[CML 005950] 尖閣問題に対する革新政党の姿勢への懸念(下)

Hayariki hedomura2 at hotmail.co.jp
2010年 10月 13日 (水) 21:42:26 JST


【PJニュース 2010年10月13日】そして社民党も共産党も「生活が第一」を掲げた民主党に埋没している。その状況の中で、前時代的な国家意識を前面に出すことで党勢拡張を狙うことは保守政党ならばともかく、革新政党にとって悪い冗談である。

第二に政党にとって政権与党の失策に乗ずることは合理的とする発想である。各種調査では国民の多数が菅政権の弱腰外交に失望したとされる。それならば領土問題で毅然とした主張をすることは党勢拡張に有効である。

しかし、この発想には危険な側面がある。軍国主義・ファシズムを煽り、議会制民主主義の首を絞める可能性があるためである。戦前の統帥権干犯問題が好例である。これは戦前の反省から平和主義を信奉する革新政党にとって最優先で避けなければならないことである。

当然のことながら、革新政党の主張は無責任なネット右翼の好戦的言説とは一線を画している。社民党の談話では以下のように述べる。

「双方が過度なナショナリズムをあおることは、結果的に日中両国にとってもマイナスとなり、事件の日中関係に対する影響を最小限に食い止めるよう、冷静かつ抑制的な言動や対応をすべきである」
http://news.livedoor.com/article/detail/5068477/
http://www.pjnews.net/news/794/20101010_8
共産党も前述の記事で「話し合いで平和的に解決することが何よりも重要」と強調する。このように革新政党は平和主義者としての立場を守っているものの、それは完全な免罪符にならない。領土問題で強硬な主張を展開することで、社会全体が好戦的な雰囲気になることに寄与しているためである。

社民党も共産党も世論に絶対的な影響力を有している訳ではない。「領土問題で譲るつもりはないが、平和的な解決をすべき」という主張は、「領土問題で譲るな」という声が大きい時には前段の大合唱に同調したと見られ、後段の主張は消えてしまいがちになる。

社民党は日中双方に対して「冷静かつ抑制的な言動」を求めている。しかし、その直前の段落では中国政府に拘束された建設会社・フジタ従業員の早期釈放を要求しており、中国政府に対する要求の意味合いが強いと解釈できる。中国側には最初に強硬姿勢をとった自国を棚に上げていると映ってしまう。

ナショナリズムの呪縛から解放された価値を打ち出すこと。それが革新政党飛躍の要因と考える。【了】



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