[CML 003113] Re: 韓国から見た沖縄の米軍基地問題
half-moon
half-moon at muj.biglobe.ne.jp
2010年 2月 24日 (水) 23:09:41 JST
佐藤袿子さん
私は日本の指導者に関するかぎり、鳩山さんにしても小沢さんにしても、あるいは
前原さんにしても「日本の進路について方向性」をしっかりもっているのではないか
と思っています。たとえば、鳩山さんのビジョンは、首相になる前にニューヨークタ
イムズにも紹介された「鳩山論文」で明確ではないでしょうか。
問題は、それを実現させようとする努力と能力と説得力ではないでしょうか。鳩山
さんは、外交についてアジア共通通貨の実現を目標にすえ、「その背景となる東アジ
ア地域での恒久的な安全保障の枠組みを創出する努力を惜しんではならない」と説く
のですが、現実は普天間の移設先に四苦八苦するのみで「恒久的な安全保障の枠組み
を創出する努力」する姿がさっぱり見えません。
もし、小沢さんに政治資金問題の足枷がなかったら、あるいは多少は努力する姿を
見られたかもしれませんね。
半月城
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Of Keyko Sato
Sent: Wednesday, February 24, 2010 12:28 AM
To: 市民のML
Subject: [CML 003103] Re: 韓国から見た沖縄の米軍基地問題
半月城様
今の日本の指導者層は、貴方が指摘するように、日本の進路について方向性を持って
いないと私も感じています。
民主党政権が、選挙前とは打って変わってアメリカの一部の指導者層の言いなりに
なって、民意を汲み取ろうとしないのはどうしてなのか、よく理解できません。
アメリカの軍需産業から賄賂をもらっている日米の官僚のおどしにあっているように
しか見えません。アメリカも日本も、軍需産業のもうけのために借金財政に陥らされ
ているところは同じです。
アメリカは日本の第9条のような憲法は無いし実際大規模な軍隊を持っていますか
ら、国内に本当の自由は無いと思います。しかし、日本には世界第3位の軍隊はあり
ますが、まだ憲法9条がありますから、アメリカよりは言いたいことが言え自由に行
動できるはずです。
にもかかわらず、日本政府も市民も自らの心の支配者にはなれず、右往左往していま
す。軍隊で解決できる問題はひとつも無いと学んだはずなのにです。軍隊は軍需産業
を設けさせるためだけに存在しています。人々に猜疑心をあおり、分裂を引き起こ
し、軍隊を持たないと安心できない心理にさせているのです。
日本には外国人を差別してはいけないという法律が無いためにいろんなところで被害
を与えています。私たちの気がつかないことも多いと思いますが。しかも法律で差別
を助長しているのです。これは戦争前夜ともいえます。
日本は軍隊を持つべきでないし、軍事同盟を結ぶべきでないと思うので、政府の一員
ではありませんが、私としては、普天間基地の移設ではなく無条件全面返還を求めま
す。それがアメリカのためにも、アジアと世界の平和にも役立つと信じています。
中国や朝鮮民主主義共和国が自ら戦争を仕掛けるとは思えません(中国でも民主化運
動が盛んですから)。日本や韓国、アメリカとの同盟が、彼らの危機をあおっている
のでは?
朝鮮半島の平和的統一をどうやって図るかを考えると、六ヶ国協議のような平和的で
対等な交渉しかないと思います。日本は戦争の賠償を恐れずに、できるところから賠
償をする誠意を見せるべきと思います。アメリカの軍需産業と付き合って戦争ゲーム
に参加している余裕(精神的にも金銭的にも)は無いはずです。
これが私の意見です。
佐藤袿子
----- Original Message -----
From: "half-moon" <half-moon at muj.biglobe.ne.jp>
To: <cml at list.jca.apc.org>; <zainichi at cup.com>
Sent: Sunday, February 21, 2010 9:38 AM
Subject: [CML 003072] 韓国から見た沖縄の米軍基地問題
> 半月城です。
> 沖縄の米軍基地問題は、今や普天間基地の移設先をどこへ移すのかに焦点がしぼ
ら
> れた感があります。しかし、日本は在日米軍基地の役割をきちんと理解したうえで
移
> 転問題を論じているのか、いささか気になっています。
> たとえば基地の県外移転ですが、これは取りも直さず、米軍基地の有用性を認
め、
> かつ日本の役割をその人なりに考えた結果であると見られるのですが、そうした論
者
> は米軍基地の役割を具体的にどう評価しているのでしょうか? 単に日本を守るた
め
> に必要であると考えるのでしょうか?
