[CML 005053] バヌヌの釈放を、ユダヤの人々に訴える公開書簡(JPMAより転送)

Yasuaki Matsumoto y_matsu29 at ybb.ne.jp
2010年 7月 23日 (金) 23:18:14 JST


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モルデハイ・バヌヌ氏というとピンと来る人も多いことでしょう。彼はイスラエ
ルの元核兵器開発技術者で、1986年にイスラエルの核兵器開発の実態を告発
し、イスラエルに逮捕され、反逆罪で18年間獄中生活を余儀なくされました。
2004年に刑期を終え釈放されましたが、その後もイスラエルの監視下にあり、
言論と移動を大きく制限されています。何度か逮捕され、現在はイスラエルの獄
中にいます。
筆者のマイレッド・マグワイア氏は北アイルランドの市民活動家で、北アイルラ
ンド問題の平和的解決に寄与したとして、1976年にノーベル平和賞を受けて
います。2004年にモルデハイ・バヌヌ氏が釈放されたとき、彼女はそれを祝
ってイスラエルを訪れています。今年5月31日のガザ支援船団襲撃事件の時に
は、後続のレイチェル・コリー号に乗船していました。
そのマイレッド・マグワイア氏がモルデハイ・バヌヌ氏の釈放をユダヤ人に訴え
かけた公開書簡を出しました。


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■□ ユダヤの人々に訴える公開書簡 □■
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ユダヤの人々に訴える公開書簡

親愛なるユダヤ人の友人の方々へ

善良なる一人の男、平和の男、良心の男、その男の自由を勝ち取るために助力を
いただけるようお願いするために、この手紙を書いています。

ユダヤの聖書には、正義と自由がことのほか重要であると強く示されていますが、
それがあって、一人の男のために、私はあなたがたの助けを求めてこの手紙を書
いています。

彼は私がこのような協力要請をしていることなど知らないでしょうが、それでも
私はあなた方の助けを得られれば、(危険も覚悟しなくてはならないのです
が、)きっと彼は自由を得られ、さらなる罰とむごたらしい仕置きで彼が苦しめ
られることがなくなる、という希望を持って訴えます。

私が語りかける言葉があなた方の心に届き、あなた方の中から、彼が自由を得る
のを助けることができる人が現れるのではないかと感じています。

2010年5月、この男は執行猶予の制限事項を破ったとされること、そして外
国の報道機関に話をしたとされることを罪と見なされ、3カ月の刑に服役するべ
く牢獄に戻されました。2010年7月11日(日)にそれまでの7週間の服役
中で初めての面会人が彼を訪ねました。彼の弟、メイル(Meir)が30分の訪問
を許可されました。二人の間にはガラスの窓があり、電話機で話をするという面
会でした。彼は囚人服を 着ていました。監獄の中でも最も過酷な環境の監房に
収監されています。イスラエル国内で最も悪名高い、有名な殺人事件の犯罪者た
ちが収監されているところです。およそ10人の囚人が堪え難い隔離環境に閉じ
込められています。彼は一日24時間、窓もなく、一つの壁のてっぺんにある隙
間は細い針金で埋められている、そんな独房で過ごしています。きわめて狭い中
庭で一日に約1時間の散歩が許されています。彼は警備員たちに独房に投げ込ま
れ、ドアの鍵はかけられ、たった一人でそこで苦しみに耐えながら生きています。
7週間ものあいだ、誰とも言葉を交わすことなく過ごしましたが、(6週間前の
彼の弁護士との短い面会をのぞくと)今回の面会は、7週間で初めての人との会
話となりました。彼の食事は質も悪く、量も限られたもので、彼が読めるものと
言えば、入所のときに持ってきた二冊の本だけであります。そのような、苛酷で
非人間的で無慈悲な環境におかれたため、当然、彼の精神状態は不安定で悪くな
るばかりです。

