[CML 004383] イスラエル国家テロの新たなページ―イタリアから
Yasuaki Matsumoto
y_matsu29 at ybb.ne.jp
2010年 6月 3日 (木) 22:43:31 JST
みなさまへ 松元@さっぽろ
イタリア在住の石山奈緒さんから翻訳が送られてきました。
ガザからイル・マニフェスト紙に寄稿された、
ヴィットリオ・アッリゴーニ氏の記事です。
======転送歓迎=======
2010年6月1日 イル・マニフェスト紙
ヴィットリオ・アッリゴーニ
ガザ市
今日、封鎖下にある人々への希望を映し出すはずであったガザの前に横わたる海面は、フリーダム・フロッティラの積み荷の代わりに棺を港の方へ向けて滑らせるための喪章を付けて反射している。
数日前イスラエルの某新聞誌上で、イスラエル軍将校は、航行者らが抵抗した場合に負傷者の数を抑えるための訓練を受けた特殊部隊が出動して、どのように人道支援使節団を阻止し船を奪還するかを説明していた。この将校は自分が言った言葉を忠実に守った。なぜなら現時点では負傷者よりも死者の方が数が多いからである。
テル・アヴィヴの活動家であるアダムが、イスラエル社会の中ではどれだけ海軍の評判が高いかを私にメールの中で説明してくれた。「エリート中のエリートであり、最も優れた中の最も優れたメンバーである。100人に1人がきつい訓練科目を終了することができ、注目を浴びて女の子たちにアピールすることができる。多くの若者たちの憧れであり、アダムの若い時もそうだったという。しかし実際これらの評判は事実と一致していないことが多い。
2008年11月ラファの外海で一隻のパレスチナ人漁船が襲撃された時に、私はこの有名な海軍と遭遇した。私はバミューダパンツを身につけ非武装であったにもかかわらず、タゼルで私を撃つ前にこの海軍兵士は葉っぱのように震えていた。同じように2009年6月末に「スピリット・オブ・ヒューマニティ」を襲撃した時も海軍はそれほど大胆ではなかった。「船酔いに苦しみ、マスクの下で吐き始め、もし我々の船長や一等航海士がいなければ、海の中に落ちていただろう。」この襲撃の際に船に乗船していたグレータが語る。
イスラエルは自分たちのDNAの中に恐怖を染み込ませ、恐怖を抱えながら成長してしまった国家である。一人の兵士が自身の影に怯える時、あたりで動くものは何にでも発砲してしまうような、民族的に不純であるように教えられたようでもある。イスラエルは冷血にも活動家たちを殺害し、圧迫に慣れた民族に向けられた多くの希望を海の中に投げ捨て、同時に犯罪国家の位置をさらに保ち続けている。
一方ラマラにいるパレスチナ自治政府大統領マフード・アッバースは3日間国家として喪に服することを発表し、ここガザではそれぞれの団体が組織したデモがガザ回廊一帯で実施された。
これらのデモの一つの中でハマスのスポークスマン、サミ・アブ・ズヒリが次のように述べた。「フリーダム・フロッティラに対するイスラエル軍の攻撃は許しがたい犯罪行為で、また国際法の現行犯であると我々は考える。船の乗客らの貴重な生命が犠牲となった、しかし彼らのメッセージは伝わったことを信じている。
ガザに対する連帯を表明し遠い国から来てくれたこの英雄たちに心から感謝を捧げ、今日イスラエルによる封鎖は国際問題となって、また今日この犯罪によって占領者らは逆に封鎖下に置かれていると考えている。」
内容が充実した、また参加者らが感情に訴えていたデモは自然発生的に始まった。怒りと限りない悲しみで一杯の表情をした何百人の男性らが一体となって、警備が解かれた港から国連事務所までを一日中行進し続けていた。
「イスラエルを止めろ」と彼らは声を張り上げ、イスラエルの封鎖を終了させること、市民の虐殺に対する刑事責任について強く要求していた。私はこれらの参加者たちの表情の中に、一度も会ったことのない兄弟を失ったという、未知の痛みに苦しんでいる様子を見て取った。
漁師のアフメッドはこう話す。「欧米から来たこれらの殉職者たちは、私達の自由のために命を落とした。一方、アラブの兄弟たちはガザという名の牢獄が存在することを忘れてしまっている。私はこれらの故人たちの家族に会い、彼らと一緒に泣きたい。」
タクシー運転手のムニルはこう話す。「デイル・ヤシンそして昨年の虐殺に続いて、イスラエル国家のテロリズムという歴史の新たなページに記される、ぬぐい去ることのできない出来事だ。」
フリーダム・フロッティラの目的はここではまだ終わらない。機械の故障が原因で他の船団に遅れを取ったものの、フリー・ガザ・ムーブメントの他の2つの船は現在地中海を航行中である。貨物船レイチェル・コリーには、ノーベル平和受賞者のマイリード・マクガイヤー氏とホロコーストからの帰還者である85歳になるヘディ・エプステイン氏が乗船している。
アイルランド人船長のデレックは私に、乗客全員が昨日の虐殺について知っていること、罪のない人々に対する別の無差別殺戮がガザの海岸に近づくにつれ起きる可能性があることを自覚していることを明言し、変わらずに帆を進めている。
死を賭して、権力濫用の社会と人権擁護との間に身を置きながら、致命的な共感のために道を選んだレイチェル・コリーのように、私達の友人たちは正しい航路を試みたことを確信しながら、可能性のある目的に向かって進んでいく。世界中の人々が彼らの帆を後押しすることができるように。人間であり続けよう。
(石山奈緒訳)
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Ishiyama Nao
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