>
> ひとまず、ここで米軍基地の役割について韓国サイドの見方を紹介したいと思い
ま
> す。
> 沖縄の基地問題は韓国でも大きな関心をもって見守られています。というのも、
沖
> 縄の米軍基地は、単に日本を守るという次元をはるかに超えて、台湾や韓国など東
ア
> ジアにおける自由主義陣営の安全保障という役割が課せられているからです。
> 最近、韓国の米軍基地移転問題に対する関心の深さや、日本に対する期待を朝日
新
> 聞(2009.12.20)はこう伝えました。
> −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
> 韓国政府高官は「日米関係の安定を強く願っている」と語る。韓国メディアにも
> 「在韓米軍の機能や規模に影響を与える」(ソウル新聞) として、懸念を持って
注
> 視する記事が目立つ。韓国・外交安保研究院の尹徳敏(ユン・ドンミン)教授は東
亜
> 日報への寄稿で「我々の安全に支障がでないよう、日本の考えを問いただすべき
だ」
> と主張した。
> 韓国の懸念の背景にあるのが、朝鮮半島有事の際に在日米軍が持つ重みだ。米韓
両
> 国は、有事に備えた共同作戦計画「5027」を持つ。かつて、最大時で兵力約6
9
> 万人、艦艇約160隻、航空機約2千機からなる米軍の増援を約束した時期もあっ
> た。その中核を担うのが「後方支援基地」の機能を持つ在日米軍だ。
> 米軍が機動性を追求して取り組むトランスフォーメーション(変革)や、米軍が
保
> 有する戦時統制(指揮)権の韓国軍移管に伴う「5027」の見直しなどで、米軍
の
> 増援規模は縮小するが、在日米軍の役割の重要性に変わりはないとみられる。
> −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
>
> 現在の韓国は北朝鮮とは休戦中、すなわち戦争状態にあり、決して戦火が止んだ
わ
> けではありません。その証拠に、韓国は北朝鮮との軍事境界線の西海への延長であ
る
> 北方限界線(NLL)をめぐり、これまでにもしばしば北朝鮮と衝突して銃撃戦を繰り
ひ
> ろげ、犠牲者までだしました。先月は幸いにも相手を狙った銃撃戦には至らず、南
北
> 双方がお互いに空砲を撃ち合うだけに止まりました。
> このように韓国は北朝鮮との危険な火種をかかえるだけに、有事の際の安全保障
体
> 制は死活問題です。多少の南北衝突なら韓国軍で処理可能でしょうが、もし、中国
や
> ロシアが関係するような大規模な戦争になったら、もちろん在韓米軍や在日米軍が
韓
> 国を助けるだろうと信じています。そんな時に思い浮かぶのが、沖縄にいるアメリ
カ
> 海兵隊です。
>
> アメリカの海兵隊は、歴史的に「海外派遣の第一部隊として重視され,米西戦争
> (1898)以降はカリブ海諸国などへのいわゆる砲艦外交の手段となり,第2次大戦で
は
> 太平洋戦線におけるアメリカ軍反撃の先兵として,ガダルカナル島,硫黄島,沖縄
な
> どへの上陸作戦において活動した(注1)」、勇猛果敢な「攻撃部隊」です。
> アメリカ海兵隊を見ならって韓国でも海兵隊が創設されましたが、体に自信のあ
る
> 志願者の応募が多く、入隊がむずかしい所として有名です。その難関ぶりは、軍隊
の
> 東大とでもいえましょうか。
> 人気とされる秘密のひとつは、きびしい訓練をとおして培われる不屈の精神を養
う
> ことにあります。何しろ、海兵隊は最も危険な戦闘地域に真っ先に果敢に飛び込ん
> で、命がけで戦うのが任務ですから、心身の鍛練は並大抵ではありません。それに
あ
> こがれる男性が多いのもうなずけます。
>
> 海兵隊は韓国であれ、アメリカであれ、敵地へ乗りこんで攻撃するのが任務なの
> で、部隊は船やタンク、ヘリコプター部隊などが一体になって動く必要がありま
す。
> また、海兵隊は有事に迅速に派遣される必要があるので、グァム島へ全部が移転し
た
> のでは、即応性に問題が生じます。グァムからソウルまで海兵隊が行くとなると沖
縄
