.com/article/detail/5079097/
http://www.pjnews.net/news/794/20101014_9
私も世代間差別について問題意識を有している。それでも私が右傾化しなかった理由は新築マンションをだまし売りした不動産会社という明確な敵を認識していたためである。正しい敵を認識していたために、「在日特権」のような虚構に矛先を向けることもなかった。

世代間差別は韓国・朝鮮人差別に比べれば取り組む価値のある問題である。しかし、十羽一からげな高齢者批判は、世代間差別を生み出した制度的・構造的要因を放置してしまう。また、高齢者の中にも社会的弱者は多数存在するが、そのような層を叩いて卑小な自尊心を満足させるならば、韓国・朝鮮人差別と同じ病理に陥る。

現在日本は多くの矛盾を抱えており、若者は怒って当然である。むしろ大人しすぎるくらいである。しかし、間違った方向に怒ることは矛盾に責任のない他者(在日韓国・朝鮮人など)を傷つけ、本来の矛盾を温存させてしまうことになる。その意味で社会性に目覚めた若年層が右傾化する現状は社会にとって大きな損失である。【了】



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