[CML 002871] 「アバター」が映すアメリカの苦悩

熊田一雄 k-kumata at y3.dion.ne.jp
2010年 2月 4日 (木) 21:47:53 JST


熊田と申します。

『日経ビジネスオンライン』からの転載です。

「『アバター』が映すアメリカの苦悩」
http://d.hatena.ne.jp/kkumata/20100204

人類学者のレヴィ・ストロースが50年以上も前にこう語っている。
 「文明社会は、それらのものが(=白人の目に非文明的として映るすべての要素:筆者注)真の敵対者であった時には、恐怖と嫌悪しか抱かなかったにもかかわらず、それらのものを文明社会が制圧し終えた瞬間から、今度は尊ぶべきものとして祭り上げるという喜劇を独り芝居で演じているのだ」(「悲しき熱帯」、1955年)

日本でも、中曽根元首相は「自分の血にはアイヌの血がまじっている」と発言していましたし、今でも梅原猛さんは、「縄文=アイヌのアニミズムの文化が人類を救う」と主張していますね。

日本におけるアバターの大ヒットが、こうしたことに対する日本人自身の内省にまで結びつけばいいと思います。

熊田一雄(愛知学院大学文学部宗教文化学科准教授)
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