[CML 006413] 尖閣衝突事件:報道とビデオからわかる事件当日の経緯(作業仮説)

T. kazu hamasa7491 at hotmail.com
2010年 11月 11日 (木) 08:20:14 JST


ni0615です。
引用・転載は出所を明示してくだされば幸いです。


いわゆる「ビデオ流出犯人」の事情聴取によって、マスコミの荒波に揺らされる私たちには
何が問題の本質なのか、ますますわかりにくくなっています。
以下は流出ビデオを見た後の私の<作業仮説>です。これから流出ビデオを見ようとする方
の参考になればと、投稿いたします。

できるだけ客観的にとおもっても、それも私の主観です。皆さんの御意見を頂戴したいと思い
ます。



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尖閣衝突事件:報道とビデオからわかる事件当日の経緯(作業仮説)
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★以下は、あくまでも日本側の情報にみによるものです★


<事件関係船舶>
海上保安庁巡視船(4隻ないしは5隻) 
・指揮船「(不明)」(毎日記事によれば「よなくに」とは別の船)
・一番船「よなくに」(1349排水トン)
・二番船「はてるま」(1300排水トン)(2番船であることは、ビデオ内の応答音声で判明)
・三番船「(不明)」
・四番船「みずき」 ( 197排水トン)(4番船であることは、ビデオ内の応答音声で判明)

中国漁船
・「〓(みん)晋漁5179」(166最大積載トン)(〓門がまえに虫)

排水トン表示の船舶重量 >> 最大積載トン表示の船舶重量 
・・・・・積荷が少なければ示された数字差の数倍の実質差がありうる。 


<時系列>

2010年9月7日、09:00過ぎ:(毎日記事)「よなくに」のレーダーが、久場島の領海線付近で
船影の群れをとらえ、「よなくに」は指揮船(船名不詳)に報告 

09:??:(毎日記事)まもなく網を広げるトロール漁船が見えた。 

09:28:流出ビデオ「よなくに」編開始。「よなくに」漁船前方まわりこみ。退去勧告放送中。 

09:29~09:38:編集で映像は断続 

09:38~09:55:ビデオの空白 

09:55:「該船停船した」退去勧告放送なし。漁船は揚網中。
 
10:00~10:07:平野カメラと仲座カメラが重複。ナレーションはどちらも平野。
 
10:10:「これから該船の左舷側に行って、網を揚げる様子を撮ります。
 
10:12-3:漁船前方まわりこみ
 
10:15:まわりこみ途中で衝突、漁船逃走。
(以下毎日記事)「10時15分、久場島北北西約12キロ、該船と接触」。「よなくに」
から最初の接触が無線で指揮船に入った。指揮船は念のために「接舷しようとしていたのか」
と尋ねたが、過失がないことを確認すると、付近で警戒中の「みずき」(197トン)に
「連携して立ち入り検査するように」と指示した。
 
10:25:流出ビデオ「よなくに」編終了
 
10:25~10:54:ビデオ空白 

10:54:流出ビデオ「はてるま」編開始、シーンは漁船への急接近から。「みずき」の航跡は
接舷強行を感じさせる 

10:55:流出ビデオ「みずき」編開始、シーンは漁船と並進状態から。(以下毎日記事)「み
ずき」は漁船の左前方を約70メートルの間隔を取って並走していたが、漁船との距離は狭
まっていった。 

10:56:2回目の衝突、漁船逃走。
 
10:57:流出ビデオ「みずき」編終了。
 
10:58:流出ビデオ「はてるま」編終了。以下、ビデオ非公開。 

12:55:強行接舷。
(以下毎日記事)排他的経済水域(EEZ)に入った午後0時55分、久場島北北西約27
キロで「みずき」が緩衝材付きの船首をぶつけて強行接舷。同56分、なだれ込んだ保安官
6人がエンジンを止めた。船長らは観念したのか、おとなしく従った。  「該船停止!」。
「みずき」の保安官がトランシーバーで報告し、ビデオテープを別の巡視船の保安官に手渡
した。 

??:??:映像の電送
(以下毎日記事)映像は指揮船から電送され、尖閣の領海内で外国漁船が初摘発された事件
の捜査が始まった。中国漁船が「みずき」に幅寄せする約15秒間を見た保安官は振り返る。
「近づいて来たな。危ないな。来るぞ。あっ、ぶつかったと心の中で叫んだ」
  事件当時、海上保安庁を管轄する国土交通相だった前原誠司外相も「ビデオを見る限り、
悪質な事案であると思った。その意見を海上保安庁には伝えた」と後に明らかにしている。
  (中略)船長逮捕には(当時外相だった岡田氏を含めた)2人の有力閣僚の主導があっ
た。
  船長逮捕を主張した海保には実はハードルもあった。巡視船への衝突を公務執行妨害容
疑で立件した経験がなかったのだ。  ただ、海上保安庁と同じころ届いたビデオを見た那
覇地検の判断は違った。「ばっちり撮れている。公務執行妨害でいこう」。漁船と「みずき」
のGPSデータから航跡を描くと、巡視船は直線なのに対し、漁船は左へ曲がるカーブを描
いていた。尖閣の領海内で外国漁船を初めて立件する証拠は固い--。地検側の強い意志の
もと、検察と海保の腹は決まった。
   
