[CML 004611] 石垣氏の事実誤認について
南雲 和夫
kazuonagumo at msn.com
2010年 6月 20日 (日) 12:19:25 JST
MLは本来、論争を延々と続ける場ではありませんが、見過ごせない論点が多々あるので。
> みなさん・南雲さん
>
> 2010.6.20
> 南雲さん正式な反論ありがとうございます。
> >さらに当時、総評の一部幹部をはじめ、同盟、中立労連などは、いわゆる労働戦線の統一のなかで統一戦線促進労組懇談会(統一労組懇)系の排除を執拗に要求しました。そして、その後労働戦線は民間大手の労組(正社員中心)を主に結集している連合と、その方向性に異論を持つ統一労組懇系の組合が全労連を、また総評左派を中心とする「連合に行けない」組合を中心として、全労協が誕生したのは周知のとおりです。
> 「この見解は間違っていますか」?。
>
> 間違っています。経過的には南雲さんのおっしゃる通りです。
> しかし、路線闘争は建前で全労連の結成は組合費の取り合いであったのです。統一労組懇系の組合費が支持しない政党に流れる、それならば全労連を創り自前でやろう、これが本音です。
> 元総評議長の槇枝さんとも話したのですが、同盟は執行部から統一労組懇系の排除を露骨に公言していました。しかし、共産党員の組合員を除名する、といういわゆるレッドパージを組合幹部がしたわけではありません。
当方が指摘した「右寄り」の労組、そして労組再編成の問題について、全く答えていませんね。
同盟系労組の中には、いまでも連合に加盟している労組がありますが、これらの労組の多く(その大半がいわゆる民間大手労組の正規社員を中心とした労組でしたが)は、職場で日本共産党員を差別する、あるいは職場の民主化要求を掲げる活動家を村八分、ならぬ「村10分」にして排除する、こうしたことを平然と行ってきました(世界的な企業であるトヨタはいうまでもなく、日立製作所や、東京電力などなど枚挙にいとまがない)。
これらが「レッド・パージ」でなくてなんなのですか?
しかも、民社党などの特定政党に所属する政治家を「労使一体」となって選挙応援する、これらのどこが、職場の労働者の要求で団結し、活動するという本来の労組の姿をもっているというのでしょうか?
また、特定政党やそれに所属する政治家を労組が支持し、組合費からカンパすることは、過去の総評、同盟などにみられましたが、それは本来の労組の在り方として正しいのでしょうか?あなたの論理だと、「正しい」ことになるのですか?
> 同盟に残っている真面目な労働者は今でも沢山います。組合を抜け全労連を結成したのはその方たちを見捨てたことになります。
反共分裂主義を掲げて「労使一体化」を推進してきた労働組合とは相いれない場合、「たたかうナショナルセンター」を掲げて新たなナショナルセンターを作ることは必要だったと考えます。このへんは主観の問題です。
> もう20年も経過しているのですから、お互い非難はやめ、日本の将来、日本の労働者の為に組合はすべて一企業一労組にして、上部団体の選択は個人の意思によって決める。これを前々回私は提案したのです。実際にこの方法を取って分裂を回避し、仲良くやっている労組を私は知っています。
それが本来の労組の在り方です(当然すぎるくらい)。
しかしながら、連合結成の時点では、先述したような、職場の要求を掲げて努力する労組活動家を平気で労使一体化して排除する、いまふうにいえば「いじめ」を横行させていた「ダラ幹」が指導していたのです。そんな「労働組合」とどうして一体化している必要があるのでしょうか?
それと、
「みなさん・東本さん。浅井さん 日本共産党の最大の誤りは1989年に組合を分裂させ全労連を結成したことです。これによって労働組合は政党の下請けとなり、労働者の学校ではなくなったことです。」
こうかいたのはあなた自身ですよね?
「私は日本共産党を非難しているわけではありません」といっていますが、この文章のどこが「非難」でないといえるのですか?
> >労組の組織率の低下、労働運動の弱体化を誰がもたらした張本人なのか、この当時の労線統一に「尽力」した側が彼らにどのような態度をとったか、よく考えてから書き込みをしてほしいものです。
>
> 南雲さんこれも間違っています。組合の分裂が根本です。失礼ですが、某政党の幹部は労働現場を知らず、頭で考え新たな組合結成(分裂)を決断したのです。ですから分裂後の予測ができなかったのです。現場を知らない人は労働者どうしがどれだけ困ばいしたかわからないでしょう。
こちらも年収130万円の高学歴難民(大学の非正規教員)ですからいいますが。
連合の衰退は(もちろん連合だけではないにせよ)正規社員の「特権クラブ」に甘んじてしまい、同じ職場で働く「非正規」の労働者や、青年労働者を組織化し、彼ら/彼女らの要求を組合運動に反映させる、そのために思想・信条の異なる労働者とも一致して戦う、そういう運動を作ってこなかったことに原因があるのではないですか?
かつて連合の山岸という人物は、評論家の佐高信氏との対談などで共産党とは「(自民党よりも)距離が遠い」などと公然と述べていた人物です。そうした人物が主流として指導してきたからこそ、労働運動がだめになったのではないですか?
> 労働者はイデオロギーですぐ判断しません。イデオロギーで動くためには一定の学習が必要です。
反共主義というのは立派なイデオロギーです。違いますか?
少なくとも大手労組の「ダラ幹」は立派な「反共主義」を唱えていましたが?
>組合が分裂しているなら、組合に入らない、という選択をします。組合に入るには理論だけでなく、損得を考えて選択します。ですから、経営者と組合ダラカン(注・経営者と癒着し特権を持っている組合幹部、ダラカンは常に経営者によって育成される)の攻撃にあい、分裂せずにがんばることは大変な勇気と忍耐が必要です。
育成されたほうにも問題はあるのではないですか?ましてや、経営者と一体となってゴルフに興じる、あるいは活動家を地域社会の行事でも差別する、こうしたことをやってきた側に大きな責任があるのではないですか?(くどいようですが、トヨタとその労組がいい実例)さらには、労使一体化した選挙など論外でしょう。
分裂しているから入らない、というのは違います。当方が参加している組合は、正規の教職員も少数ですが加入しています。
> 私は今でも忍耐強く闘っている少数特定政党の方を知っています。しかし、同じ労働者どうし非難しあっているのでは資本家・経営者に利用されるだけです。
だから、経営者や資本家と一体化するような労働運動で、どうして労働者の利益を守れるのですか?
また、安保条約・米軍基地の存在を認めるような労働運動では、沖縄米軍基地問題の解決などできないでしょう。
> 同盟、現連合のダラカンについては一般の労働者は良く知っています。それだからこそ、組合は分裂してはならないのです。絶えず自浄作用を行い、組合幹部に特権を持たせないように内部組織の改善など相互批判を継続することです。労働者は相互批判、経営者との闘争によって鍛えられるのです。分裂は相互不信を生み出すだけです。分裂して良かった、と当初言っていた人は確かにいました。しかし、今では皆無です。良かった、と今でも言っているのは、組合の私物化に成功した政党の一部幹部だけです。ほくそ笑んでいるのは資本家・経営者と日米両政府です。
その資本家や経営者と事実上一緒に「ほくそ笑む」関係を作ってきたのは一体誰だったか、厳しい「過ちの総括」が必要ではないですか?でなければ、永遠に労組の組織率は下がり続ける一方でしょう。
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