[CML 005932] 軍事ロボ製造企業CEOに戦争責任を問う!

杉原浩司(Koji Sugihara) kojis at agate.plala.or.jp
2010年 10月 12日 (火) 01:08:10 JST


【報告】
軍事ロボット製造企業アイロボット社のCEOに戦争加担の責任を問う!
                
                 [転送・転載歓迎/重複失礼]

 10月7日(木)夕方に東京・御茶の水の明治大学リバティホールで行わ
れた米アイロボット社創立20周年記念「コリン・アングル プライベート
セミナー」( http://www.irobot-jp.com/event/seminar20101007/ )に
参加しました。同社の看板製品は日本でも販売されている掃除ロボ「ル
ンバ」と、戦場ロボ「パックボット」。軍事部門は売上の3分の1を占め
ています。パックボットはアフガニスタンやイラクなどでのIED(即
席爆発装置)の探知・処理などで「活躍」しており、映画『ハート・ロッ
カー』にも登場します。ステージ上にはルンバとともにパックボットもし
っかりと置いてありました。

 はじめに、明治大学の黒田洋司准教授が講演しましたが、「日米ロボッ
ト研究の違い」をテーマにしながら、軍事ロボットの問題には一言もふれ
ませんでした。続いてアイロボット社CEO(最高経営責任者)のコリン
・アングル氏が、起業から「成功」に至るまでを逸話を交えながら講演。
彼はイラクでの爆弾処理映像も見せながら「かっこいいもの、すばらしい
ものを作り、お金儲けをして、最終的に世界を変えたい」と主張しました。 

 コリン氏講演後の質疑応答で、私も意を決して質問しました。「P・W
・シンガーの書いた『ロボット兵士の戦争』(NHK出版)にアイロボッ
ト社の記述もある。ロボット戦争には二重のグレーゾーンが存在すると思
う。第一に、国際法違反の戦争に兵器供給する企業の戦争責任。そしてロ
ボット兵士、特に完全自律型ロボットの戦争犯罪をどう裁くべきか。考え
をうかがいたい」と。

 これに対してコリン氏は、「パックボットは負のロボットではなく、人々
の生命を、世界中の兵士を助けている。ハリウッド映画の影響で人々の
ロボットへの懸念が増しているが、地雷(IED)の方を懸念すべきだ。
ロボットを使うことでより人道的、安全な可能性が生まれ、世界の対立を
終焉させることができる。当社のロボットが世界中で使われ、殺されるこ
とを防いでいることに誇りを持っている」。
 違法な戦争加担の正当化に私は反論。「イラク戦争自体が非人道的な
戦争ではないのですか」。すると、隣の席の人が「ここで彼に言うことじゃ
ない」と声を挙げました。私は「彼は責任を負うべきだ。それで儲けてい
るのだから」と述べたのですが、司会者はそそくさと次の発言者を指名し
てしまいました。コリン氏の答えは想定内でしたが、私はむしろ、会場の
参加者にきちんと考えてほしかったのです。

 ちなみに、パックボットの増強版である同社の「ウォリアー」は、上部
にUSBポートを搭載したモバイル・プラットフォーム(土台)であり、
センサーや銃、戦闘用カメラ等を接続可能。『ロボット兵士の戦争』著者
のシンガーは、アイロボット社の急成長について「確かにわくわくする話
だが」と述べつつも、こう書いています。「アイロボットは(アイザック
・アシモフの)『われはロボット』の警告を見過ごしているのかもしれな
い。」「(彼の『ロボット三原則』の)第一の原則は最も基本的で、『ロ
ボットは人間に危害を加えてはならない。また、危険を看過することによ
って人間に危害をもたらしてはならない』というものだ」。
 私たち日本の消費者が掃除ロボ「ルンバ」を買うことは、アイロボット
社を儲けさせることによって、軍事ロボットの増産に間接的に加担してい
るとも言えるでしょう。日本の研究者が米軍にカネの力で囲い込まれつつ
ある問題なども含めて、ロボット戦争と私たちのつながりを注視していく
必要がありそうです。

     杉原浩司(核とミサイル防衛にNO!キャンペーン)

     <核とミサイル防衛にNO!キャンペーンのブログ>
     http://nomd.exblog.jp/


【お薦め!】
◆10月17日(日) 午後9時〜9時50分  NHK総合テレビ
「貧者の兵器とロボット兵器〜自爆将軍ハッカーニの戦争」
http://www.nhk.or.jp/special/onair/101017.html

【資料】
P・W・シンガー『ロボット兵士の戦争』( http://amzn.to/bKwerh )
書評(日経):高橋和夫氏(放送大学)
http://s.nikkei.com/bUJSbN 
     




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