彼の名前はモルデハイ・バヌヌと言います。イスラエルの監獄にいます。監獄と
は長い付き合いです。1986年にモルデハイ・バヌヌは世界に向かって、イスラエ
ルが核兵器計画を持っていると伝え、そのために18年間の入獄生活を強いられ
ました。彼はイスラエルの核に警笛を鳴らした人です。24年後にまたイスラエ
ル人たちに向かって警告を発し、イスラエルと世界を核兵器の惨劇から救おうと
したために再び罰せられることになったのです。モルデハイ・バヌヌは18年間
(内、11年間を隔離された独房生活)の刑期を完了し、釈放されましたが、釈
放後、イスラエル政府は、彼がイスラエルから出国することを認めず、イスラエ
ルを離れることを禁止するだけでなく、外国のメディアと接触することを禁じる
という、厳しい制限を加えました。これらの制限を破ったことと外国メディアに
話をしたことによって、モルデハイは3カ月の収監生活に戻されたと伝えられて
います。彼はこれからまだ6週間を、この厳しい監獄環境で過ごさなければなり
ません。そして、釈放されても2011年4月までイスラエルにとどまらなくて
はならないのです。2011年4月というのは、彼に課された制限が再検討され、
多分、再び新しい制限が課されるものと考えられます。このような制限は、過去
6年間、毎年再検討され更新されてきました。バヌヌはイスラエルから決して出
国させてもらえないでありましょうし、イスラエルで死を迎えることになるだろ
うと言う人たちがいます。一方、モルデハイの精神は虐待によって破壊され、正
気を失うかもしれません。

シャバークがイスラエル政府に言い続けているのは、彼は国家の安全にとって危
険なので、釈放されてはならないということであり、イスラエルの司法権力と政
府は、このシャバークの見解に従って彼を入獄させ続けているのです。バヌヌは
イスラエル国家の安全にとって危険は全くありません。彼は核の秘密を握っては
いません。私は、何人かのイスラエル人たちに、どうしてイスラエルがモルデハ
イ・バヌヌのイスラエル出国を拒否すると思うかと、質問したことがあります。
いくつかの理由を聞きましたが、一番多い答えは、イスラエル政府は自国の市民
を信用していないというものです。モルデハイ・バヌヌを永遠に離さないのは、
見せしめであり、必要があればイスラエル市民にどう行動すべきかを教える信号
を送っているように感じるというものでした。

そういうことであれば、戦略が有効に働いていると言うことであるように思われ
ます。こんにちまで、ほんの数人の勇気あるユダヤ人の人たちしか、モルデハイ
に対して行われた、このような残酷さと不正義に抗議する声をあげていませんし、
イスラエル出国を認めるように要求していません。しかし、モルデハイはイスラ
エルを出国することができず、このままエルサレムで死ぬ運命だなどと私は信じ
ません。2004年4月21日に釈放されたときから、私は何度もモルデハイに
会ったことがあります。彼は善良な男であり、平和の男であり、真にガンジーの
精神を持った人間です。彼を罰する代わりに、イスラエルはモルデハイ・バヌヌ
を誇りに思うべきなのです。イスラエルの未来の世代は過去を振り返って、気づ
くでしょう。イスラエルのためだけでなく人類家族にとって、先見性のある偉大
な平和の人がともに生きていたことに。私は過去24年間に多くの著名な人物を
ノミネートしてきたように、彼をノーベル平和賞に数回にわたって大いなる喜び
を持ってノミネートしてきました。平和と軍縮のために尽くす人たちのための
ノーベル賞というものをこの世に遺していったアルフレッド・ノーベルの真の精
神において、バヌヌはノーベル平和賞にふさわしい生き方と行動をしています。

しかし、悲しいかな、アムネスティ・インターナショナル(やオバマ大統領やシ
モン・ペレス大統領への私の個人的な書簡)を含め、多くの人々による世界的な
キャンペーンもむなしく、24年後になっても、モルデハイ・バヌヌは、最も残
酷なやり方でイスラエルに投獄され罰せられていることを認めざるをえません。
今日の政治的精神的指導者たちも、国際的諸機関も、バヌヌの思想・発言の自由
という基本的人権を不当に扱うイスラエルを前にして沈黙しています。しかし、
このイスラエルのバヌヌに対する虐待は、多くの国際法に違反するものです。

それでも、私は彼が釈放されるという希望を持っています。ユダヤの人たちがこ
の私の意見を読んでくださり、心を動かされて、モルデハイ・バヌヌに対して行
われ続けている不当な仕打ちを改めさせたいという気持ちになってくださるとい
う、希望を抱いております。そしてバヌヌに自由を与えるよう、そしてまた、彼
がイスラエルから出国することを許すよう、政府に要求してくださるという希望
を持っています。

 シャローム

マイレッド・マグワイア

ノーベル平和賞受賞者(1976年受賞の英国北アイルランドの市民運動家)

www.peacepeople.com

2010年 7月 14日

翻訳(SNみさこ)


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