[CML 004261] イスラエルの破壊と先住民族ベドゥインの沈黙

Yasuaki Matsumoto y_matsu29 at ybb.ne.jp
2010年 5月 26日 (水) 13:50:31 JST


みなさまへ(転送歓迎)松元@さっぽろ

先住民族ベドゥインに対する家屋破壊と土地没収について紹介いたします。

日本では、ガザのラファや東エルサレムのシルワン、ヨルダン渓谷の日常的な家屋破壊が報告されていますが、ネゲブ砂漠に多数存在している遊牧民ベドゥインが、イスラエルの定住化政策と家屋破壊の政策で苦しめられていることはあまり知られていません。RCUVのイェーラ・ラーナンの先月のリポートを抄訳して紹介します。

ネゲブではすでにガザ国境周辺に無数のユダヤ人村落が建設され、州都ベール・シェバ周辺の数十のベドゥイン村落は「不許可」と認定されたびかさなる家屋破壊に襲われています。ベール・シェバの南東20キロには、ディモナの核施設があります。

この家屋破壊命令も、1948年以前のイギリス統治時代の緊急法をそのまま使っているものです。アイヌモシリ(北海道)の先住民族アイヌもまた、1877年の「北海道地券発行条令」で、アイヌの土地をすべて「官有地」とされ翌年「旧土人」と命名されました。1899年の「旧土人保護法」が廃止されたのは1997年のことです。

ちなみに1871年ケプロンの植民区画が献策され、1886年から「殖民地選定事業」が本格化して和人入植者が「開拓者」として新天地を求め北海道になだれこみます。

この過程で、アイヌ民族もまた家屋破壊と土地の没収、創始改名、重層的な差別に襲われて現在あることを想い起こします。日本の「民族(Nation)形成」はこのようになされたのです。

ヨーロッパが生み出した植民地主義(Colonialism)と人種主義(Racism)は、イスラエルにおいて、日本において、「国際社会」において、現在形で生きていることを思います。

パレスチナ連帯・札幌 松元保昭

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Israel Demolishes and Silences its Beduin Villages

www.theonlydemocracy.org

イスラエルの破壊とベドゥインの沈黙―ネゲブでふたたび家屋破壊


April 13, 2010.

イェーラ・ラーナン

http://www.iwgia.org/sw41081.asp



●トゥワイル・アブ・ジャーワルの村が再び丸ごと破壊された。過去3年間で15回目のことである。ムハンマド・タラビンの家がふたたび破壊された。この年2回目である。かれの最初の家を政府が破壊したあと、ムハンマドはたったひとつのテントしか持ちものはなかった。その周りに金属フェンスを建てた。ところがトラクターは、念には念を入れて非常によく働いたので、テントの骨組みまでぐちゃぐちゃにしてしまった。だからムハンマドは、もうそのテントを使うことはできなくなった。こうしてかれの16人の子どもたちは、以前のようにホームレスとなってしまった。

イスラエル政府は家屋破壊を、「新しい家」のために破壊しているだけだと弁解している。古い家が破壊された以上、それらの家々が新しくなるのは…(あたりまえだ!)。



●きのう4月13日火曜日、イスラエル政府は不許可の村アル・アラギブで3軒の家を破壊し、さらに多くの家屋破壊命令を通達した。政府はこの村の土地をむやみに欲しがっているのだ。最近では、この土地を強引に奪うため村の居住区で大きな攻撃をやってのけた。ユダヤ国民基金(JNF)が、この地に森をつくる計画なのだ。国家の生存に反するどんな書類も重要性を認められない法制度のもとでは、住民たちは土地の所有権を護るために裁判所への出廷を余儀なくさせられる。そして家々はすでに破壊されているのだ。きのう壊された3軒の家は、過去2ヶ月間で2度も破壊されている。



●政府はきのうトゥワイル・アブ・ジャーワルの村の家屋とテントを除去し、すべてを地ならししてしまった。これらの村々にとって、彼らの村を丸ごと破壊されたという経験はこの2、3年で40回を数えている。もうそろそろやり方を変えてはどうかと、ひとは訝っている。警官隊や調査官たちは、水タンクから水を全部流してしまいしかもそれを隠そうとまでする。水無くしては、人間も動物も死んでしまうのだから。その村の若者のひとりが尋ねた。「水をこぼす」こともまた裁判所の命令なの?

●家屋破壊は、ベドゥインの村人に対するあまりにも非道な統治政策だ。もしあなたがすぐそばで目撃していないなら、その苦痛を言い表わすのはむずかしい。でも想像力を働かせてみよう。たくさんの放水装甲車で武装した警官隊は黒い制服に身を固め、あなたの家族、あなたの子どもたち、あなた自身の家を強制的に空にしてしまい、あなたの夫は自分の家族さえ保護することもできず無力にさせられている。ほかの村人たちは、すこしでも抵抗する者はただちに逮捕され「アラブ人は警官隊を攻撃した」と後から起訴されるため、あえて抵抗する者も誰一人なく皆そのおぞましさに恐れおののいて傍観している、という場面を想像してほしい。 

次いで、ブルドーザーがほとんどの家をスクラップにしてしまう。それはほんの3分ばかりの出来事だ。ひとりの女性の家が、残酷にも、男たち女たち子どもたちの眼前で地上に崩れ落ちた。彼女が安らぎを感じていたたったひとつの場所が…。

ちゃんとした移住先のある家族は、ひとつもない。だからそれらの家は再び建てられ、政府は住民を移動させると布告したその目的を果たすことができないのだ。他方で、村人はますます政府に対する敵意と疎外感をもって忍耐して生きることになる、という構図だ。…イスラエル政府は、ベドゥイン市民8万人の建築許可申請を拒否していた。このため家屋建築は「違法」とみなされ、毎年何百という家が破壊された。ときどき村全体が壊滅されることもある。…イスラエルは、すでにネゲブの97パーセントの土地をかれらから奪った。家屋破壊は、残る3パーセントを獲得するためなのである。

私は、RCUVの一員として不許可のア・シャハービ村の家屋破壊の現場にいて、ブルドーザーが来る前の数分間居合わせた。私が破壊を止めることが出来ないということは十分承知している。しかし、この残酷な危害をあたえる差別政策と破壊の不当性を訴えるために私は家の前に座った。それは、塀に向かってブルドーザーとともにたったひとりで家の前に座っているという平和的な非暴力抵抗であった。予期したように私は警官隊に引きずり出され、そして逮捕された。私は翌週、ベール・シェバの裁判所に引き出される。

あなたの声を張り上げてください!家屋破壊に反対しよう。先祖代々の土地所有権を守り、村の不許可に反対しよう。人種政策を批判しその黙認に反対しよう!

Dr.Yeela Raanan
RCUV(Regional Council of Unrecognized Villages)

Regional Council for the Unrecognized Bedouin Village (RCUV).
Tel: +972 (0)54 748-7005
Email: yallylivnat at gmail.com.

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パレスチナ連帯・札幌 代表 松元保昭
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