> に比べて2日程遅れるので、作戦に支障がでることはいうまでもありません。
> 一方、台湾の場合は一日程度の遅れに止まるでしょうが、もっと本質的な問題が
あ
> ります。アメリカは台湾との正式な外交関係を断絶したため、米軍は台湾には駐屯
で
> きません。その空白を沖縄の米軍が事実上肩代わりしており、そのために沖縄には
海
> 兵隊を1万数千人、何とハワイの倍も置いています。その部隊がすべてグァムへ移
転
> するとなると台湾や中国などに対する心理的な影響は測り知れません。
> アメリカの立場からすると、海兵隊をすべてグァムへ移した場合、東アジアにお
け
> る自由主義陣営の安心感が大きく損なわれるので、必ず海兵隊の一部を沖縄に、最
悪
> でも日本国内に残す必要があると考えて当然です。
> 特に最近は米中関係が、ダライラマの訪米問題や台湾への武器輸出問題などでギ
ク
> シャクしているだけに、オバマ大統領は沖縄の海兵隊の役割をさらに重視すること
で
> しょう。岡田外相は、「海兵隊が沖縄にいなくても抑止力が完全に失われることは
な
> い」と語りましたが、問題は日本に対する抑止力ではなく、中国などに対する抑止
力
> や有事の際の速攻能力が損なわれることがアメリカにとって痛手なのです。
>
> そうした事態を避けるため、アメリカにとって日本の協力は欠かせません。日本
は
> 自民党政権時代、政府は日本を守るためにという名分で、在日米軍基地が必要であ
る
> と説いてきました。しかし、本音は日本を守ってくれているアメリカへの責務とし
> て、また、東アジアの平和を維持するという日本なりの「国際貢献」のため、東ア
ジ
> アの治安をになっている海兵隊の沖縄駐屯を望んできたのではないでしょうか。
> 話は余談になりますが、韓国では在日米軍の存在は北朝鮮に対する抑止力という
効
> 果以外に、日本軍が危険な存在にならないための歯止めとしても役に立っていると
い
> う見方があります。戦前、韓国は日本に侵略された記憶があるので、決して日本軍
の
> 強大化は望まないところです。在日米軍が東アジアにおける警察官の役割もはたし
て
> いるといえましょうか。
>
> さて、これまでの日本は国際的な政治力学の中でアメリカに追従する姿勢で一貫
し
> てきました。今、その路線が岐路に立たされていますが、そうした日米関係、日中
関
> 係を韓国の中央日報はコラムで次のように分析しました。
> −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
> 1945年の敗戦以降、日本は米国に対して徹底的に従順な態度を見せてき
た。
> このため従属国という声もあった。 その日本が米国に正面から反旗を翻す姿を見
せ
> ているため、米国としては衝撃であるしかない。 さる50余年間にわたり日本を
支
> 配してきた自民党政権では想像もできなかったことが起きているのだ。
> 一方、中国に対しては接近を図っている。 執権後、鳩山首相が個別国家のうち
初
> めて訪問した国は中国だった。 民主党の実力者、小沢一郎幹事長は143人の国
会
> 議員を率いて中国を訪問し、胡錦濤・国家主席に‘謁見’した。 中国の有力な次
期
> 指導者である習近平副主席が日本を訪問すると、儀典上の慣例を無視して天皇との
会
> 見を取り持ったりもした。 鳩山首相が南京を訪問し、1937年の南京大虐殺に
つ
> いて謝罪する一方、胡錦濤・国家主席が広島で平和の意志を宣言することで、日中
和
> 解の歴史的イベ ントを演出する案を検討中という声も聞こえる。
> 米国の衰退と中国の浮上で東アジアの地政学的な秩序が再編され、日本が本格的
に
> ‘脱欧入亜’と‘脱米入中’に方向を定めたという 分析も出ている。 中国はすで
に
> 日本の最大貿易国だ。 年間貿易額は3000億ドルに迫る。 中国の22都市と日
本
> の18都市をつなぐ正規航空便だけでも週635便にのぼり、年間500万人以上
が
> 両国を往来している(注2)。
> −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
