[CML 005940] 尖閣問題に対する革新政党の姿勢への懸念(上)

Hayariki hedomura2 at hotmail.co.jp
2010年 10月 12日 (火) 20:09:00 JST


【PJニュース 2010年10月12日】尖閣諸島沖での海上保安庁巡視船と中国漁船の衝突漁船では保守政党から革新政党まで気持ち悪いほどにそろって中国を非難し、民主党の弱腰外交をたたいている。しかし、この問題で革新政党が毅然(きぜん)とした姿勢をアピールすることが好ましいかは疑問である。

社民党は福島みずほ党首名義で2010年9月27日に談話「尖閣諸島沖での中国漁船衝突事件について」を発表した。そこでは以下のとおり、尖閣諸島の日本領有や取り締まりを当然とする。
「尖閣諸島は、歴史的にみて明らかに日本の領土であり、沖縄県石垣市に属する島である。領海内で他国の漁船が操業することは、特段の取り決めがない限り断じて認められないことであり、海上保安庁が取り締まることは当然である」

そして菅直人政権に対し、巡視船の写したビデオ公開も含め、国民に対して中国人船長の逮捕から釈放にいたる過程を明らかにすることを要求する。

日本共産党も同様である。機関紙「しんぶん赤旗日曜版」2010年10月10日号では先週に引き続き、一面で尖閣問題を取り上げるほどである。記事タイトルは「尖閣領有は正当」で、志位和夫委員長が仙谷由人官房長官に尖閣諸島の問題についての党の見解を申し入れたことが中心である。
http://news.livedoor.com/article/detail/5066165/
http://www.pjnews.net/news/794/20101010_7
共産党は全千島列島を日本領と主張するなど領土問題では政府以上に強硬な面がある。それ故に共産党の主張は今更驚くことではない。しかし、毎週一面で取り上げるということには特定の政治的意図がある。世の中には尖閣問題以外にも様々な政治的問題が存在する。それらを押しのけて尖閣問題を毎週一面に掲載することは、尖閣問題の主張のアピールを優先させたことになる。

特に「しんぶん赤旗日曜版」は共産党のコアな支持層以外のライトな支持者も購読する媒体である。その一面に連続して掲載することは、その主張によって党勢の拡大を狙った戦略と見ることができる。この戦略については2つの観点から評価できるが、何れも合理性は疑問である。

第一に領土は国家の基本要素であり、領土問題を優先することは当然との考え方である。しかし、これは近代主権国家という一時代前の国家観に引きずられた発想である。人権意識の低い日本は個人よりも国家、私権よりも公益が優先される傾向があったが、今や大政党が「国民の生活が第一」を堂々と掲げる時代になった。【つづく】



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