[CML 004938] 「小選挙区制」に関するおふたりの研究者の所論 ―「私として参院選の結果を読む・・・」の補足として

higashimoto takashi taka.h77 at basil.ocn.ne.jp
2010年 7月 14日 (水) 19:36:17 JST


憲法研究者の上脇博之さんが今回の参院選の比例選挙区での各党得票数と得票率を比較考証し
て、「民主党の比例代表選挙での得票率は31.56%で、自民党のそれは24.07%であり、合計
しても55.63%にとどまるのであるから、民意は二大政党制化していない」こと、「むしろ多党化し
ている」ことを実証的に明らかにしています。

そして次のように結論しています。

「そもそも議会制民主主義といえるためには、民意を正確・公正に反映する選挙制度が採用されて
いるべきであるから、この原点に立ち返り、参議院の選挙区選挙だけではなく、衆議院の小選挙区
選挙も総定数を維持した上で廃止すべきである!」

■過去3回の参議院比例代表選挙での各党得票数と議会制民主主義(上脇博之 ある憲法研究
者の情報発信の場 2010年7月14日)
http://blog.livedoor.jp/nihonkokukenpou/archives/51417748.html

そして労働問題研究者の五十嵐仁さんは、菅内閣の支持率の急落と追い込まれ解散の可能性を
考究して結論として次のように述べています。

「こうして、近い将来、解散・総選挙となる可能性が高まっています。もしそうなっても、政界再編が
なければ、民主党中心の政権に代わることができるのは自民党中心の政権でしかありません。何
という不毛な……」「結局、政権をめぐって、民主と自民とのキャッチ・ボールが始まるということで
しょうか。これが『政治改革』によって理想とされた『二大政党制』の現実の姿なのです」「こうなって
しまった最大の元凶は、『政治改革』によって導入された小選挙区制にあります。まことに『政治改
革』の罪は重いと、今更ながら思わざるを得ません」

■追い込まれ解散の可能性と「政治改革」の罪(五十嵐仁の転成仁語 2010年7月14日)
http://igajin.blog.so-net.ne.jp/2010-07-14

上記のおふたりの研究者の見解にまったく賛成です。参院選の「結果」を云々するのであれば、
まずこの正論をしっかりと押さえた上でのものでなければならないでしょう。

先の「私として参院選の結果を読む 底なしに保守化する『大衆』の現状を憂える」というメールは、
もちろん上記の正論を前提にした上での論のつもりではあったのですが(つもりはあっても、言及
しないことには相手には伝わりませんね)、今回の参院選の結果について私として感じる「最大の
特徴」点をあぶりだそうとして、いささかマイナーの側面を強調しすぎた感がなきにしもあらずです。
先のメールの補足として僭越ながらおふたりの研究者の所論を紹介させていただきました。



東本高志@大分
taka.h77 at basil.ocn.ne.jp
http://blogs.yahoo.co.jp/higashimototakashi



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