>
> 中国を重視する鳩山首相は、一方では「対等な日米同盟関係」を口にしていま
し
> たが、それは単なる希望に止まるのか、あるいは実際にそれを実現するよう努力す
る
> のか、まだ先が見えないようです。いずれアメリカとの基地問題交渉ではっきりす
る
> でしょう。
> 相手のアメリカですが、アメリカ政府は、基地移転先は建前では従来案の辺野古
の
> 海上がベストとしていますが、アメリカ内では多様な意見があるようです。先の中
央
> 日報はそれをこう伝えました。
> −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
> 米国内では普天間基地問題を眺める視点がいくつかある。 一つは米国が絶対
に
> 譲歩できない問題だという保守派の視点だ。ジョージタウン大のビクター・チャ教
授
> は、「反米がいけないのか」という客気で米国に立ち向かった盧武鉉(ノ・ムヒョ
> ン)前大統領の失敗を繰り返すなと鳩山首相に忠告している。 一方、ハーバード
大
> のジョセフ・ナイ教授は普天間基地のため50年の日米同盟が損なわれるのは米国
の
> 損失だという立場だ。
> 第2次世界大戦の勝利で覇権的な地位を獲得した米国は、欧州と日本を自由陣営
の
> 代表選手として重宝してきた。冷戦の終息と同時に米国の懐から抜け出して分家し
た
> 欧州は欧州連合(EU)という名前で一家を築き、国際社会の責任ある一員として
役
> 割を果たしている。北大西洋条約機構(NATO)という同盟の絆は維持している
> が、性格はグローバル同盟に変わった。
> 一方、体は大人になっても相変わらず親の保護を受けている日本としては、自国
の
> 立場を息苦しく感じているはずだ。韓国も米国の思い通りによく育ったが、北朝鮮
問
> 題のためまだ親の懐を離れるのは早い。 盧前大統領の自立の試みは思春期の少女
の
> 反抗だった。
>
> プリンストン大のジョン・アイケンベリー教授とジョージタウン大のチャールズ
・
> カプチャン教授は先日、ニューヨークタイムズへの寄稿で、日米同盟を維持すると
い
> う前提のもと、日本の対中接近を認めることで、中国と日本が東アジア統合の‘双
頭
> 馬車’の役割をするのが望ましいという見解を提示した。EUの枠組みに縛られた
統
> 一ドイツがフランスとともに欧州統合の両軸を形成したように、‘チャイパン(C
h
> ipan)’が東アジア共同体の中心になるようにしようということだ。 それが
中
> 国を国際社会の責任ある一員として編入・定着させる方法であり、米国はもちろん
東
> アジアの利益にもなるということだ(注2)。
> −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
>
> たしかに、「チャイパン」は同盟国にはなり得ないものの、GDP世界第2位と
第
> 3位の「チャイパン」が東アジアの基軸として友好的、かつ有効的に機能するかぎ
> り、台湾海峡や朝鮮半島など東アジアの安定も保たれることでしょう。もちろん日
本
> の安全保障も安定的に保たれることはいうまでもありません。その時、はじめて対
等
> な日米同盟関係が成立するのでしょうか。
>
> 以上、長々と書きましたが、要は沖縄県外移設論などをどう考えるのか、その際
に
> 国際的な観点があやふやなままでは賛否両論は議論がすれ違いのまま平行線にな
り、
> 双方ともに説得力を持ち得ません。日本が今後どのような選択をするのか、日本国
民
> が明確なビジョンのもとに決定されるよう願う次第です。
>
> 注1)日立デジタル平凡社『世界大百科事典』
> 注2)中央日報「米国はもう日本の手を離す時だ」2010.1.26
>
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=125582&servcode=100§co
> de=140
>
>
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