16:40と21:00ごろ:官邸で関係官庁の非公式会議。
(毎日記事)2回目の会議。海保側からビデオでの説明と公務執行妨害容疑で逮捕状を請求
する方針が、仙谷由人官房長官にも示された。
 
22:30:逮捕状が請求された。


<私の参照情報>
 
A.毎日記事
http://mainichi.jp/select/world/news/20101001ddm010040134000c.html

~~~~~~~~~~~~~(一部引用開始)
◆衝突の経緯 

 尖閣諸島の領海線に沿ってパトロール中の巡視船「よなくに」(1349トン)のレーダ
ーが、久場島の領海線付近で船影の群れをとらえたのは7日午前9時過ぎだった。海上保安
官が画面の「点」を数えると、領海内に約30、領海外に約40。いずれも静止していた。 

 「よその国の漁船が操業しているな」。「よなくに」は指揮船に報告し、久場島北北西約
12キロと、最も領海を侵している「点」にへさきを向けた。 

 領海内では8月中旬から中国漁船の違法操業が増えていた。今年は海流の影響か、カワハ
ギなどの豊漁が続く。魚釣島から約27キロ北東の離れ小島・久場島は、監視の目が届きに
くい。 

 まもなく、網を広げるトロール漁船が見えた。船体には「〓晋漁5179」の文字。
「〓」は中国福建省の呼称。「晋」は省中部の晋江市。中国漁船だった。 

 「ここは日本の領海だ。退去しなさい」。電光掲示板に表示された中国語の警告を見せる
ために「よなくに」が漁船の前を横切る。すると、漁船が動き出し、かじを切らず「よなく
に」の船尾をこすって逃げた。 

 「10時15分、久場島北北西約12キロ、該船と接触」。「よなくに」から最初の接触
が無線で指揮船に入った。指揮船は念のために「接舷しようとしていたのか」と尋ねたが、
過失がないことを確認すると、付近で警戒中の「みずき」(197トン)に「連携して立ち
入り検査するように」と指示した。 

 「止まりなさい」。追いついた「みずき」が拡声機と電光掲示板で繰り返し停船命令を出
した。甲板では警告を無視する模様を保安官が証拠としてビデオカメラに収めていた。「み
ずき」は漁船の左前方を約70メートルの間隔を取って並走していたが、漁船との距離は狭
まっていった。 

 保安官は「ぎりぎりになったら避ける」と思っていた。しかし、「幅寄せ」が15秒ほど
続いた午前10時56分、漁船の左舷船首が「みずき」の右舷中央から後方に衝突した。 

 接触を回避するにはエンジンを逆回転させるが、その形跡はなかった。船首が「みずき」
の甲板にせり出す形で接触した後、漁船は領海外へと逃げた。「『みずき』から各船へ。該
船、本船に接触。久場島北西約15キロ」「該船、なお北へ逃走中」 

 「通常の事案ではない」。2回目の衝突で、第11管区海上保安本部(那覇市)の空気は
一変した。最初の接触時は「軽微だがぶつけられているし、止めて検査せざるをえないな」
とおおらかに受け止めていた。しかし、現場の気象条件は特段悪くはなく、漁船の操船ミス
の可能性はまずない。 

 「漁船がかじを左に切り、速度を上げない限り、左前方を直進するみずきにはぶつからない」。11管は対策本部を設置してヘリコプターを急行させ、現場に展開する3隻に放水による進路規制を指示。「みずき」には「止まらないなら強行接舷して立ち入り検査しろ」と命じた。 

 だが、漁船は蛇行しながら逃げ続け、甲板の船員が「あっちへ行け」とばかりに激しい身
ぶり手ぶりを繰り返した。排他的経済水域(EEZ)に入った午後0時55分、久場島北北
西約27キロで「みずき」が緩衝材付きの船首をぶつけて強行接舷。同56分、なだれ込ん
だ保安官6人がエンジンを止めた。船長らは観念したのか、おとなしく従った。 

 「該船停止!」。「みずき」の保安官がトランシーバーで報告し、ビデオテープを別の巡
視船の保安官に手渡した。映像は指揮船から電送され、尖閣の領海内で外国漁船が初摘発さ
れた事件の捜査が始まった。 



 ◇証拠ビデオ、後押し

 ◆逮捕の判断 

 東京・霞が関にある海上保安庁。巡視船「みずき」から回収したビデオテープが電送され
た7日午後4時ごろ、オペレーションルームの大型テレビモニターにビデオが再生された。 

 中国漁船が「みずき」に幅寄せする約15秒間を見た保安官は振り返る。「近づいて来た
な。危ないな。来るぞ。あっ、ぶつかったと心の中で叫んだ」 

 漁船の喫水線付近の波の立ち方などから漁船がかじを切り、衝突回避のためのエンジンの
逆回転もさせていないことが見て取れた。 

 政府内で船長逮捕を強く主張したのは、当時外相だった岡田克也民主党幹事長だった。岡
田氏は事件発生時、ドイツへの機内にいた。独要人との会見後、ベルリンの空港に向かう車
中で、官邸サイドと国際電話で協議し「こういうことは粛々とやらなければだめだ」と主張
した。 

 岡田氏は5月の日中韓外相会談の席上、突然、中国の核軍縮を訴え楊潔〓(ようけつち)
外相を激高させたり、7月の東南アジア諸国連合(ASEAN)地域フォーラム(ARF)
では、南シナ海の領有権問題に絡んで中国の動向をけん制した。対中強硬派と目される。 

 「日本は法治国家だ。当初この問題が起きた時、私も、小泉(純一郎)政権の時の自民党
のやり方が頭の中に浮かんだ」。岡田氏は党幹事長転出後の29日、事件を振り返る中で語
った。 

 04年3月、中国人7人が尖閣諸島に不法上陸して日本側に逮捕された。当時の小泉首相
は司法手続きに入らず強制送還した。その後、小泉氏は「政治判断」の存在を認めていた。
岡田氏はこれを批判した。「事を荒立てないなら、そういうやり方もあっただろう。しかし、
日本の巡視船が傷つけられるようなことが起きた時、取り調べもしないことはあり得ないだ
ろう。そう考え、船長を逮捕した」 

 事件当時、海上保安庁を管轄する国土交通相だった前原誠司外相も「ビデオを見る限り、
悪質な事案であると思った。その意見を海上保安庁には伝えた」と後に明らかにしている。
船長逮捕には2人の有力閣僚の主導があった。 

 船長逮捕を主張した海保には実はハードルもあった。巡視船への衝突を公務執行妨害容疑
で立件した経験がなかったのだ。 

 ただ、海上保安庁と同じころ届いたビデオを見た那覇地検の判断は違った。「ばっちり撮
れている。公務執行妨害でいこう」。漁船と「みずき」のGPSデータから航跡を描くと、
巡視船は直線なのに対し、漁船は左へ曲がるカーブを描いていた。尖閣の領海内で外国漁船
を初めて立件する証拠は固い--。地検側の強い意志のもと、検察と海保の腹は決まった。 

 その後、午後4時40分と同9時ごろに、官邸で関係官庁の非公式会議が開かれた。2回
目の会議。海保側からビデオでの説明と公務執行妨害容疑で逮捕状を請求する方針が、仙谷
由人官房長官にも示された。10時半、逮捕状が請求された。 

