[CML 005152] 東急コミュニティー解約記(14・終)リプレースの効果:林田力

Hayariki hedomura2 at hotmail.co.jp
2010年 7月 31日 (土) 09:51:57 JST


【PJニュース 2010年7月31日】管理会社をN社に変更することでアルス管理組合は年間約120万円も管理委託費を削減できた。一般会計の余剰金は管理会社変更後の最初の定期総会(2007年8月26日)で修繕積立金会計に繰り入れた。

管理委託費の安い管理会社に変更する場合、「安かろう、悪かろう」の心配が指摘されるが、全くの杞憂であった。実際、N社の仕事ぶりは東急コミュニティー以上であった。
http://news.livedoor.com/article/detail/4918241/
http://www.pjnews.net/news/794/20100711_27
東急コミュニティーが建物点検で全く指摘していなかったマンション共有部の不具合を幾つも指摘し、東急不動産と折衝し、管理組合の負担ではなく、アフターサービスで補修させた。主な不具合は以下の通りである。

・エントランス天井排水管周りの漏水
・ゴミ置き場の鍵の破損
・エントランスのタイル・シール目地が固まっていないことによるタイルの染み
・排水通気管が細いことによる排水時のゴボゴボ騒音(林田力「マンション欠陥施工で東急不動産が呆れた説明」PJニュース2010年7月11日)
http://news.livedoor.com/article/detail/4878632/

また、N社の調査によって東急コミュニティーの杜撰な管理が改めて明らかになった。

第一に東急コミュニティーは設立総会議事録を作成していなかった。記録がないため、管理組合設立総会自体が行われたかも定かではない。しかも東急コミュニティーが管理委託契約に基づき保管する管理規約原本には管理規約の効力発生日が記入されていなかった。管理組合の成立年月日も記入されていない。

第二に東急コミュニティーは駐輪場使用料を適正に徴収していなかった。徴収されていなかったのは駐輪場8台分の使用料である。月額料金300円の駐輪場5台分と月額料金200円の駐輪場3台分で、合計月額2100円の使用料を徴収しなかった。年間では25200円になる。居住者は駐輪場使用申込み手続きを行っていたが、引き落としには反映されていなかった。
東急コミュニティーを解約(リプレース)し、管理会社を変更することで管理委託費を削減したマンションは江東区のアルスだけではない。

川崎市のマンションでは管理会社を東急コミュニティーから他の会社に変更することで、管理費を三割引き下げることができた。理事長が「サービスに比べて委託料が高くないか」と見直しを提案したことがきっかけである。清掃や植栽など個々の業務は組合が業者と直接契約する方式に切り替えた。管理会社変更を契機として、住民意識も変わったとする。

横浜市のマンションでも管理会社を東急コミュニティーから別の業者に変更したことで、管理組合は年間約200万円の削減ができた。東急コミュニティーは計算ミスのある報告書を提出するなど、不満が高かったという。

品川区のマンションでは管理組合理事長が他社に見積もりを依頼したところ、東急コミュニティーよりもはるかに安い金額を提示された。東急コミュニティーの管理委託費月額は426,405円である。これに対し、同一仕様の見積もり金額(月額、税込み)はU社258,294円、I社339,192円、H社314,895円であった。東急コミュニティーの約60-80%の金額で受託することになる。年間では2,017,332円から1,046,556円ものコスト削減になる。しかも「清掃状態も今より良くなる」と説明する業者もいた。

一般に分譲マンションではデベロッパーにより、デベロッパーの子会社を管理会社とすることが強制的に指定されていることが多い。マンション住民にとっては抱き合わせ販売である。一方、管理委託費を削減し、余剰金を修繕積立金に回すことは、管理費・修繕積立金の値上げや大規模修繕時の一時金というような負担低減になり、マンション住民にとって魅力的な方法である。

管理会社の変更は自由のはずだが、決めるのは個人ではなく区分所有者の集まりである管理組合であるため、進め方が難しいことも事実である。リプレースを成功するためには本記事で述べたような現行の管理会社の問題点を細かいくらいに記録し、住民に伝えることである。それがリプレースへの支持を広げることになる。本記事が管理組合を良くしていこうと考えるマンション住民の参考になれば幸いである。【了】
(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』著者)





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