~~~~~~~~~~~~~(引用終了)


参照情報B.流出ビデオの末裔

◆報道によると、流出ビデオは那覇地検に証拠として提出した4本が、Youtubeにアップロー
ドされる際に長いものが分割されて6本になったとのことである。 

◆現在WEBに残っているものが流出したオリジナルで有る保証は無いが、再アップに関して編
集替えをしたとは思えない。

clip.1(No1)from「よなくに」 by 平野 7:30 
http://www.youtube.com/watch?v=AAaf8UsgTSo
clip.2(No1続)from「よなくに」 by 平野 8:09
http://www.youtube.com/watch?v=ET9V8gGK-pw 
clip.3(No2)from「よなくに」 by 仲座 11分21秒
http://www.youtube.com/watch?v=x6JcNX6AZYw 
clip.4(No2続)from「よなくに」 by 仲座 11分24秒
http://www.youtube.com/watch?v=hbfH-MjwIpA 
clip.5(No3)from「みずき」 by X氏 3分33秒
http://www.youtube.com/watch?v=ZrkkE7O0u5I 
clip.6(No4)from「はてるま」 by Y氏 2分29秒
http://www.youtube.com/watch?v=6OyYv7bKdhs 

◆ビデオ撮影の目的は「証拠収集」と「広報」であるが、「メモリーが満杯になったので広
報用カメラを使う」というナレーションがあるように、このビデオの目的は「証拠収集」と
みるべきだろう。 

◆流出したビデオは、(1)(2)(3)(4)には巡視船「よなくに」から撮影した最初
の衝突まで、(5)には巡視船「よなくに」から撮影した第2の衝突、(6)には巡視船「は
てるま」から遠望した第2の衝突までの過程が映っている。 



<私の前回意見の訂正>

私は巡視船「よなくに」から撮影した分のナレーションが、風の強さなどに影響されずに収
録されていることなどを不自然と感じ、後から室内で録音したアフターレコーディング(ア
フレコ)ではないかとの疑いを持っていましたが、ビデオ全体を細かく検討した結果、その
疑いは取り下げます。性能のいい無線インカムなどを装備していれば、現場録音でも可能で
ある可能性があるからです。 


ni0615 拝
http://ni0615.iza.ne.jp/ 


 		 	   		  


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